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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
財政学a/PUBLIC FINANCE(A) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部経済学科/ECONOMICS ECONOMICS |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木2/Thu 2 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
野村 容康 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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野村 容康 | 経済学科/ECONOMICS |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本講義では、財政赤字、税制改革、年金改革、公共事業といった日本の財政問題を考えていく際の手掛かりとなるように財政学の基礎的事項について概説する。財政の果たすべき機能と日本における基礎的な制度について理解を深め、現実に日本や他の諸外国が直面する財政問題について考える力を養う。 当学期は、政府の支出活動面に重点を置きながら、財政の機能と日本財政の現状、財政学の歴史、公共支出に関する理論、財政赤字?政府債務の問題、公的年金問題等について解説する。 この授業は、経済学部経済学科の学位授与方針(DP)および教育課程の編成?実施方針(CP)が示す「問題解決を図ることを通じて自己を発展させ、社会に貢献する能力」を身につけるために、専門教育の一環として、現代財政に関する諸問題を分析するために必要な専門知識を習得することを目指すものである。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
対面授業を基本とするが、学内講義支援システムmanabaを通じて、音声付きパワーポイントなどの資料を配信する場合がある。対面授業は、配布資料やテキスト等に基づき講義を中心として進める。一定のテーマが終了した段階で、学習内容に関する理解度を確認し、多角的?発展的な思考を促すために、レポート課題を問いてもらう。レポート課題の提出、解答ポイントの公表などのフィードバック、授業に関するアナウンスはmanabaを利用する。質疑応答と議論については、授業時以外にもmanabaの掲示板を通じて行う。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
前回の講義で解説した専門用語について復習し、理解しておくこと。 予めテキストの該当箇所を読み、自らの問題意識をもって講義に臨むこと。 音声付き資料を配信する場合には、ビデオの終わりに例題が課せられるので、原則として1週間後に公表される解答例と照らし合わせることにより復習する。 14週の授業期間のうち、事前学習に1時間、レポート作成を含む事後学習に3時間、期末筆記試験の準備のための4時間、合計60時間の授業外学習を基本とする。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
原則として、授業内での筆記試験の成績(70%)と複数回のレポート課題(30%)に基づき評価する。 筆記試験の評価ポイントは、①授業内容に基づいていること、②基本的な用語?定義を習得していること、③論述については論理が明確であること、などを基本とする。レポートについては、①資料に基づく場合は、当該資料の内容を正確に把握し、論点を的確に記述しているか、②テキストに基づく場合は、テキストの内容を正しく要約するとともに、最新の状況に関する知見を的確に加えているか、といった点を重視して評価する。 レポート課題は、講義内容との関連で、授業の進捗状況に合わせたタイミングで発表する。 |
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関連科目 /Related Subjects |
近接科目として「公共経済学」、「地方財政論」があるほか、財政?租税政策については「経済政策論」、公債の問題については「金融論」「金融システム論」、社会保障制度については「社会保障論」がそれぞれ参考になる。 | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
国家財政に関する専門知識を習得し、財政赤字、税制改革、年金改革といった諸問題について分析のうえ、解説できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 財政学とは―オリエンテーション | 財政学とはどのような学問なのか説明し、本授業の到達目標を設定する。併せて日本が現在、どのような財政問題に直面しているのか概観し、これから財政学を学んでいくにあたっての視点を提示する。 | 税金や健康保険制度など身の回りの財政現象について何が問題なのか、自分なりに考えてみる。 |
2 | 財政民主主義と財政の領域 | 財政の定義を行い、財政民主主義の意味内容について理解する。財政学の主な考察対象である、日本の一般会計と特別会計について説明する。 | 財政民主主義がなぜ国家の根幹なのか、テキストの該当箇所を読み理解を深める。 |
3 | 財政学の歴史 | ドイツの官房学から現代財政学が成立するまでの学問体系の変遷について概観する。 | 財政の3つの機能がどのような時代背景の下で提唱されるようになったのか、テキストを参照に整理する。 |
4 | 財政学における規範分析 | 財政学の基本的な分析ツールである厚生経済学の考え方について解説する。 | 「余剰概念」について復習し、テキスト(あるいは他の経済学のテキストでもよい)で確認する。 |
5 | 資源配分の調整機能 | パレート効率の概念を用いて、財政が資源配分面で果たすべき役割について考察する。 | テキストの該当箇所を読んで、環境政策の基本的な考え方について確認する。 |
6 | 公共財の理論 | 公共財の定義?種類について解説し、その最適供給理論について検討する。 | 現実の「公的供給財」の事例をいくつかあげ、「公共財」との相違点について考える。 |
7 | 財政政策の理論 | ケインズ乗数理論の基本的枠組みを使って、財政の経済安定化機能について検討する。 | 日本の景気政策の効果が下がったといわれるのはなぜか、その背景について考える。 |
8 | 所得分配と再分配の経済的根拠 | 政府の所得再分配政策の根拠について経済的観点から考察する。 | 授業で提示された、再分配政策に関する複数の根拠のうち、いずれが説得的であるか考えてみる。 |
9 | 所得再分配政策の実際 | 日本でどのような所得再分配政策が実施されているのか、その制度概要と課題について検討する。 | 日本で実施される具体的な社会保障政策について、「普遍主義」と「選別主義」の観点から分類してみる。 |
10 | 政府の補助金と価格規制 | 所得再分配機能の一側面としての、政府の補助金政策と価格規制政策の問題点について検討する。 | 授業で行った課題について見直し、次の授業時に提出する。 |
11 | 日本財政の現状 | OECDの資料を利用して、日本財政の現状について、フローとストックの両面から諸外国と比較してどのような特徴を有しているか考察する。 | 歳出規模、歳出構造、税負担率、租税構造、債務規模などについて、それぞれ互いにどのような関係があるのか考えてみる。 |
12 | 公債の制度と理論 | 日本の公債制度の概要を理解し、公的債務の問題について検討する。 | テキストの該当箇所を読み、財政の持続可能性について考えてみる。 |
13 | 公的老齢年金 | 日本の公的老齢年金制度の概要を理解し、賦課方式の問題点について検討する。 | 世代間の公平性の問題について考えてみる。 |
14 | まとめ | 講義内容の全体を総括し、発展的学習への示唆を与える。併せて受講生からの質問に回答する。 |