シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23 |
開講科目名 /Course |
特殊講義b(先端科学技術の挑戦と発見)/SPECIAL LECTURE(B) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部/ECONOMICS |
ターム?学期 /Term?Semester |
2020年度/2020 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火4/Tue 4 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
山根 一眞 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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山根 一眞 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
小さな国土しかない日本が、世界有数の経済大国に成長できたのは、高い技術力による「ものつくり」の努力ゆえでした。その力が廃れてきたとはいえ、日本ならではの秀逸な技術力、また22人もの日本人ノーベル賞受賞者に象徴される科学力を私たちはよりよく知る必要があります。技術者、科学者の挑戦と努力を知ることは、私たちに自信と未知の世界に挑む勇気をもたらしてくれるからです。講義では、そういう日本の先端的な技術と科学の世界を紹介します。私はノンフィクション作家、現役ジャーナリストとして20歳の時からおよそ50年にわたり幅広いメディアで仕事をしていますが、科学技術、環境、巨大災害は大きなライフワークです。これまでインタビューをした技術者、科学者は約3000人以上で、現在も取材執筆は継続中です。獨協大学では科学技術の知識を得る機会は限られていますが、文化系の学生であってもホットな科学技術分野の知識、理解は社会人としての教養として人生をより豊かにしてくれるでしょう。 なお授業期間中、新たなノーベル賞受賞が決まったり、科学技術に関する事件や巨大災害、甚大な事件が発生すれば、即、現場入りし授業で真っ先に時間をかけてその報告と解説をします。そのため、以下の授業計画はあくまでも目安です。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
秋学期も辛い遠隔授業になりましたが、そのベストの方法、ノウハウはありません。それは、春学期の遠隔授業を受けた受講生の皆さんが最も痛感したでしょう。春学期、私の遠隔授業はYouTubeでのオンデマンドの動画配信で行いました。空前の大雨被害に見舞われた人吉市、そして球磨川洪水の現場に飛び、「現場」でなければわからない現実を遠隔授業で伝えました。このような遠隔授業形態は全授業の1.3%に過ぎなかったそうですが、受講生奮起させ、自ら考えることに貢献できたことを受講生約400人のアンケート、そしてレポート内容で確認できたことは大きな喜びでした。一方、こういう動画の製作は著しい労力が必要で、正直、秋学期も同じかたちで行う自信はありません。しかし秋学期は私の獨協大学での最後の授業ですので、歯を食いしばって続けねばと思っています。春学期の遠隔授業を受講しなかった方は、以下の動画の左下に全授業のリスト(環境ビジネス論+特殊講義)も記載しているので参考までに視聴し、悔いのない選択をして下さい。 https://youtu.be/LDQho-reKDQ |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
春学期の遠隔授業では、多くの授業で過大なレポート出題が続きて受講生の皆さんが著しく疲弊したことを衝撃をもって知りました。そこで私は、毎回の遠隔授業ごとのレポート提出は一切なしとします。春学期では突発的な事件(巨大洪水やモーリシャスの重油汚染など緊急テーマは「環境ビジネス論」と共通授業としました)が頻発、それを随時授業テーマとしたため、シラバス通りの授業も行えませんでした。秋学期も同様になるでしょう。そのため事前学修は意味がないので不要とします。しかし、私が限定公開する動画を視聴した上で、各自それぞれが考え、疑問を調べることを期待しています。実際、皆さんがそういう自発的な取り組みをしてくれたことがわかりましたので、皆さんを信頼しています。 なお、遠隔授業映像では、大学で教えねばならない基本にもかかわらずその機会がない「勉強の仕方」を伝授します。図書館でのデータベースの駆使法など情報収集の方法、調べ方、まとめ方なども教えることも計画しています。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
