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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
総合講座(外国語学部共通科目)/JOINT LECTURE SERIES(COMPREHENSIVE COURSE OF LECTURES) |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部/FOREIGN LANGUAGES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
水3/Wed 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
根木 昭英 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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根木 昭英 | フランス語学科/FRENCH |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
われわれはつねに「他者」に囲まれて生きています。家族や身近な友人たちも、「私」ではないという意味ですでに「他者」であり、大学や町ですれ違う人々も、もちろんそのような存在です。そうした人々だけでなく、われわれと言葉や文化、社会、さらには時代を共有しない、もっと遠く離れた「他者」たちもいます。「動物」や「自然」もまた、われわれ人間にとっての「他者」だといえます。こうした「他者」とは、正確にいってどういう存在なのでしょうか。そして、この「他者」たちとわれわれが保っている、また保ってゆくべき関係とは、どのような関係なのでしょうか。さらに、こうした「他者」の存在は、「私」や「われわれ」自身についてなにを教えてくれるでしょうか。 本講では、「他者」をめぐるこれらの問題について、外国語学部教員が領域横断的にそれぞれ考察を行います。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
複数の教員によるオムニバス授業(リレー授業)です。対面授業(+可能なかぎり同時配信、録画配信)、オンライン授業(zoomなどを用いたリアルタイム授業/zoomやyoutubeなどを用いた録画配信によるオンデマンド授業)のいずれかを想定していますが、例年の履修者数(100名以上)を踏まえると、おそらくオンライン授業中心になる可能性が高いと考えられます。 授業連絡はmanabaを通じて行います。それぞれの回の授業形式については教員によって異なりますので、コースニュースを毎週しっかり確認するようにしてください。資料配布や課題回収の方法についても、各担当教員からの指示をmanabaに掲示します。 毎回、講義に加えてコメントペーパーなど課題の提出が求められます。教員からは、manabaを通じた解説?コメントの掲示という形でフィードバックを行います。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
毎回の授業で配布される資料を読んで予習してください。授業後には要点の復習を行い、課題作成を行ってください(事前学習2時間、事後学習2時間を目安とする)。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
各教員による小テストまたはコメントペーパーをもとに評価(100%)。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
学科の専門領域を越えた総合的な知識を習得し、国際的?学際的視野をもって分析のうえ、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | オリエンテーション(根木昭英) | 「他者」をめぐる問題の所在について、おもにフランス哲学の視点から解説する。 | |
2 | 「他者」としての女性 ― ボーヴォワールの女性論(根木昭英) | シモーヌ?ドゥ?ボーヴォワールの女性論について、著作『第二の性』を中心に学ぶ。 | |
3 | 自画像の歴史(阿部明日香) | 画家が自らを描くとはどういうことだろうか。描かれた顔は他者そのものなのではないだろうか。自画像の歴史をめぐりながら、そこに描かれた他者像について考察する。 | |
4 | “Wilderness”という?他者?の声に耳を澄ます――Gary Snyderの詩の世界(原成吉) | アメリカの現代詩人ゲーリー?スナイダーの詩と思想を紹介しながら、西洋近代の人間中心主義とは異なる自然観を考察する。 | |
5 | 国境の向こうの「他者」?(高橋雄一郎) | 「国境管理」の名で入管に収容され、強制送還になる外国人たちのニュースを糸口に、境界の向こうの他者性について考えます。 | |
6 | 西洋の身体?東洋の身体(江花輝昭) | 「身体もまた文化的なものである」という観点から西洋の身体と東洋の身体を考察する。 | |
7 | フランスにおけるジプシー(尾玉剛士) | ヨーロッパの内なる他者としてのジプシーの歴史と現在について学ぶ。 | |
8 | シャンソンから見るフランス現代社会と「他者性」(ヴェスィエール ジョルジュ) | 歌?シャンソンを通じて、フランス現代社会における「他者性」について考える。 | |
9 | 人称代名詞と「他者」(Bertrand Sauzedde) | 人称代名詞とは指定された人や物を指す代名詞であるが、「他者」を指す際に混乱を感じる学習者が多い。その理由の一つは「人称転換」である。感情的なニュアンスを生みだすこの「人称転換」の現象について考察する。 | |
10 | 自分の中にいる他人─『フランケンシュタイン』と『オーラックの手』をめぐって(常石史子) | 「他者の肉体の一部を移植される」というモチーフを共通にもつ2本の映画作品を題材に、自己と他者の境界について考える。 | |
11 | ルネサンスの思想家モンテーニュとともに「他者」を考える(筒井伸保) | フランス?ルネサンスを代表する思想家モンテーニュの主著『エセー』の中から、ヨーロッパ中心主義に対する相対主義、人間中心主義に対する動物との関係など、現代にも通じる問題を取り出して考える。 | |
12 | 歴史とその外部をめぐって(藤田朋久) | 近代歴史学が提示する歴史像への批判を手掛かりにして歴史とその外部について考察する。 | |
13 | エンパシー empathy をめぐって(横地卓哉) | 「エンパシー empathy」をキーワードとして自己と他者の関係性を考える | |
14 | 横山秀夫の他者論(熊木淳) | 日本の警察小説において最も重要な作家である横山秀夫作品における組織と他者の問題をフランスの企業小説などと比較しながら検討する。 |