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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
ドイツ語圏の演劇 a/AREA STUDIES IN GERMAN DRAMA a |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部ドイツ語学科/FOREIGN LANGUAGES GERMAN |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
月3/Mon 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
三宅 舞 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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三宅 舞 | ドイツ語学科/GERMAN |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
<目的> この科目は、外国語学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成?実施方針(CP)が示す能力、すなわち「ドイツ語圏における芸術?文化の多様な専門領域に関する知識を修得し、ドイツ語圏の芸術?文化に関わる事柄について適切に問題を設定して論理的に論述?議論する」能力を高め、「国際的視野に立つ教養人」を育成することを目的とします。 この目的のために、この講義は、ドイツ語圏の演劇に見られる特性について履修者各自が学習?考察し、またそれを自身の言葉で論述できるようになることを目指します。 <内容> ドイツ語圏の演劇は、各時代に呼応しつつ身体性の表現を模索しながら社会と関わってきました。さまざまな革新的な演劇表現が、人々の身体観や共同体像を踏まえて独自の身体表現を生み出してきたといえます。本講義では、各時代の社会的背景や風潮を確認しながら、具体的な作家や演出家の作品を取り上げ、ドイツ語圏の演劇の理論と実践の歴史を学びます。 春学期では、ヨーロッパ演劇の基礎となる古代ギリシア悲劇の特徴を確認したうえで、18世紀の啓蒙主義的な市民劇や古典主義演劇において演劇がどのような役割を担い、どのような演技術が目指されたかを学びます。そして、ワーグナーの綜合芸術論がもたらした影響を経て、20世紀初頭以降のドイツ語圏における演劇/ダンス界で登場した重要な理論や実践例を把握し、現代の日本にいる私たちがそれらからどのような価値を引き出せるかを考察します。春学期は1989年のベルリンの壁崩壊前後までを扱います。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
?対面授業を基本としますが、特別な事情で対面授業に参加できない履修者がいる場合は、Zoomを使って授業をリアルタイムで配信します。その他、履修者の事情に応じて臨機応変に対応します。 ?授業は、基本的には教員がパワーポイントや映像資料などを使用した講義形式で進めますが、必要に応じてグループワークや全体ディスカッションなど、履修者の皆さんに主体的に議論に参加していただく時間も設けます。 ?関連テクストや参考文献は適宜授業内で指示するか、manaba経由で配布します。基本的に教室内では配布しませんので、各自印刷するか、ノートPCやタブレットなどで閲覧してください。 ?毎回の授業の3日後(木曜日)夜までに400字以上のコメントペーパーをmanabaで提出していただきます。コメントペーパーに書いていただくテーマは毎回授業内で指示します。このコメントペーパーの提出が成績評価の大部分に関わりますので、忘れずに提出してください。コメントペーパーは返却しませんが、内容によっては翌週以降の授業内でフィードバックを行います。 ?授業に関する連絡はmanaba掲示あるいは学内メールにて行います。 ?受講に向けての詳細な注意事項は初回授業で行いますので、初回授業には必ず出席してください。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前:manabaにレジュメや関連資料などが掲示されているときは、それに事前に目を通しておいてください。(2時間) 事後:受講後には、講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパー(400字以上)を執筆してください。また、授業内で提示する参考文献や関連資料を閲覧し、自分の興味対象に関して見識を拡げるとともに考察を深めることが望ましい。(2時間) |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
授業?ディスカッションへの参加度(20%)と毎回の授業で課すコメントペーパーの提出回数とその内容(80%)の合計で評価します。なお、全14回のうち(特別な理由なく)5回以上欠席をした履修者は評価の対象外としますので、注意してください。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
秋学期の「ドイツ語圏の演劇b」と併せて履修する事が望ましい。 | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
ドイツ語圏の演劇に関する専門的な知識、分野特有の思考?研究方法を発展的に習得し、分析を行い見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 春学期授業のガイダンス | 授業の進め方および履修上の注意点についての説明、演劇の諸特徴の確認と「演劇」を論じる(≒考察する)意味について | 事前:シラバスに目を通す 事後:講義内容を振り返りながらコメントペーパーを執筆する(2時間) |
2 | 古代ギリシア悲劇 | 西洋演劇のルーツとしての古代ギリシア悲劇における劇場?上演形態?観客について概観しながら、西洋演劇が持つ基盤を確認する | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
3 | レッシングと啓蒙 | レッシングの市民悲劇『エミーリア?ガロッティ』を例に、啓蒙主義と当時の自然主義的な演劇表現(演技術)との関連を見ていく | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
4 | ゲーテと古典主義的演劇 | 感情の解放を標榜する「疾風怒濤(シュトゥルム?ウント?ドラング)」の思想から脱却し古典主義へと移行したゲーテが同時期のシラーと共に構想し、ヴァイマルで実現しようとした演劇について | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
5 | ワーグナーと綜合芸術論 | ワーグナーが古代ギリシア悲劇を理想として構想した「綜合芸術」のコンセプト、またそれが後世の芸術家?思想家に及ぼした影響について | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
6 | 「生改革運動」とヘレラウという現象 | 20世紀初頭前後において人間の身体観および共同体観を大きく転換した「生改革運動」および田園都市ヘレラウという実践例について | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
7 | マリー?ヴィグマンと表現ダンス | ダルクローズらよりもさらに舞踊そのものの可能性を探究したマリー?ヴィグマンと「表現ダンス」というジャンルについて | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
8 | バウハウスの演劇 | 近現代のあらゆる表現形式に他大な影響を及ぼした「バウハウス」における演劇表現(特にオスカー?シュレンマーによるダンス作品)について | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
9 | 「タンツ?テアター」というジャンル | クルト?ヨースらによって提唱され、ピナ?バウシュによって受け継がれた「タンツ?テアター(Tanztheater)」について | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
10 | ブレヒトと叙事演劇 | ドイツを代表する戯曲家で演劇理論家ベルトルト?ブレヒトによる「叙事演劇」というコンセプトについて、また彼自身による実践について | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
11 | 東ドイツの演劇(1):フォルクスビューネ | 旧東ドイツにおける演劇がいかにして国の政治情勢に対する批判的視座を提供する場となりえたのか、東ベルリンに位置し、その最前線を担っていた劇場フォルクスビューネを例に見ていく | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
12 | 東ドイツの演劇(2):ハイナー?ミュラー | マルクス主義者ながら東ドイツでその戯曲が体制批判とみなされたハイナー?ミュラーによるテクストの複雑な歴史言及性と、彼の演出が持つ暴力的なまでの身体性を確認する | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
13 | 西ドイツの演劇:ペーター?シュタインとシャウビューネ | 1970年代以降の西ドイツの演劇の代表的劇団シャウビューネの政治的議論の場として果たしていた役割と、そこで活躍した演出家ペーター?シュタインについて | 事前:manabaに掲示された資料に目を通す(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |
14 | まとめ | 学期のまとめとディスカッション | 事前:これまでに学んできたことを振り返り、考察したことや疑問に思うことをまとめる(2時間) 事後:講義内容や配布資料を復習しながらコメントペーパーを執筆する。(2時間) |