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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
法心理学a/LEGAL PSYCHOLOGY a |
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開講所属 /Course Offered by |
法学部法律学科/LAW LAW |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
土2/Sat 2 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
南部 さおり |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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南部 さおり | 法律学科/LAW |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本講義では、実際に起きた事件?事故を素材として、その原因や予防策につき、犯罪学、医科学、法学、社会学、教育学などの多分野から、犯罪心理学的にアプローチします。 扱う内容はかなり重く、中にはグロテスクなトピックも含まれているため、土曜日午前中に授業を受ける際には、それなりの覚悟をもって臨むようにして下さい。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
本講義は、1~12回までの授業をzoomで行い、13~15回目の授業及び定期試験を対面で行うことを予定している。受講を希望する者は、通信環境を整えて臨むこと。 授業期間中に行うレポート課題や事前?事後学習において出された質問については、適宜授業内でフィードバックを行う。 ①まれに屋外で移動中などにスマホで授業を受ける学生がいるが、授業内容に鑑み、本授業では禁止する。落ち着いた環境で着席の上受講できることを履修の条件とする。 ②授業スライドは個別事件に対する1つの見方にすぎないため、全スライドをオンライン配信することは致しかねる。事前配布のテキストを元に学習を深めること。 ③授業の最初にはカメラをオンにして、プリントスクリーンで遅刻のチェックを行う。カメラが使用できない者は予め申し出ておくこと。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
第1回目授業において配布する文献リストの文献をそれぞれあたること。 また、平素より犯罪や社会病理に関する関心を広く持ち、ニュースを観たり新聞記事を読んだり、現在社会における成員の異常心理についての動向を把握するよう努めること。 事前?事後に、関連するトピックに関する文献購読の時間を4時間以上取ること。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
zoom授業後に提出する感想や課題などで評価する。試験及びレポートは実施しないので、毎回きちんと課題(感想)を提出すること。 出席日数が5日未満の場合には自動的に不可となるので、4年生は特に注意のこと。4年生の特別措置は特にない。 授業評価については、授業内容の理解度、関連する知識の習得度、トピックに関していかに関心を持つことができたか、適切な質問ができているか、オリジナリティのある記述ができているか、などの観点から総合的に行う。 |
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関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
※授業計画の順番は変更?前後することがあります。 テキストはなし。授業に関連する文献をできる限りたくさんあたるようにして下さい。 各回毎の参考文献リストを第1回目授業において配布 |
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到達目標 /Learning Goal |
基本的な犯罪?非行理論や犯罪者処遇システム、および、犯罪者の理解と社会復帰のための働きかけを正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 法心理学とは?プロローグ | 重大事件における人間の異常心理と集団心理 | 犯罪心理学に関する入門書を読み、犯罪心理学の基本的な考え方を知った上で授業に臨むこと。 犯罪心理学の概要を知るための事前学習には2時間程度、授業中に出された課題に取り組む時間を2時間以上取ること。 |
2 | 児童虐待(1)身体的虐待 | 児童の身体的虐待がなぜ起きるのか? 虐待に特徴的な傷とはどのようなものか? |
最近起きた児童虐待事件に関する情報を広く収集し、児童虐待とは何かについて把握しておくこと。 児童虐待問題を知るための事前学習には2時間程度、授業中に出された課題に取り組む時間を2時間以上取ること。 |
3 | 児童虐待(2)心理的虐待?ネグレクト | 親子のスキンシップが子どもの「愛着形成」に与える重要性 安定した人格と愛着、愛着障害 |
「自分が子どもの頃、親はどう考えて子育てをしていたか」について、親と話し合うことが望ましい。 |
4 | 児童虐待(3)代理ミュンヒハウゼン症候群 | 特殊な児童虐待である「代理ミュンヒハウゼン症候群」を実際の裁判員裁判事件をモチーフに解説 | 南部さおり『代理ミュンヒハウゼン症候群』(アスキー新書、2010)を読んでおくことが望ましい。 |
5 | 少年事件(1)少年犯罪と集団心理 | 少年が所属する団体の中でいかに暴力性がエスカレートするかを実例をもとに解説 | 最近起きた少年事件に関する情報を広く収集し、さらに少年審判についても予習?復習しておくこと。 |
6 | 少年事件(2)少年と矯正 | 神戸児童連続殺傷事件はどのような事件だったのか? なぜ中学生がここまで残虐な事件を起こすことができたのか? | 参考文献として示した文献を2冊は読んでおくこと。 |
7 | 重大事件と精神鑑定 | メジャー精神疾患の影響によって起こされた事件が無罪になる理由は何なのか? 「病気が犯罪に影響する」とはどういうことか |
「刑事責任能力とはなにか」について、予め理解して臨むこと。事後学修として「精神疾患とは何か」理解を進めること。 |
8 | 医療過誤と裁判 | 実際にあった産婦人科での出生前診断の告知ミスに起因する障害児の出産事例をもとに、医と倫理について学ぶ | 生命倫理に関する最近のトピックを収集し、問題意識をもって臨むこと |
9 | いじめの心理学 | スクールカーストはどのように形成されるのか。いじめが発生する力動とはどのようなものなのか。教師はいじめにどう対応すべきなのか | 参考文献として示した文献を2冊は読んでおく。 |
10 | 謝罪学 | 実際の「謝罪事例」を教材にして、「よい謝罪」「悪い謝罪」を学び、「被害を回復すること」とはどういうことかを理解する | youtubeなどで公人の「謝罪会見」を見て、「良い謝罪と悪い謝罪」について自分なりの意見を持って参加すること |
11 | 無差別殺傷事件と「無敵の人」 | 近年増加する無差別殺傷事件。彼らはなぜ「誰でもよかった」のか。見知らぬ他人を傷つける心理とはどのようなものか。 | 最近起きた無差別殺傷事件を新聞記事などからピックアップし、その背景に何があるのかを把握しておく。 |
12 | 性犯罪の被害者学 | 性犯罪は「魂の殺人」と言われる。実際に、被害を受けた者はどのような影響を受けるのか。現在の性犯罪の裁判手続及び量刑は適正であるか、考える | メディアで性犯罪がどのように扱われているのか、自分でネット検索などを行い、把握しておく。 |
13 | 犯罪捜査の心理学 | なぜ冤罪は作り出されてしまうのか。 犯罪捜査に必要な心理学の知識について解説 |
過去の冤罪事件に関する文献を読み、その構造について自分なりに把握しておく。 |
14 | 法心理学エピローグ | これまでの授業を通じて学んだことを、社会心理学理論を用いながら総括する | これまでに行った授業のレジュメなどを見直し、犯罪心理学を俯瞰する。 |