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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23 |
開講科目名 /Course |
国際公共政策論b/INTERNATIONAL PUBLIC POLICY(B) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部国際環境経済学科/ECONOMICS ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
ターム?学期 /Term?Semester |
2020年度/2020 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木3/Thu 3 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
木原 隆司 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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木原 隆司 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
(講義目的)国際公共政策論では、一国のみでは解決困難な経済社会問題に対して、より良い状況を生み出すために各国が広域的?地球規模で協力して行うべき政策?機関?枠組みの形成等について学びます。 アジアなど新興国が高成長を示す一方、途上国間の格差が大きくなる中、「国際公共政策論b」では、国際公共政策の一つである開発援助に焦点を当て、開発途上国の実態、近年の国際援助潮流、ドナー間の援助協調、地球環境保全などのための国際公共財援助、内戦の経済効果と紛争後支援、東アジアへの高齢化対策支援、我が国援助の開発効果などを詳細に検討します。 (講義概要) 講義形式。開発援助の概念?基礎を説明した上で、開発援助協力の各トピックについて、理論?実証結果?援助実態を理解できるようバランスよく講義します。担当教員の実務経験を踏まえた講義とします。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
Zoomを用いて講義時間のライブ講義を受講してください(通信事情によりライブで受講できなかった者のために講義内容は録画しYouTubeに限定公開でアップする予定です)。 manabaを用いて、各回の講義確認課題、計算等課題、期末の総合課題を出題しますので、必ず解答するようにしてください。 質疑応答、意見交換もmanabaを通じて行う予定です。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前にPORTAIIに講義用PPTをアップするのでダウンロードして、講義に備えてください。 各回の講義後、図や数式展開を含め、講義内容を良く復習し、講義確認課題や計算等課題に解答して下さい。 ラグランジュ未定乗数法(制約条件付き最大化問題)とその応用、自然対数による弾性値計算、ゲーム理論等を習得します。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
各回の講義確認課題等(40%)、計算等課題(20%)、期末の総合課題(40%)により評価します。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
テキスト:木原隆司『援助ドナーの経済学』2010年(授業の各回に講義のレジメを配布します) 参考文献:西垣他『開発援助の経済学』(第4版)2009年ほか |
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到達目標 /Learning Goal |
国際公共政策に関する専門知識を習得し、各種の国際公共政策に関する問題点や将来の展望等について分析のうえ、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 開発援助概観(1)(開発途上国?開発援助って何?) | 講義目的?概要?計画?テキスト/参考文献?評価方法を理解したうえで、「開発途上国」、「開発」とは何か、「政府開発援助(ODA)」の定義?分類、途上国?ドナー国の援助誘因、日本のODAの特徴等を学ぶ。 | |
2 | 開発援助概観(2)(開発援助アキテクチュア等) | 財政支援等の増加、拡散?細分化?イヤマーク化、新興ドナーの台頭等、近年の援助構造は変化しており、成長促進効果の見解も異なる。ドナーは選択的援助?受益国の参加?M&E等で援助効果確保を目指すことを学ぶ。 | |
3 | 開発援助の新潮流(1)(制度政策環境の重視等) | 近年、世銀のCPIA等で表す「制度政策環境」が良好な低所得国に援助を絞りこむ「選択的援助」の傾向が強い。日本も政策選択的(無償は貧困選択的)援助を行っており、推定例から「弾性値」計算ができる。 | 特に、ラグランジュ未定乗数法等を用いた貧困削減効率的援助配分を理解する。 |
4 | 開発援助の新潮流(2)(脆弱国支援、債務問題等) | 制度政策環境の悪い「脆弱国家」には支援を行うべきではないが、紛争後の国は一定期間後「超成長」の可能性があり「援助愛好国」となっている。制度政策環境は債務持続性に影響することも理解する。 | |
5 | 援助協調の政治経済学(1)(援助動機、協調の理論等) | 援助の拡散?細分化が進む中で、受益国?ドナー間の援助協調が必要とされる。開発援助を公共?私的便益を結合生産する準公共財として定式化し、援助協調が援助額を増大させることを理解する。 | 特に、ラグランジュ未定乗数法等を用いた援助協調モデルを理解する。 |
6 | 援助協調の政治経済学(2)(援助協調の実態等) | 援助協調手法としての支援国(CG)会合や円卓(RT)会合の変化や、新たな援助協調手法としての「セクターワイドアプローチ」、「パートナーシップ」「コモンプール」等の手法と国際機関の役割等を理解する。 | |
7 | 国際公共財援助(1)(国際公共財援助の理論等) | 「国際公共財」に対する援助は、公共財のタイプ(純粋公共財)や集計方法(単純加算)によっては供給不足に陥り易いが、報奨や罰則の活用により各国が公共財提供に協力するパレート最適解を実現できることを理解する | 特に、「囚人のジレンマ」等のゲーム理論を理解する。 |
8 | 国際公共財援助(2)(地球環境、GMS等) | 途上国の地球環境保全?改善への取り組みを支援する地球環境ファシリティー(GEF)や拡大メコン圏開発プログラム(GMS)等の地域公共財、我が国の環境関連ODAの例から、から国際公共財援助の実態を学ぶ。 | |
9 | 内戦の開発経済学と紛争後支援(1)(理論等) | 政府軍?反乱軍による「内戦」は、反乱軍を組成?育成する経済的「実行可能性」によるところが大きい。内戦は当事国?近隣国の成長に負の影響を与えるが、終結後「超成長」を経験し援助吸収能力も高いことを学ぶ。 | |
10 | 内戦の開発経済学と紛争後支援(2)(実証等) | アジア?サブサハラアフリカ途上国の実証分析でも、内戦は全世界サンプルと同様の要因で勃発?激化し、当事国?隣国の成長率等が低下。内戦終結後超成長?援助吸収能力の上昇を経験しカンボジアでも成長促進的援助。 | |
11 | 高齢化する東アジア(1)(現状?要因、影響等) | 東アジアは、合計特殊出生率の急低下と平均寿命の急上昇により、日本以上に急速な高齢化の中にあり、成長率?貯蓄率の低下、経常収支悪化等、マクロ経済に大きな影響が出ることを理解する。 | |
12 | 高齢化する東アジア(2)(金融市場?協力等) | 高貯蓄世代と資産価格には頑健な正の関係があり、高齢化が株価等の低下?金利上昇等を引き起こす(資産市場溶解仮説)ため、東アジアでは金融市場強化策、労働供給?貯蓄率向上?社会保障改革が必要なことを学ぶ。 | |
13 | 援助効果(援助と成長、援助の拡散?細分化等) | インフラ投資等の短期成長促進援助(SIA)は他の援助より成長促進効果が大きく、我が国は援助の拡散?細分化を避け援助の太宗をSIAとして供与し途上国の成長を下支えしてきた事実を理解する。 | |
14 | まとめ、援助を巡る国際政治と経済(内戦とテロの経済学等) | 内戦とテロでは、発生地域、原因、波及、経済的帰結、援助効果が異なる。政治的要因がテロを呼び、テロが内戦を呼び、内戦が成長率低下を呼ぶため、テロ原因の政治的要因の除去が重要であることを理解する。 |