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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2021/08/30 現在/As of 2021/08/30 |
開講科目名 /Course |
英語圏の文学?文化特殊講義 b/SPECIAL LECTURE ON BRITISH AND AMERICAN LITERATURE(B) |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部英語学科/FOREIGN LANGUAGES ENGLISH |
ターム?学期 /Term?Semester |
2021年度/2021 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木4/Thu 4 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
上野 直子 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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上野 直子 | 英語学科/ENGLISH |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
<書き換えられる物語> 最初の英語小説のひとつと言われている『ロビンソン?クルーソー』(ダニエル?デフォー/Daniel Defoe)(1719)と、その書き換えである現代の作品、J.M. クッツェー(J.M. Coetzee、2003年、ノーベル文学賞受賞)の『敵あるいはフォー』(1986)(原題のFoeは「敵」という意味であり、Defoeの本名でもある)を中心に、権力?社会?文学?歴史について考える。より具体的には以下の問いについて考察していく。 小説というものが登場した17世紀末から18世紀前半は、英国が大西洋世界でヘゲモニーを握っていくようになる歴史の段階と一致している。それはまた英国が世界最大の奴隷貿易プレーヤーとなっていく時期でもあった。そのような社会状況を、文学はいかに映し出しているのだろうか。作家は、自らが生きた「現在」をどう捉えていたのだろうか。 歴史が展開し、20世紀後半以降は、過去の帝国支配への批判が言説としては市民権を得てくる。ポストコロニアル文学の巨星は、250年以上前のテクストと、それ以後の歴史の展開を、どのように捉え返し、権力?社会?文学?歴史についていかなる問いかけを読者に差し出しているのだろうか。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
主に講義形式であるが、受講生の人数によってはグループ?ディスカッションの時間を設ける。また、上記で紹介した二つの作品については、以下のように準備をすること。 ?『ロビンソン?クルーソー』原文?翻訳ともに様々な版が出ている。また原文なら無料の電子版もある。どれでも良いので、読んでおくことが望ましいが、現代の我々にとって小説として面白いかというと、人によるだろう。講義を理解するための解説は授業中に行うし、また読むべき箇所もハンドアウトの形で配布するので、読了はマストではない。 ?『敵、あるいはフォー』は、難解ではあるが、短い作品。原文でも翻訳でも、また購入しても図書館で借りてもよいが、必ず読んでおくこと。購入のための書誌情報は以下に。他の版でもよい。翻訳は現在入手困難(高価)なので、図書館で探すことをお薦めする。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
ハンドアウトは事前にmanabaで配布するので、必ず目を通しておくこと。事後は、疑問点を洗い出し、次の授業で質問して解決してほしい。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
授業貢献+コメントカード40%、期末レポート60% | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
テキスト1については購入が望ましいが、翻訳版も可とする。原文か翻訳では必ず読んでおくこと。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
英語圏の文学?文化の特定分野に関して専門知識を習得し、鑑賞?分析を行い、批評や見解の提示ができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | イントロダクション1—『ロビンソン?クルーソー』作品紹介 | 『ロビンソン?クルーソー』について基礎事項の確認。物語のタイムラインの紹介。 | |
2 | Capitalist Heroとしてのクルーソー | 前回に紹介したタイムラインを分析し、時代の子としての、capitalist heroとしてのクルーソーを考察する。 | |
3 | 支配者としてのクルーソー/フライデーとは誰か | 支配者としてのヨーロッパ人、クルーソーと「良き蛮人」にして「従順な僕」のフライデーの関係性を分析する。 | |
4 | 大西洋世界と英国 | 物語世界を歴史と照らし合わせて、文学と歴史の関係を考える。 | |
5 | デフォーとはいかなる人だったのか | 激動の時代を生きたDefoeの人生と作品を紹介する。(『ペストの記憶』というパンデミック下の人々と社会を描いた作品もある。) | |
6 | 18世紀の多民族国家、英国? | 長編諷刺詩「生粋のイングランド人」の抜粋を読み、デフォーと時代の「他者」への眼差しを考える。 | |
7 | イントロダクション 2―『敵あるいはフォー』作品紹介 | 『敵あるいはフォー』とクッツェー、ポストコロニアル文学について基礎事項の確認。 | |
8 | 老いさらばえたクルーソー | 「良き」支配者としてのクルーソーをいかに書き換えているかを検討する。 | |
9 | 女性主人公の意味 | 語り手を女性に設定し、His storyからHer storyへと書き換えたことの意味を考える。 | |
10 | 舌を切られたフライデー | 「良き僕」としてのフライデーをいかに書き換えているかを検討する。 | |
11 | 言語と権力 | 語ること、特に「他者」について語ることと権力との関係を考える。 | |
12 | 文学と権力 | 前回の検討を踏まえ、語る芸術である文学と権力との関係を考える。 | |
13 | 沈黙との対峙 | 歴史を語るのはほんの一握りの権力者にすぎない。現実の歴史を形成する圧倒的な「沈黙の声」に、作家クッツェーがいかに対峙しているかを確認する。 | |
14 | まとめ/クッツェーの視点 | これまでの考察を振り返ってクッツェーの問題意識を確認する。 |