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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2020/09/23 現在/As of 2020/09/23 |
開講科目名 /Course |
法社会学b(法律学科用)/LEGAL SOCIOLOGY b |
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開講所属 /Course Offered by |
法学部法律学科/LAW LAW |
ターム?学期 /Term?Semester |
2020年度/2020 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火3/Tue 3 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
嶋津 格 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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嶋津 格 | 総合政策学科/POLICY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
法と社会の関係を様々な角度から学ぶ。「法社会学」に加えて「法と経済学」のアプローチの概略も理解した上で、一定の規範を適用した場合に社会で実際に発生する帰結を深く考える力を養う。法社会学bでは、民主主義の中で司法制度が果たしている役割、私法によって運営される私的自治の中で発生する問題、犯罪とその抑止、その他現代社会で論争になるような現実の問題について、一般的な理論的理解を適用しながら自分なりに考えることを学ぶ。 | ||||||||||
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
後期の法社会学bでは、より具体的な場面を取り上げながら、日本の法制度運用の実態を経験的なデータにも注目しながら検討する。民主主義と個人の自由の関係、そして後者を特に多数者専制などから守る役割を果たす司法制度という関係を理解した上で、裁判による以外の紛争解決制度、経済学的視点からする所有権の意義、損害賠償と保険制度の関係、行政訴訟の発達と現状での限界、裁判員制度導入後の刑事手続きの動向、政策形成訴訟の是非、などを検討する。最後には社会的関心を集める具体的事例として、動物保護の問題と尊厳死法の問題も扱う。 今期は遠隔授業のため、嶋津のHomePage(履修者が確定した段階でPorTaⅡ経由でURLとpasswordなどを連絡する)に毎回授業の音声ファイル(100分)をアップするので、それをストリーミングまたはdown loadして聴いてほしい。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
それぞれの講義について、テキストの当該部分または嶋津HomePageにアップする論文を事前または事後に読んでみること。そこで、または授業の音声を聴いて、考えたことや質問などをメール(k17010@dokkyo,ac,jp)してみよう。メールは義務ではないが、遠隔授業の距離を埋めるためにも、今期に1回以上はメールをしてほしい。授業とは関係しなくとも、ラジオ番組への「お便り」的なノリのメールも歓迎です。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
期末レポート(複数の選択肢から2課題を選択)(100%)による。形式は〈法社会学a〉の時のものに準じる予定。いずれにせよ、レポートの書き方などの詳細は、後にPorTaⅡ(および嶋津HomePage)で連絡する。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
法哲学 | ||||||||||
備考 /Notes |
授業の音声ファイルや一部の教材の配布などは、嶋津HomePageを経由して行う。アクセスした場合は、古いキャッシュから開く場合があるので、毎回ブラウザーを更新(円形の矢印)して最新のページを閲覧すること。URLとpasswordは、受講者が確定した時点でPorTaⅡから連絡する。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
近代法の展開、発展や、日本社会と法の関わりを正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 権利保護による民主主義の逸脱の防止 | 多数派の専制などの形で民主主義が失敗する例は多い。その場合に個人の権利を保障することで逸脱を防止するのは、自由民主主義の基本的戦略である。民主主義と法?権利の関係を理解する。 | |
2 | 自主的解決と裁判外紛争処理 | 紛争解決の一つとしての自主解決、裁判外紛争解決(ADR)とその類型、調停?仲裁?和解、ADRのメリットとデメリット、ADRの社会的背景などを理解する。 | |
3 | 民事訴訟の動態 | 民事訴訟の構造と論理、手続きと効力、国際比較と日本での消極性、法律扶助制度、知財高裁?簡裁改革などの動き、集団的消費者被害回復制度などを理解する。 | |
4 | 所有権は何のためか | 法と経済学のアプローチなどを使いながら、所有権制度の意義を論じる。結局それは、市場経済の仕組みと各種競争の機能を理解することにもつながる。 | |
5 | 知的財産(特に著作権)法の意義 | 情報技術の驚異的発達によって、各種の著作物についてその作者と享受者の距離は以前より近くなっている。この新しい環境における知的財産権の位置、可能な発展のあり方について、論じる。 | |
6 | 契約の基礎をめぐって | 契約という制度がなぜあるのかについて、思想史や経済学も利用しながら検討する。法とは何か論の一つの側面として私法中心的な法概念を対立する立場と比較しながら論じる。 | |
7 | 損害賠償と保険制度 | かつて米国では、「保険の危機」が発生し、保険の掛け金が高騰することで各種サービスの提供が不可能になった。これを振り返りながら、不法行為法と保険の関係を論じる。 | |
8 | 行政訴訟の問題と改革 | 行政訴訟の仕組みと民事訴訟の異同、国家賠償法などを通した政策形成への影響、現代型訴訟としての行政訴訟への期待と現状、ドイツとの比較、などを理解する。 | |
9 | 犯罪と非行の処理 | 罪刑法定主義、日本の犯罪統計、刑罰の種類と量刑の現状、刑事手続きの概略、非行少年の処遇と少年審判、少年法の改正経緯、などを理解する。 | |
10 | 刑事手続の動向 | 次章で述べる裁判員制度導入とともに、犯罪被害者の訴訟参加の道が開かれるなど、長年変化の乏しかった我が国の刑事手続きも、近年大きく変わりつつある。その変化を制度的な面から見てみる。 | |
11 | 裁判員制度――批判論と擁護論 | 導入から一定時間を経た裁判員制度について、理念の面から批判と擁護を見る。結果的に裁判にたいする国民の意識は変わっただろうか。裁判員裁判にたいする控訴審での破棄事例も見てみる。 | |
12 | 法使用と政策形成 | 訴訟を通じた政策形成の是非、法使用の効果(象徴的機能、実質的効果など)、権利意識の変容、労働市場の例(男女雇用機会、非正規雇用)などを検討する。 | |
13 | 動物と法――立法各論1 | 動物に権利を認めるか否かにかかわらず、国際的にも動物を保護するための法は増加しつつある。同時に、この分野での価値観の対立も見られる。社会と法の接点の例として、動物保護の現状を見てみる。 | |
14 | 尊厳死法への賛否――立法各論2 法による社会変動 |
もう一つの社会と法の接点として、尊厳死の問題を見てみる。外国には、安楽死法をもつ国も出てきている一方、我が国でも死に方は選べるのか、について、論争が進行中である。理念と現実を見てみる。 |