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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23 |
開講科目名 /Course |
フランス芸術文化各論Ⅱ/STUDIES IN FRENCH ART AND CULTURE II |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部フランス語学科/FOREIGN LANGUAGES FRENCH |
ターム?学期 /Term?Semester |
2020年度/2020 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
水2/Wed 2 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
福井 憲彦 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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福井 憲彦 | フランス語学科/FRENCH |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
「芸術と文化の都市」パリというイメージは、一朝一夕にして形をなしたわけではない。2000年にも及ぶ長い歴史の中でそのイメージ形成に多様な形で関わっていた諸要素について、春学期には旧王政下までの筋道をたどって検討してみた。秋学期には、春学期の話の要点を押さえた上で、革命期から本格的に展開し出す動き、すなわち新たな表象の産出、ルーヴル美術館の前身の形成とそれ以降、ロマン主義へとつながる「個人」の浮揚という現象、などから始まり、パリが大きく発展していった19世紀の展開から、美術市場?文化市場の成立や、モードの発展、情報や消費の変化といった、現代に至るまでの諸要素を、大きく捉えてみることにしたい。みなさん関心の対象は個別多様であろうが、それらの関心対象を取り巻いていた時代状況、全体的な変化のあり方を視野に収めてほしい、というのが目的の重要な点である。 | ||||||||||
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
遠隔授業を余儀なくされているので、基本方式は春学期と同様だが、春に履修していなくとも、話は分かるように導入から入る。毎回、私からその回の授業文書をPorTa のお知らせ欄に掲載するので、皆さんはそれをダウンロードして保存し、できればプリントアウトして良く読み込むこと。毎回、さらに知るための課題を出しておくので、提出が指定された回には、PorTaのレポート提出機能を用いて、期限までに提出してもらいます。基本は、PCを通じたオンデマンド方式なので、皆さんは授業時間に拘束される必要は必ずしもないわけだが、課題やレポートの提出、また授業文書の掲載は期限を切りますから、出し遅れや授業文書の保存ミスなどが起きないように、各自リズムを持って時間管理し、対応することを勧めます。他の授業もPCを通じてあるでしょうから、皆さんに過度の負担にならない配慮はするつもり。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
話の時間的なスパンは2世紀余にわたり、項目も多いので、時代的な文脈を正確につかむことが、内容理解の鍵となります。従って、授業文書を読み流すのではなく、パリの地図や19-20世紀のフランス史年表などの関連資料は、各自、サイトであらかじめ検索して手元に置くなり、それらが掲載された本を用意するなりすること。空間や時間の把握をしっかりしないと、理解は宙を彷徨いかねないので。課題追究にも、サイトを活用したら良いが、それがどういう性格のサイトかをつかんで利用することが必要なので、注意! そうした自習が、理解の深化にもつながる。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
何回か予定している課題提出と、中間レポート、最終レポートの総合評価とする。最終レポートだけ提出しても合格点をクリアすることはできない。逆に、途中までしっかり対応していても、最終レポートが不提出の場合には履修放棄したものとみなす。もし、病気になったり、PCに問題が生じて、困難を抱えた場合、あるいは個別に質問などがある場合には私宛ウェブメールを用いて、遅れないように連絡してくるように。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
フランス芸術文化を各論し、特定のテーマや作品に関する専門知識を習得し、分析?鑑賞のうえ批評できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | イントロダクション(春学期の話のポイント) | 旧王政下のパリと「芸術?文化の都市」というイメージ形成についてのポイントを概観 | 配付される授業文書をしっかり読んで、課題に取り組む。提出が指示された課題については提出期限に注意。以下同様 |
2 | 文化革命としてのフランス革命 | 革命期になされた時空の再編成、尺度の改編統一、そして表象の噴出と、変化の中心としてのパリ | |
3 | ミュゼとなったルーヴル宮殿 | 19世紀から本格化する公的美術館?博物館の先駆けとしてのルーヴル美術館設立について、ヨーロッパの脈絡の中で捉えてみる | |
4 | ロマン派の芸術文化をめぐって | 複雑な構成要素をもって19世紀前半の一大潮流となるロマン主義とは、パリという舞台においてどのように理解できるであろうか | |
5 | パリのカーニヴァル:都市文化のもう一つの側面 | 19世紀半ばまで職人的性格の強かったパリ労働大衆の日常生活と独特な文化の様相について | |
6 | パリ大改造の開始 | 第2帝政下のパリの拡大再編と、その前後の時代のあり方を巡って、その狙いや特徴は、どこにあったのか、どのように都市生活と文化に関わっていたのであろうか | |
7 | 中間レポート | 19世紀半ばまでの話の総括 | |
8 | モードの中心パリ | パリの先端的文化イメージとも関連する第2帝政下でのオートクチュールの展開と、デパートなど消費文化の発展との関係、そしてシャネルの登場で注目される20世紀以降の展開へ。それは身体表象の問題とも繋がる | |
9 | メディアの展開と文化の生産消費 | リトグラフポスターや写真、活動写真(映画)など、視覚表象の発展と文化芸術の動向 | |
10 | パリの美術市場と絵画芸術 | 異端から流行へと展開した印象派など、絵画の多様な流派とコレクター、画商、美術市場との関係 | |
11 | 万博とアート | 19世紀半ばから1930年代まで繰り返し開催されたパリの博覧会と文化芸術との関わりについて | |
12 | 文芸共和国パリ | 思想?文学?芸術の多様な試みが、多様な人材を世界各地から集めて展開交差したパリをめぐって | |
13 | 戦後復興と文化?芸術 | 「パリ解放」から「栄光の30年」を経て「グランプロジェ」以降まで、文化芸術の観点から見るとパリはどう変化したのであろうか | |
14 | 全体のまとめのレポート | 最終試験を兼ねる |