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シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2021/08/23 現在/As of 2021/08/23

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
計量経済学a/ECONOMETRICS(A)
開講所属
/Course Offered by
経済学部経済学科/ECONOMICS ECONOMICS
ターム?学期
/Term?Semester
2021年度/2021 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
月1/Mon 1
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
藤山 英樹

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
藤山 英樹 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY
授業の目的?内容
/Course Objectives
経済理論で示された主張が現実に妥当するか。これをデータで確認する方法が計量経済学である。これを学ぶことにより,学位授与方針でも述べられた,経済学の専門知識をえられ,情報を正しく分析する能力が養成される。こうした専門性によって客観的な社会の認識が可能となり,教育課程の編成?実施方針でも述べられた「持続社会の実現」に向けて不可欠な能力となる。

春学期は,計量経済学の基礎となる最小二乗法による分析を学ぶ。この方法はデータに最もあてはまるモデルを見つけ出すというものであり,推定と呼ばれる。さらに,得られたモデルを信用して良いのかという判断は検定を通じてなされる。ここでの手法の特徴は複数の要因を同時に含めて分析するというものであり,それに付随して様々な概念が出てくる。これらを一つ一つ丁寧に解説していく。また,Rというフリーのソフトウェアを用いて,与えられたデータを用いての実習も試みる。ただし,学部の決定により2021年度春学期はコンピュータの使用が禁止されているので,教室内で教員がRの実習を見せることがメインとなり,受講生は自宅でそれを再現することが求められる。インストール動画( https://youtu.be/g118IpsG-rM )も準備したので,事前にRのインストールができるかを確認することを強くお勧めする。

この授業の目的は次のとおりである。すなわち,学生が (1) 数学的な導出を含めて理論的に理解ができるレベル、(2) 直感的な理解のもと、ソフトウェアを使って分析ができるレベル、(3) 直感的な理解のもと、数学的な導出も分析もできないが、書籍?論文に記された分析結果を解釈できるレベル、という3つのレベルを意識しながら計量経済学を理解し,実際に最小二乗法の基本を使いこなせるようになることである。
授業の形式?方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
授業用の動画を事前に準備しておくので,(1) 教室内で15分ほどの動画(プロジェクタに投影)を視聴し,(2) その後5分ほど,学生同士でその内容を説明しあい,疑問点を確認する。この手続きを授業内で複数回繰り返す。もちろん,内容によって時間は変化する。

なお,動画を用いる理由は予習と復習が容易になるからである。理論的な内容となるので,繰り返しの学びが重要であり,授業用のノートと確認問題も事前に公開するので,授業内容の理解に役立ててもらいたい。

また,学生同士で内容を説明しあうことの理由は,単に授業内容を聞いただけだと,疑問点が見つからないということが起こりがちだからである。自分が他者に説明してみて,はじめて自分の理解できていない点が明確となることが多いためである。

授業は原則として教室での対面授業とし,授業の資料は原則としてmanabaに掲示します。ただし,コロナの状況により,学生の学習効果を最大限配慮しつつ,授業形態が変わる可能性がある。
事前?事後学修の内容
/Before After Study
事前の学習は,YouTube上で事前に限定公開する動画を視聴することである。この時に,授業ノートも確認し,視聴後にはポイントを把握できたかどうかについては確認問題を利用すると良い。これを行うことで,理解の軽重を事前に把握でき,特に理解が難しかったところを中心に,授業時に主体的に動画視聴し,必要であれば,教員に質問することができる。

