シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23 |
開講科目名 /Course |
環境ビジネス論b/ENVIRONMENTAL BUSINESS(B) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部国際環境経済学科/ECONOMICS ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
ターム?学期 /Term?Semester |
2020年度/2020 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火3/Tue 3 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
山根 一眞 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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山根 一眞 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
信じ難い巨大気象災害の多発、温暖化の原因とされる化石燃料の大量消費、急速に生息数を減らしている生物種、頻発する大規模森林火災、深刻な海洋プラスチック廃棄物……。あらゆる企業活動は、これら地球課題を考えなければ成り立たない時代を迎えています。人類が直面している環境問題は、資源やネルギーの大量消費、それによる生産品やサービスの大量消費、そして大量廃棄を前提とする資本主義経済がもたらしたものです。これら地球の危機を回避するためには、資本主義ではない新しい経済システムの構築が必要です。環境ビジネス論は、そういう新しい経済システムでの企業ビジネスを探るのが目的ですが、それはだれも経験したことがない世界であり、教科書にもなく、私も受講生の皆さんに語る自信はありません。 しかし、しなければならないことはあります。今、地球では何が起こっているのか、何が問題であり危機なのか、何が希望であり、とるべき道は何なのか。まずは、それらの「現場」に立ち、真摯に見つめ、沈思黙考し、既存の観念を捨て、望ましい未来観を得る努力をすることです。秋学期の授業では、そういう努力を受講生の皆さんと共有できればと考えています。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
秋学期も辛い遠隔授業になりましたが、そのベストの方法、ノウハウはありません。それは、春学期の遠隔授業を受けた受講生の皆さんが最も痛感したでしょう。春学期、私の遠隔授業はYouTubeでのオンデマンドの動画配信で行いました。空前の大雨被害に見舞われた人吉市、そして球磨川洪水の現場に飛び、「現場」でなければわからない現実を遠隔授業で伝えました。このような遠隔授業形態は全授業の1.3%に過ぎなかったそうですが、受講生奮起させ、自ら考えることに貢献できたことを受講生約400人のアンケート、そしてレポート内容で確認できたことは大きな喜びでした。一方、こういう動画の製作は著しい労力が必要で、正直、秋学期も同じかたちで行う自信はありません。しかし秋学期は私の獨協大学での最後の授業ですので、歯を食いしばって続けねばと思っています。春学期の遠隔授業を受講しなかった方は、以下の動画に全授業のリスト(環境ビジネス論+特殊講義)も記載しているので参考までに視聴し、悔いのない選択をして下さい。 https://youtu.be/LDQho-reKDQ (左下の「もっと見る」をクリックして下さい) |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
春学期の遠隔授業では、多くの授業で過大なレポート出題が続きて受講生の皆さんが著しく疲弊したことを衝撃をもって知りました。そこで私は、毎回の遠隔授業ごとのレポート提出は一切なしとします。春学期では突発的な事件(巨大洪水やモーリシャスの重油汚染など)が頻発、それを随時授業テーマとしたため、シラバス通りの授業も行えませんでした。秋学期も同様になるでしょう。そのため事前学修は意味がないので不要とします。しかし、私が限定公開する動画を視聴した上で、各自それぞれが考え、疑問を調べることを期待しています。実際、皆さんがそういう自発的な取り組みをしてくれたことがわかりましたので、皆さんを信頼しています。 なお、遠隔授業映像では、大学で教えねばならない基本にもかかわらずその機会がない「勉強の仕方」を伝授します。図書館でのデータベースの駆使法など情報収集の方法、調べ方、まとめ方なども教えることも計画しています。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
最後の遠隔授業動画を視聴した上で、限定公開した14本の動画から関心を抱いた3本を選び、感想、意見(反論も含めて)、問題解決の提案を、A4サイズで各1ページずつ書き、レポートとしてメールで提出して下さい。 連絡などはPortaⅡのみを利用し、manabaは利用しません。 |
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関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
環境ビジネスに関する専門知識を習得し、ビジネスとして環境問題を扱っていく上での課題等について分析のうえ、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 巨大環境災害時代の企業 | 空前規模の地震、台風、豪雨、豪雪、噴火に企業はどう備えビジネスを継続すればよいのか。(東日本大震災など数多くの巨大災害現場取材) | 授業内容は大幅変更が多いため受講の展開にあわせて随時伝えます(以下同)。 |
2 | エネルギー企業は「狩光採風」の生活を可能にできるのか | 太陽光?風力?バイオマスの現状とビジネスとしての商算(デンマーク、福井県あわら市取材など) | 同上 |
3 | EVだけがヒーロではない | 電気船と電気飛行機の運輸ビジネスの必要性と可能性を探る。 | 同上 |
4 | 森林荒廃地の森林再生で持続可能ビジネスを樹立した大手商社 | 商社が担うエコビジネスとしてのティッシュペーパー用パルプ生産の現場(ブラジル取材)。それと正反対の森林破壊による植物油の大規模生産の現実(インドネシア取材) | 同上 |
5 | 購入電力90%減の新エコ工場 | コマツ工場の空気とバイオの環境構想(石川県小松市取材) | 同上 |
6 | 森林を作るアマゾン新農業会社とアマゾン河ピンクイルカの観光ビジネス |
熱帯果汁が日本のコンビニと直結するまで(ブラジル、パラー州とアマゾナス州取材) | 同上 |
7 | 日本中が震えた福島第一原発事故の後始末ビジネス | 大手企業には不可能だった廃炉工事ロボットを開発、原発事故の象徴=排気筒解体を達成した中小企業(数度の福島第一原発取材) | 同上 |
8 | 原子力発電所のデープエリア取材 | 原発とはどういうものなのか、実際の原発の心臓部を取材した秘蔵映像で電力会社の自信と喪失を読む。(全国各地の原子力発電所取材) | 同上 |
9 | 原発廃炉の現場と核廃棄物 |
原子力エネルギ問題の最大の課題、高濃度放射性廃棄物を無毒化する物理学の発見ははビジネスになるのか。(理化学研究所取材) | 同上 |
10 | 大量廃棄が前提の経済成長 | 廃棄物を資源化する工場団地(北九州エコタウン取材)、違法な産廃企業が起こした大火災現場取、そして海洋プラゴミまで。(福岡県嘉麻市取材) | 同上 |
11 | 理解されない生物多様性 | 生物の機能に学び高機能製品を開発するバイオミメティック。クモの糸やの目玉から生まれる超ハイテク製品とは。 | 同上 |
12 | 1400円のタラで学ぶ生物多様性 | 世界中の海から魚が消えている。サンマ、イワシ、ウナギ、マグロ……。温暖化、乱獲、そして山の荒廃の環経をタラの胃の中身から学ぶ。(稚内市取材) | 同上 |
13 | 石けんメーカーと水陸両用飛行艇が消防革命を興す | 巨大化する一方の森林火災。その対応も見据え17分の1の水で消火できる消火剤を開発した石けんメーカーと世界最高性能のUS-2のコラボと進んでいる。 | 同上 |
14 | 山根エコハウス20年の始末書、そして国際環境経済学科学生へ最後の伝言 | 阪神?淡路大震災の現場取材教訓をもとに建てた山根エコハウスの全貌と評価、提言。獨協大学11年間最後の授業の私のメッセージ。 | 同上 |