最後の遠隔授業動画を視聴した上で、限定公開した14本の動画から関心を抱いた3本を選び、感想、意見(反論も含めて)、問題解決の提案を、A4サイズで各1ページずつ書き、レポートとしてメールで提出して下さい。連絡などはPortaⅡのみを利用し、manabaは利用しません。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
経済?経営?環境分野の現場で活躍する人々の講演を通じて、それらの現場の実態および今後の展望等について理解?分析し、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | ブラックホール観測にも成功した人類が作った最大の眼「アルマ望遠鏡」と、それを支えた超製造技術(1) | 2度のチリ取材を含め取材に8年。アンデス山脈の標高5000mに建設された66基の電波望遠鏡の開発製造とブラックホール観測に代表される壮大な宇宙観測。(アンデス山脈5000mを2度取材) | 授業内容は大幅変更が多いため受講の展開にあわせて随時伝えます(以下同)。 |
2 | ブラックホール観測にも成功した人類が作った最大の眼「アルマ望遠鏡」と、それを支えた超製造技術(2) | 同上の後編 | 同上 |
3 | 惑星探査機との巨大通信、美笹アンテナの技術開発と建設 | 3億キロ離れた探査機と通信を行う巨大アンテナの新モデルが完成した。電波望遠鏡「アルマ」の技術が駆使された三菱電機の技術の全貌を紹介します。(兵庫県尼崎、長野県取材) | 同上 |
4 | 「しんかい6500」で潜航し見てきた深海生命の驚異世界(前編) |
私は深海底に2度潜航した唯一のジャーナリストです。その深海体験を未公開画像、映像を披露しながら、熱水噴出孔や驚きの生物など地球生命の起源を探る研究の最先端を解説します。(初島沖深海、沖縄石垣島沖深海 | 同上 |
5 | 「しんかい6500」で潜航し見てきた深海生命の驚異世界(後編) | 同上の後編 | 同上 |
6 | 世界最深掘削記録の地球深部掘削船「ちきゅう」 | 南海トラフ地震発生の発生が予想される太平洋岸のプレート境界の調査を行っている「ちきゅう」にヘリコプターで訪問取材。世界最高レベルの日本の深海底探査の全貌を伝えます。(太平洋?熊野灘沖取材) | 同上 |
7 | 日本科学界100年の夢、新元素「ニホニウム」の合成成功 | 日本初!周期表に記載された113番元素を発見?合成するまでの科学者の奮闘を記録したのは私だけでした。その全貌を紹介します。(和光市?理化学研究所取材) | 同上 |
8 | 世界トップ技術の巨大製鋼工場はなぜ消えたのか | 「鉄は国家なり」として日本の基幹産業として経済を支えてきた鉄産業。その壮大企業が2020年3月末に自主廃業した。5年にわたり取材を続けてきた現場映像をもとに、この企業の推移を語ります。(北九州市) | 同上 |
9 | 東京五輪も採用、2億人から1秒で1人判別の顔認証技術の驚異精度 | 国中に設置された防犯監視カメラが捉えた顔は瞬時に2億人から1人を見出すまでに進化している。知られざる世界一のNECの技術を紹介(秘密案件)。 | 同上 |
10 | 北陸新幹線の新北陸トンネル工事技術 | 北陸新幹線の敦賀延伸のため進んでいる巨大トンネル、新北陸トンネル。その山中の工事現場からトンネル掘削技術を紹介します。(福井県) | 同上 |
11 | 【鉄鋼産業の薄暮】徹底映像記録で見る自主廃業した世界最高技術の日本鋳鍛鋼 | 日本の工業発展の原点である製鉄プラントの第1号である八幡製鉄の高炉が消滅する。壮大な日本の製鉄力の姿とその終焉の事情を解説。 | 同上 |
12 | 【小惑星探査機】1地球に帰還!「はやぶさ2」の6年間の大宇宙航海と超技術 |
12月、「はやぶさ2」は豪州?ウーメラ砂漠に小惑星「リュウグウ」で得た「カプセル」を届ける。このミッションを徹底紹介。 |
同上 |
13 | 恐竜の謎と鳥への進化 | 日本最大の恐竜化石の産地に立地する福井県恐竜博物館は世界最大級の規模で私はその応援団長でもある。その博物館から最新恐竜科学を紹介。(福井県取材) | 同上 |
14 | ニホンオオカミ、謎の正体を解く 獨協大学で教壇に立って11年、皆さんへの最後のメッセージ |
1905年に絶滅したとされるニホンオオカミ。20年以上にわたり続けてきたその成果を語る。(奈良県東吉野村、オランダ、英国などで取材) | 同上 |