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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23 |
開講科目名 /Course |
法思想史/HISTORY OF LEGAL THOUGHT |
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開講所属 /Course Offered by |
法学部法律学科/LAW LAW |
ターム?学期 /Term?Semester |
2020年度/2020 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
月3/Mon 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
嶋津 格 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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嶋津 格 | 総合政策学科/POLICY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
ギリシャ時代から最近の正義論まで、西洋法思想の流れを概観する能力をつける。法の観念は、歴史的には西洋社会を、そして現代ではその影響を受けた日本を含む近代先進国の社会を、他の社会と区別する場合のキー概念となる。テキストは、我が国の中堅の法哲学者たちが、それぞれ自分の専門に近い時代?法思想家について、1人で1講を担当して書いている。それぞれが力を込めて書いているから、少し難しいかもしれないが、できるだけわかりやすく授業で解説する。ただし、対象となっている思想や思想家をどう捉えるかは、学者によって異なる場合が多い。だから私の説明も、教科書を書いている人と違っていることもあると思う。思想史は「暗記科目」ではないから、どちらを採用するかは、学生諸君が自分で決めればよいし、それができることも重要な能力である。 | ||||||||||
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
遠隔授業の方式によるため、本講義はネット上に毎回の授業の音声ファイルをアップする。HomePageの情報については、受講者の登録が済んだ後にPorTaⅡを通してpasswordとともに連絡する。学生は毎回授業の音声ファイルをdown loadし、それを聴いて、質問や意見をメール(k17010@dokkyo.ac.jpあて)で届けてほしい(義務と考える必要はないが)。他の授業と区別するため、タイトルの最初に「月3:」というヘッダーをつけること。他の受講者にも参考になりそうな質問には、HomePageまたはPorTaⅡを通して全員あてで回答する。その場合、質問者の名前は出さないことを原則とするが、「言及可」と書かれているメールでは質問者を特定する場合がある。メールの内容は加点の対象にする場合があるが、決して減点の対象にはしない。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
本授業は、基本的にテキストに従って進めるので、テキストの各回の該当部分を事前に読んでおくことが望ましい。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
レポートによる。分量、形式などは後にPorTaⅡを通して指示する。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
法哲学 | ||||||||||
備考 /Notes |
各回の参考文献は、テキストの当該の講の末尾に挙げてある。興味がわけば読んでみるとよい。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
法思想史に関する古典を現代的視点で正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 古代ギリシャの社会と正義論 | 西洋思想の大きな源泉となっているソクラテス、プラトン、アリストテレスの正義論や法論、知識論を概説する。 | テキスト1講を読む。 |
2 | ローマ法(西洋法の原型)の形成 | ローマ法的なものは(キリスト教と並んで)他の社会と比べた場合の西洋社会の特徴となる伝統を形作る。「法=権利」によって動く社会の発生を振り返る。 | テキスト2講を読む。 |
3 | 「法」と法の支配(イギリス法の伝統) | 絶対的な権力を揮う王であっても従わねばならぬものとして(神と)法を把握するような思想と伝統の成立経緯を知り、「法の支配」の意味を理解する。 | テキスト3講を読む。 |
4 | 社会契約(市民革命の時代) | 政府の存在を、神の権威によってではなく人々の必要性によって基礎づける理論としての社会契約論は合衆国憲法も採用している。そのヴァリエーションも含めて概説する。 | テキスト4講を読む。 |
5 | ドイツ観念論の完成(ドイツ的自由の観念) | ドイツ観念論は自由の理解を一つの中心に展開し、カントもヘーゲルも法の理論としてその社会論を述べた。その特徴を大まかにではあるが概説する。 | テキスト5講を読む。 |
6 | 中世ゲルマン法と歴史法学(「古き良き法」はあったのか) | 「ゲルマン法」は現実の文献?実践としてのローマ法に対置して想定されるロマン?仮想を含む観念であり、魅力的な「古き良き法」の語にもその側面がある。歴史法学も現在一部で復活の兆しが見られる。 | テキスト6講を読む。 |
7 | 「概念法学」批判(法の機能への着目) | ローマ法由来の、機械的な論理の展開によって法の解釈を導くという体裁を取る概念法学の確立。それに対抗して、法の目的と機能から解釈を導こうとする目的法学の成立を見る。 | テキスト7講を読む。 |
8 | 国法学と立憲主義(ドイツから日本へ――天皇機関説――) | 立憲君主制という体制を、君主の権限を縮小する方向で理論化する試みが、ドイツで行われ、それが日本にも輸入されて天皇機関説となる。この立場をめぐる攻防を概観する。 | テキスト9講を読む。 |
9 | 法実証主義の極限と「例外状態」の合法性(戦間期ドイツを中心に) | 現在の日本でも影響力をもつケルゼンとシュミットという二大公法学者の法理論の骨格を、私法的な法理論と対置しながら批判的に概説する。 | テキスト10講を読む。 |
10 | (イギリスにおける)法実証主義の再興 | 社会で実践されているルールや慣行に法を基礎づけるH.L.A.ハートの法概念論を中心に、イギリス分析哲学による法理論を概説する。 | テキスト11講を読む。 |
11 | (米国を中心とする)法実証主義への挑戦(現代の法理論へ) | フラーとドウォーキンの法理論を概説する。法の内在道徳や法システムが体現している政治原理など、条文や判例の背後にあるものとの関連で、現実の法の解釈と適用を行おうとする理論である。 | テキスト12講を読む。 |
12 | 正義論の展開(福祉と平等、個人と社会) | ロールズ『正義論』の登場とその後の共同体論、政治的リベラリズムを論じる後期ロールズなど、福祉?平等?差異の正当化?社会的対立への対応などをめぐる現代の正義論を概説する。 | テキスト13講を読む。 |
13 | 実施しません | 実施しません | |
14 | 実施しません | 実施しません |