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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
交流文化論(オルタナティブ?ツーリズム論)/STUDIES IN TOURISM AND TRANSNATIONAL |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部/FOREIGN LANGUAGES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木3/Thu 3 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
須藤 廣 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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須藤 廣 | 交流文化学科/TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
オルタナティブ?ツーリズムとは、観光の産業化、大衆化(マス?ツーリズム)がもたらす様々な外部不経済(生活文化の文脈や自然環境の破壊、新植民地主義等)を克服するために登場した新たな観光開発の理念です。本講義ではまず、マスツーリズムの変容からオルタナティブ?ツーリズム誕生の歴史的?社会的背景について概説します。その上で、エコツーリズムやコミュニティ?ベースド?ツーリズムを基本的理念を解説しつつ、バックパッキング、先住民観光、まち歩きツアー、アートツーリズム、ダークツーリズムなど、脱マスツーリズムとしての登場したオルタナティブな観光実践の諸事例を、文化人類学的?社会学的視点から検討し、観光の弊害克服の可能性、文化創造性およびその限界について議論をします。 本講義では、出来る限り国内外における実際の観光の現場で生じている個別具体的な事例をとおして、観光の問題と可能性について考えます。学生が国内外の観光がもたらす、弊害と文化創造性というパラドックスについて深く考える力を身につけることを目的とします。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
受講に際しては、授業内で紹介する文献資料の読解を各自行なうなど、予習?復習が不可欠となります。 講義形式の授業となりますが、リアクション(ペーパー)の提出等をとおして、できる限りインタラクティブな授業にしていきたいと思います。 講義は、原則対面で実施します(変更がある場合には必ず周知いたします)。資料の共有や課題提出、授業関係の連絡は、原則としてmanabaを通じて行います。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
『よくわかる観光コミュニケーション論』、『観光社会学2.0ー 拡がりゆくツーリズム研究』などで、観光研究についての基本的知識について理解を深めておくこと。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
リアクションペーパー?小レポート(30%)、期末レポート(70%)。リアクション(ペーパー)の未提出は1回5点の減点とし、4回以上の未提出で単位認定の資格を失います。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
ツーリズム人類学 | ||||||||||
備考 /Notes |
特になし。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
交流文化に関する各種分野について特定の専門知識を習得し、分析のうえ見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 趣旨説明 | 近代観光の外部不経済とその克服を目指すオルタナティブ?ツーリズムの動向について概説し、観光の文化破壊性と創造性というパラドックスについて考える。 | |
2 | マスツーリズムの歴史1ー戦前 | 第二次大戦以前の日本における観光開発の歴史を概説する(観光の産業化、国家主義化) | |
3 | マスツーリズムの歴史ー戦後 | 第二次大戦後の日本のおける観光開発の歴史を概説する。 | |
4 | マスツーリズムの歴史ーバブルの崩壊とマスツーリズム(由布院の映像資料を使う) | 日本において1980年後半に起こった観光開発の熱狂とは何だったのか。それはその後どのように反省されたのか、されなかったのか、観光開発の問題点を浮き彫りにする。事例として由布院を取り上げる。 | |
5 | ニューツーリズム論のなかのオルタナティヴツーリズム | A?プーンの「ニューツーリズム論」を批判しつつ、「ニューツーリズム」のありようを分解して検討する。 | |
6 | オルタナティブツーリズムと労働:オルタナティブツーリズムの社会的背景 | 観光の個人化について、労働との関係から考える。 | |
7 | オルタナティブツーリズムの事例①グリーンツーリズム | 日本の農村観光の事例から、グリーンツーリズムのしくみと問題点について考える。 | |
8 | オルタナティヴツーリズムの事例②エコツーリズム | エコツーリズムの可能性と限界について考える。例としてハワイのエコツーリズムを参考に、しくみと問題点を考える。 | |
9 | オルタナティブツーリズムの事例③ヘリテージツーリズム | 観光と文化の保全保護を両立するしくみとその問題点について、日本および世界の例から考える。 | |
10 | オルタナティブツーリズムの事例④民族観光 | エコツーリズムを支える「持続可能な開発」という言説を批判的に読み解き、少数民族、先住民族の視点からエコツーリズムを考察するための基本的な視座を紹介する。 | |
11 | オルタナティブツーリズムの事例⑤アートツーリズム | 地域の生活文化とアート化し、地域を新奇性のある文化創造拠点へと作り変える試みについて考える。 | |
12 | オルタナティブツーリズムの事例⑥下町観光 | ノスタルジーとは何かを批判的に検討しつつ、地域づくりの手段としての下町観光の可能性と限界について考える。 | |
13 | バックパッカーツーリズムはオルタナティブか?コンテンツツーリズムはオルタナティブか? | 個人化した新しい観光は、環境と文化の商業化を乗り越え、自立した観光文化を創り得るのか、バックパッカーとコンテンツツーリズとの視点から考える。 | |
14 | そもそも観光は地球環境と共存できるのか? | エネルギー資源枯渇の問題、CO2排出規制等の問題、格差の問題等を抱えた観光は今後生き残れるのか議論する。 |