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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2021/08/23 現在/As of 2021/08/23 |
開講科目名 /Course |
国際関係法特講(国際文化遺産法)/INTERNATIONAL RELATIONS LAW,SPECIAL LECTURE |
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開講所属 /Course Offered by |
法学部国際関係法学科/LAW INTERNATIONAL LEGAL STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2021年度/2021 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木3/Thu 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
大塚 敬子 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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大塚 敬子 | 国際関係法学科/INTERNATIONAL LEGAL STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
地球上にはさまざまな文明があり、気候風土に応じた文化が根づき、文化財?文化遺産が生み出され、それらは人々の手によって現在まで受け継がれてきました。しかし一方で、紛争や対立のあおりを受け、無残にも破壊される文化財?文化遺産もあります。また、人災?天災の影響で、遺産の姿かたちが変えられてしまう場合もあります。こうした文化財?文化遺産をめぐる惨状に対し、国際社会では、法や制度を整備することによって、人や国家の活動を規律し、人類が遺してきた文化財?文化遺産をさらに後世に伝えるための努力が積み重ねられて、今に至ります。 そうした現状を踏まえ、この授業では、文化財?文化遺産に関する国際法を学ぶことで、国際社会の現代的課題について考察し、より広い視野と新たな知見を得ることを目的とします。とくに、ユネスコ条約を中心とする、文化財?文化遺産に関する国際法の知識を身に付け、その知識を生かして「世界遺産」についての理解を深めながら、国際社会のあり方や課題について考察し、解決策を見いだす能力を身に付けていきます。また、他の履修生の考え方にも触れることで、文化の多様性を体感しながら、さらに自らの知的探究の幅を広げることをめざします。 この授業では、以上のような学びを通して、法学部の学位授与方針(DP)及び教育課程の編成?実施方針(CP)に示されること、特に、「法的なものの考え方およびグローバルな思考力を身に付け、社会の様々な問題を総合的にとらえ解決策を提示できる能力」や、「国際的視野に立った深い素養を基礎として、社会状況をふまえ、健全な常識と柔軟な思考をもつ自律的な社会人として活躍することのできる能力」を身に付けることに重点を置きます。そして、「個別の事象について自らの見解を提示できるように」しながら、個々の考える能力を磨いていきます。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
◇ この授業は、「講義形式」を基本とします。ただし、対面授業と遠隔授業の併用を予定しているので、「対面授業の回」と「遠隔授業の回」があります。初回は対面授業を行いますので(社会状況等により変更の可能性あり)、その際に詳細を説明します。 ◇ 授業は主にレジュメやパワーポイント資料に沿って進めます。必要に応じて、資料を事前に配付しますが、掲載する情報量には限りがあるので、提示された参考資料などを用いて事前?事後学修にも取り組んでください。 ◇ 資料配付、課題の提示?回収、講義連絡に関してはmanabaを、出席情報登録にはresponを使用します。 ◇ 成績評価は、コメントペーパー、小テスト、レポート、プレゼンテーションなど、いくつかの方法により実施します。フィードバックは、対面授業の際に解説する?manabaにてコメントをする?全体向けにまとめた講評を提示する、などの方法で行います。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
提示された課題に取り組むとともに、より一層理解を深めるため、授業の事前?事後に以下のような学修にも取り組んでください(表示時間は目安です)。 ◇ 授業内容に応じて、専門用語や関連条約?国際文書などについて調べ、情報を整理する〔60分程度〕 ◇ 文化財?文化遺産に関するニュースや話題を新聞やインターネット等で確認する。必要に応じて、専門用語やそのニュースにかかわる歴史や背景などについても調べ、情報を整理する〔60分~適宜〕 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
◇ 授業の取り組み度 30% コメントペーパーや小テスト、プレゼンテーションなど複数の方法で、学期中に4回(不定期)実施します。 詳細は授業にて説明します。 ◇ 中間レポート 30% 授業で「世界遺産条約」を学修した後に実施します。詳細は授業にて説明します。 ?任意で選んだ「世界遺産(日本以外)」1件の紹介レポート作成を通じて、 世界遺産に関する諸問題についての理解を深めるのがねらいです(1200字程度)。 ?評価ポイント ①説明の正確性 ②内容の理解度 ③論旨の一貫性 ④表現力(わかりやすさ) ⑤テーマや作成要領への対応度 ◇ 期末レポート 40% 授業内容および提示されたテーマに関する考察を深めるための課題です。 評価ポイントは、上記の中間レポートと同じです。詳細は授業にて説明します。 |
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関連科目 /Related Subjects |
国際法Ⅰ?Ⅱ?Ⅲ、その他の国際法科目(国際環境法、国際人道法など)、その他国際社会について考える機会となるような科目の学修をおすすめします。 | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
従来の開設科目では触れてこなかった国際関係法分野について、基本かつ重要な項目を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 国際法と文化遺産 | 国際法について確認し、文化や文化遺産に関する諸課題に関する国際法の全体像を把握する。 | |
2 | 文化遺産に関する法と組織 | 文化関連の条約や制度、UNESCOなどの組織について理解する。 | |
3 | 世界遺産の保護(1)制度の形成?全体像 | 世界遺産条約に基づく遺産保護制度の全体について理解する。 | |
4 | 世界遺産の保護(2)登録の基準 | 世界遺産登録の際に検討される価値の判断基準、登録制度の問題点について理解する。 | |
5 | 世界遺産の保護(3)危機からの保護 | 世界遺産に迫る危機からの保護制度について理解し、あるべき法や取り組みの課題についても考える。 | |
6 | 武力紛争下における文化財保護 | 武力紛争の際の文化財保護に関する諸条約?諸規則について理解する。 | |
7 | 文化財の不法輸出入?返還 | 文化財の不法な輸出入に関する諸問題や法制度について理解する。 | |
8 | 経済活動と文化 | 経済活動(主に貿易)において生じる文化の問題について理解する。 | |
9 | 文化多様性の保護 | 文化的表現多様性の保護をめぐる国際的な問題と法制度について理解する。 | |
10 | 無形文化遺産の保護(1)制度の形成?全体像 | 無形文化遺産保護条約の形成過程を確認し、保護に関する様々な考え方や制度のあり方について理解する。 | |
11 | 無形文化遺産の保護(2)制度上の課題 | 無形文化遺産保護条約にもとづく制度の理解を通じて、様々な課題について、その背景とともに理解する。 | |
12 | 水中文化遺産の保護 | 水中文化遺産保護条約について理解し、既存の海洋制度との関連や課題などについても理解する。 | |
13 | 文化財保護と犯罪 | 文化財をめぐる犯罪行為について把握し、制度のあり方や現代的課題?社会的背景などについても理解する。 | |
14 | 「文化遺産を保護する」とは | 文化財?文化遺産に関する国際法を概観し、文化?文化財?文化遺産を「保護」する意義について考える。 |