シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2021/08/23 現在/As of 2021/08/23 |
開講科目名 /Course |
環境ビジネス論b/ENVIRONMENTAL BUSINESS(B) |
---|---|
開講所属 /Course Offered by |
経済学部国際環境経済学科/ECONOMICS ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
ターム?学期 /Term?Semester |
2021年度/2021 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
月1/Mon 1 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
本郷 尚 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
本郷 尚 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本授業は、経済学部国際環境経済学科の学位授与方針(DP)及び教育課程の編成?実施方針(CP)が示す「豊かな歴史観、自然観および倫理観を中核とする幅広い教養教育に基礎付けられた経済学の専門知識を習得」したうえで、「環境に対する責任と正しい認識に基づき、持続可能な社会の実現を目指して、地域社会や国際社会に貢献できる実践的な人材を育成する」ことを目的とします。 環境問題の関心は高まってきており、特に気候変動問題への対応は毎日のようにメデイアで取り上げられています。環境問題の範囲は広く、また年々範囲が広がってきているように見えます。問題の所在をどうとらえるか、望ましい姿はどんなものか、またそのための対策については多様な意見があります。「正解がある」という考え方もあるし、また周辺環境の差異や何を重視するかの考え方の違いによって適切な対策は変わるので「正解はない」という考えもあります。 本授業の目的は環境問題についての知識や情報を学ぶことや「主張」することではなく、環境問題を「考える」ことです。毎回様々な角度から環境問題について概要やポイントを紹介します。授業を受けられる方は、その中から、自分なりに課題を設定、①問題の所在の確認、②問題の背景、③考えられる対策(複数)とそれぞれの強み、弱み、④周辺環境に前提をおいての合理的な対策、を考え、整理することで、多様な考え方、対策があることを学んで頂きたいと思います。整理にあたっては経済理論を活用してください。これまでに学んだ経済学の応用の場です。 本授業は環境問題に「正解はない」との前提で進めます。重視するのは、出来るだけ原典、もしくは原典に近い情報にあたり、それを上記のステップに従って論理的に整理することです。 |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
授業は、2024欧洲杯投注官网_沙巴博彩公司-官网平台感染症に対応するため、担当教員の講義を録音したPower Point(PPT)などを「オンディマンド」で受講し、関連する文献?資料やメデイア報道を図書館(非在来型サービス)やインターネットで調べて、整理する形式で行う予定です。 授業は様々な環境問題の入り口の紹介です。これを参考に、毎回の授業の中から、自分なりに課題を設定、①問題の所在の確認、②問題の背景、③考えられる対策(複数)とそれぞれの強み?弱み、④周辺環境に前提をおいての合理的な対策、をA4で1枚に簡潔にまとめてください。質問?意見があれば、レポートと一緒に提出してください期末の総合課題レポートでも同じ形式になります。 情報をニュースメデイアで検索する際には、メデイアの切り口、考え方、主張は様々であることを認識、複数のメデイアを調べてください。また、原典もしくは原典に近い情報もネットで探すことができます。また、環境問題はグローバルであり、日本語以外の情報も重要です。翻訳ソフトを利用しても結構ですので出来るだけ原典に近づくことが大事です。 意見交換はmanabaの「掲示板」機能を通じて行う予定です。 なおテキストは指定しません。 |
||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
新聞でもネットでも構いませんので、各回の授業に関連した情報を事前に調べておいてください。授業後には、上記4つのステップで、簡単で結構ですので、自分なりに整理しておいてください。各授業の事前事後学修は4時間程度取ってください。 調べることが大事です。 |
||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
|
||||||||||
テキスト2 /Textbooks2 |
|
||||||||||
テキスト3 /Textbooks3 |
|
||||||||||
参考文献等1 /References1 |
|
||||||||||
参考文献等2 /References2 |
|
||||||||||
参考文献等3 /References3 |
|
||||||||||
