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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
上級ミクロ経済学b/ADVANCED MICROECONOMICS(B) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部経済学科/ECONOMICS ECONOMICS |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
水2/Wed 2 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
高畑 純一郎 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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高畑 純一郎 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本講義は、経済学部基礎科目「ミクロ経済学」の上位科目であり、経済学を体系的に学ぶことを通じて、経済学部の学位授与方針(DP)及び教育課程の編成?実施方針(CP)が示す「豊かな歴史観、自然観、および倫理観を中核とする教養に基礎付けられた経済学の専門知識」を獲得するための科目の一つである。 本講義の目的は、市場の失敗の1つである不完全競争と情報の非対称性について理解を深めることである。ミクロ経済学の応用科目である上級ミクロ経済学bでは、不完全競争の複占の場合、ゲーム理論が応用可能な種々の経済問題がある場合、また見えない行動?見えない情報の非対称情報がある場合に、各経済主体がどのように行動し、経済全体としてどのような結果となるかを考える。また、それに対してどのような政策で対処すると経済厚生が改善できるかを学習する。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
授業の形式は対面講義も行い、参加できなかった受講生には講義録画も視聴可能とする予定である。最初にトピックの考え方を説明し、そのトピックについて例を用いて解説する。その後、演習を出題し、各自で解いてもらい、その解説を行い理解を深める。講義は毎回の積み重ねであり、一度学修したトピックは自分で復習しておくことが求められる。 なお、講義の内容について受講者がより深くできるように、チャットやメールなどで随時質問を受け付けるようにする。また、講義中に出された課題については提出後、中間?期末課題については提出締切後に、課題の模範解答を示すので、各自で間違った箇所を復習して理解できるようにする。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
講義ではミクロ経済学で学修するような経済主体の最適化行動を用いて考えるため、講義開始までに経済学(???)、ミクロ経済学の内容を学習して準備しておくことが望ましい。また経済経営数学入門で学習するような微分の考え方、指数の計算をよく理解しておくことが望ましい。 また講義期間中は、事前にホームページに掲載しておく講義資料を、講義に備えて予習することが期待される(2時間程度)。講義中に出題した演習問題は講義終了後にも再度取り組んで、内容の理解を深めることが望ましい(2時間程度)。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
講義中の課題(40%)、中間?期末課題(60%)とし、AA,A,B,C,F の 5段階で評価します。評価の目安は以下のとおりです; AA: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)を完全にこなし、その上、発展的課題にも十分に対応した A: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)を完全にこなし、その上、発展的課題にも対応した B: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)を完全にこなした C: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)をある程度こなした F: 上記以外 |
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関連科目 /Related Subjects |
ミクロ経済学と関連している。またミクロ経済学の考え方を応用した科目として、例えば他に、公共経済学、ゲーム理論、行動経済学、産業組織論などの科目がある。 | ||||||||||
備考 /Notes |
テキストは特になし | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
学部上級レベルのミクロ経済学の知識を習得し、様々な経済事象を理論的に分析のうえ、解説できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | イントロダクション:市場の失敗とは | 市場の失敗の類型と、競争企業と独占企業の利潤最大化行動の違いを理解できるようにする。 | 競争企業と独占企業の行動を理解することで、複占企業の行動とその均衡を理解するための基本的な知識を修得できる。 |
2 | 不完全競争:寡占 | 不完全競争で寡占、特に複占の場合の企業行動を理解できるようにする。 | 複占の場合の企業の行動とその均衡を学修することで、ゲーム理論での同時?逐次手番ゲームの考え方の基本的な知識を修得できる。 |
3 | 複占:数量競争と価格競争 | 複占の数量競争と価格競争の均衡と、ナッシュ均衡の考え方を理解できるようにする。 | ゲーム理論やナッシュ均衡の考え方を学修することで、より複雑な設定での種々の経済問題を考えるための基本的な知識を修得できる。 |
4 | 支配戦略と純粋戦略?混合戦略 | ゲーム理論の考え方を応用し、支配戦略と純粋戦略?混合戦略の考え方を理解できるようにする。 | 様々な設定の下での戦略や均衡を学修することで、ゲームの中での均衡の強さについての概念を理解するための基本的な知識を修得できる。 |
5 | 逐次手番ゲームと部分ゲーム完全均衡 | 展開形ゲームにおける合理的な均衡の考え方を理解できるようにする。 | 非合理的なナッシュ均衡が存在しうる逐次手番ゲームにおいて部分ゲーム完全均衡の考え方を学修することで、均衡の精緻化についての基本的な知識を修得できる。 |
6 | 繰り返しゲーム | ゲームを繰り返す場合に起こり得る帰結の違いを理解できるようにする。 | 有限回あるいは無限回にわたって繰返し取引を行う経済主体間の関係を学修することで、現実経済における信頼についての機能を理解するための基本的な知識を修得できる。 |
7 | 情報の非対称性 | 情報の非対称性とは何か理解できるようにする。 | 見えない行動あるいは見えない情報についての情報の非対称性がある状況を学修することで、完全情報の場合と異なる帰結が起こりうることを理解するための基本的な知識を修得できる。 |
8 | 見えない行動 | 個人の行動が観察不可能な場合の行動を理解できるようにする。 | 見えない行動の問題がある場合に、経済主体の合理的な行動としてモラルハザードが起こり得るメカニズムを学修することで、適切なインセンティブを与える方法を考えるための基本的な知識を修得できる。 |
9 | 最善と次善 | 契約における最善と次善の結果について理解できるようにする。 | 行動が観察できない側のインセンティブの設定方法によって、モラルハザードが起こらない可能性がありうることを学修することで、次善の契約を理解するための基本的な知識を修得できる。 |
10 | 参加制約と誘因両立制約 | 参加制約と誘因両立制約を理解できるようにする。 | 見えない行動の問題で次善の契約を実現する条件を学修することで、一般的な見えない行動の問題がある状況を定式化して次善の契約を導出するための基本的な知識を修得できる。 |
11 | 見えない情報と強制加入 | 個人のタイプが観察不可能な場合の行動と逆選択の帰結を理解できるようにする。 | 見えない性質の問題がある場合に逆選択の問題が発生しうることを学修することで、情報を持たない側が直面する問題に関する基本的な知識を修得できる。 |
12 | スクリーニングとシグナリング | 外部にもタイプが判別可能になる仕組みを自発的に取り入れる行動をベイジアンゲームの表現で理解できるようにする。 | ベイジアンゲームの枠組みを用いてシグナリングを学修することで、情報が見える場合の均衡との違いについての基本的な知識を修得できる。 |
13 | シグナリングと各タイプの選択 | 単一交差条件があることでタイプによる選択が異なる可能性があることを理解できるようにする。 | タイプ別に異なる選択を取り得るための単一交差条件を理解することで、分離均衡の場合の各タイプの行動に関する基本的な知識を修得できる。 |
14 | 分離均衡と一括均衡 | シグナリングゲームの均衡を一般化し、完全ベイジアン均衡の考え方を理解できるようになる。 | 見えない情報がある場合に起こり得る均衡を学修し、情報を持たない側の信念と一致することが均衡に必要であることを理解することで、完全ベイジアン均衡の基本的な知識を修得できる。 |