事後の学習は,確認問題を解くこととなる。この確認問題では,授業で説明した範囲で,全体像や,細かな論点の厳密な導出が求められる。これにより学生の確かな授業理解をうながす。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
特になし
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/???名
/Title
Introductory Econometrics: A Modern Approach
著者
/Author name
Jeffrey M. Wooldridge
出版社/URL
/Publisher
South-Western Publishing
ISBN
/ISBN
978-1337558860
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/???名
/Title
統計学からの計量経済学入門
著者
/Author name
藤山英樹
出版社/URL
/Publisher
昭和堂
ISBN
/ISBN
978-4812207413
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/???名
/Title
Using R for Introductory Econometrics
著者
/Author name
Florian Heiss
出版社/URL
/Publisher
Amazon Digital Services
ISBN
/ISBN
978-1523285136
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
授業内での相手への説明による貢献(35%)と、授業日を含めた4日以内に提出が求められる毎回の課題(65%)によって評価する。
関連科目
/Related Subjects
統計学入門a,b、統計学a,bを既習もしくは並行履修が望ましい。
備考
/Notes
到達目標
/Learning Goal
計量経済学に関する専門知識を習得し、理論的に得られた経済モデルを実証分析のうえ、解説できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前?事後学修の内容
/Before After Study
1 計量経済学の基本的な考え方 経済?社会現象とデータとの関係、データとデータという関係を理解し、定式化できることで、ある経済?社会現象を他の要因で説明するという考え方を理解する。つまり、計量モデルを理解できるようになる。
2 データの数学的な表現と演算(足し算)、ソフトウェアでの演算 計量経済学で表現された式の意味を理解できるようになる。さらにデータの数学による表現としての行列を学び、簡単な演算(足し算)ができるようなる。さらに、フリーの統計ソフトであるRでそれらを確認する。
3 データの数学的な表現と演算(掛け算)、因果と相関の違い 後の数式での表現のため行列の掛け算ができるようになる。これは上級のテキストを読むときに必要となる数学的能力である。さらに、因果と相関の違いを学び、背後の社会科学的な意味も理解できるようになる。
4 回帰分析の考え方 計量モデルのより具体的な定式化を学ぶ。ここでは、残差という概念が重要となり、これを最小にすることで、計量モデルを特定化できる。以上の考え方を理解でき、記号や図でこれらを表現できるようになる。
5 最小二乗法 計量モデルを特定化する方法(最小二乗法)、つまり計量モデル内の係数を特定化する方法を、数学を用いて理解でき、自分でもその結果を導出できるようになる。Rを使ってこれを確認する。
6 決定係数 特定化した計量モデルがデータをどれぐらい上手く説明しているか。これを示す指標は決定係数と呼ばれる。この決定係数の考え方を理解でき、自分で導出できようになる。Rを使ってこれを確認する。
7 確率モデルとしての計量モデル データが現実にどのように表れるかをモデル化する。ここでポイントとなるのが、確率変数の導入である。ここで計量モデルは確率モデルとなる。この考え方を理解できるようになる。Rを使ってこれを確認する。
8 最小二乗法の望ましさ:最良線形不偏推定量について 確率モデルを前提として、最小二乗法を考える。ここでの望ましい性質として、最良線形不偏推定量を理解できるようになり、関連して、求めた係数の分散を導出できるようになる。
9 検定の考え方 データから求められた計量モデルの係数をどこまで信用して良いのか。これに対する考え方として検定がある。計量経済学においてこの検定がどのように当てはめられるかを理解できるようになる。
10 分布の工夫とF検定 検定の考え方を素直に当てはめようとしても、いくつかの課題が出てくる。この課題を克服するために、どのような工夫をしているかを理解でき、関連する式展開を導出できるようになる。Rを使ってこれを確認する。
11 t検定とF検定の関係、自由度修正済み決定係数 F検定とt検定の関係を理解できるようになる。また、説明変数を増やす際の決定係数の問題点とその改善策である自由度修正済み決定係数を理解できるようになる。Rを使ってこれを確認する。
12 複数の変数があるときの「コントロール」の意味と問題点(過小、過剰、多重共線性) 計量モデルに複数の変数が含められるとき、「他の変数をコントロールしてある変数の効果をみる」という表現がなされる。この正確な意味を理解し、さらに、関連する問題を理解できるようになる。
13 分析結果の表現の仕方 回帰分析の結果を論文やレポートで簡潔に表現できるようになり、また、他の文献で示された回帰分析の結果を自分で読み取ることができるようになる。
14 春学期の授業のまとめ 春学期の授業を概観し,全体像をしっかり理解できるようになる。

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