評価方法 /Evaluation |
各回講義後のレポート(40%)、期末の総合課題レポート(60%)です。総合課題レポートのテーマを自分で選んで、なぜそのテーマを選んだのかを書いたうえで、上記4つのステップで、A4で3ページ以内にまとめてください。可能な限りオリジナル情報にアクセスし、参考文献として書いてください。 なお、考えられる対策には正解はありません。私のコラムや寄稿を参考にしても結構ですが、自分で整理し、考え、自分なりの結論を自由に書いてください。 |
||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
ミクロ経済学の基礎知識が必要なため「経済学(ミクロ)」、「ミクロ経済学」を復習してください。「マクロ経済学」、統計学」、「経済政策論」、「計量経済学」も推奨します。また、この授業は「サステイナビリティ学」や「環境経済学」等の環境部門科目とも関連します。 経済学の基礎知識として、①価格決定(需給バランス)、②外部不経済、③貿易の利益、などは良く理解されているという前提で授業をします |
||||||||||
備考 /Notes |
自分で調べる際のヒントになる情報源として以下を紹介します。 (環境問題全般) ?日経産業新聞Earth新潮流(毎週金曜日掲載。日経電子版で無料で検索可能) 検索: 日本経済新聞 (nikkei.com) (エネルギー問題、データ) ?International Energy Agency (IEA) (統計データも一部無料公開) https://www.iea.org/ |
||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
環境ビジネスに関する専門知識を習得し、ビジネスとして環境問題を扱っていく上での課題等について分析のうえ、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
---|---|---|---|
1 | イントロ - 環境問題とは | ?半年間の授業の狙い、概要を紹介。 ?環境問題を経済学の基本である「外部不経済」で整理、環境問題の本質と歴史を考える。 ?応用問題、各論を含めて |
授業内容は大幅変更が多いため受講の展開にあわせて随時伝えます(以下同)。 |
2 | 気候変動適応 - 知ること | ?気候変動は緩やかな変化によって農業や漁業に影響を与え、また極端気象は都市やインフラの大きな変化を与える可能性がある。将来何が起きるのかの研究、分析の状況を紹介 | |
3 | 気候変動のリスクマネジメント | ?気候変動影響は避けられず、気候変動対策を現実問題として考える必要がある。リスクマネジメントのヒエラルキーアプローチと天候保険の役割を考える。知ることがリスクを減らし、コストを下げる | |
4 | 生物多様性と生物多様性スワップ | ?究極の環境問題と言われる生物多様性問題。自然資本の視点も含めて考える。 ?生物多様性と経済の両立のための手段、生物多様性スワップや経済メカニズムを考える。 |
|
5 | 金融機関と環境問題 | ?環境問題に対する金融機関の役割が注目されている。効果と限界を国際協力銀行の「環境ガイドライン」と通じて整理する。 | |
6 | 気候変動と金融イニシアテイブ |
?気候変動対策でも様々な金融イニシアテイブが提案されている。しかし目指すものやアプローチは極めて多様。整理したうえで、どのような発展をすべきかの方向性を考える。 | |
7 | 都市ごみ対策 | ?東京ごみ戦争を経て生み出された東京モデルとは何か。アジアへの展開を考える。 ?Waste to Energyの効果、限界、克服手法を市場メカニズムの視点から考える。 |
|
8 | ゼロエミ燃料 - 水素とアンモニア |
?期待が高まるゼロエミ燃料。「緑の水素」と「青い水素」に分ける意見がある背景は何か。EUモデルと日本モデルについて考える。 | |
9 | 気候変動枠組み条約会合(COP26)を振り返る |
?英国グラスゴーで開催されるCOP26(予定)を振り返る(開催が前提) | |
10 | スマートシテイとリバブルシテイ | ?科学技術を動員したスマートシテイ構想。住みやすい都市とは何か、レジリエンスの概念を含めて考える。 ?地方再生のヒントはあるのか。 |
|
11 | シナリオ分析とリスクマネジメント | ?気候変動問題では2030年、2050年、さらにはそれ以降と超長期の取り組みが企業には求められる。世界のエネルギー?気候変動シナリオを使いこなすためのカギは何か。 | |
12 | 欠かせないイノベーションと科学技術振興 | ?ネットゼロ目標達成にはイノベーションが欠かせない。政府の支援も必要。効果的な政策を考える。 ?不確実性の中で産業の戦略はどうあるべきか。 |
|
13 | 循環経済と経済性 | ?注目される循環経済。経済学の基本である外部不経済の視点で循環経済に落とし穴はないのかを考える。 ?古紙回収、都市鉱山、プラスチックなどが題材。 |
|
14 | 貿易と環境問題 | ?環境問題が重要な産業政策に。国境調整税は気候変動問題推進の原動力にもなるが、一方で自由貿易を阻害するリスクも。国際貿易と環境政策を考える。 |