シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
法律学特講(刑法各論上の社会?国家法益に対する罪)/LEGAL SCIENCE, SPECIAL LECTURE |
---|---|
開講所属 /Course Offered by |
法学部法律学科/LAW LAW |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
水4/Wed 4 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
内山 良雄 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
内山 良雄 | 法律学科/LAW |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本講義は、刑法各論を取り扱います。刑法総論は、すべての犯罪に共通する要素や原理?原則を解明するものですが、「各論」は、放火罪や収賄罪といった個別犯罪に特有の成立要件や、類似する他の犯罪との異同?限界を明らかにすることを課題とします。本講義は、「刑法各論Ⅰ?Ⅱ」の講義では十分に言及されない「社会的法益、国家的法益に対する罪」を取り扱います。これらの犯罪は、それを処罰することによって何を保護しているのかが具体的でないことから、解釈に困難が伴います。犯罪の成立要件を正しく理解し、具体的な事案を対象に、犯罪の成否、成立するのは何罪かを、刑法各則の条文解釈を通じて論理的に結論づけられるようになることが、本講義の目標です。 【履修上の注意事項】本講義は、「刑法入門」、「刑法総論Ⅰ?Ⅱ」、「刑法各論Ⅰ?Ⅱ」を受講してから履修することを、強く推奨します(受講済であれば、単位の取得は問いません。「刑法各論Ⅱ」は同時履修でも構わないです)。 |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
担当教員が作成?配布するレジュメに基づいて、【講義形式】で行います。 【対面型】で実施する予定ですが、担当教員に「新型コロナ重症化リスクを伴う基礎疾患」があるため、【オンデマンド配信型】に変更することがあります。変更した場合、授業動画は、YouTubeを利用して、視聴してください。レジュメは、教室で配布し、PorTaⅡにもアップします。【配信型】になった場合は、各自でダウンロードし、手許に準備して、動画を視聴してください。動画をアップしたときは、PorTaⅡで配信先とともにお知らせします。 教員からの連絡、課題等に対するフィードバックは、PorTaⅡを利用して行います。 |
||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
【事前】各自が履修した「刑法各論Ⅰ?Ⅱ」で使用した教科書の該当箇所を事前に読み、理解できない部分がある場合には、授業前に箇条書きにしておいてください。 【事後】授業で取り扱われた判例の(要旨ではなく)全文を、裁判所ホームページ内の「裁判例検索」等を利用して確認してください。事前に箇条書きにしておいた難解箇所が理解できたか、チェックしてください。 【オンデマンド配信型】に変更した場合は、1つのテーマが終わるたびに(毎回ではありません)、ごく簡単な「事後課題」を提出してもらいます。 事前学修90分、事後学修150分程度と想定しています。 |
||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
|
||||||||||
テキスト2 /Textbooks2 |
|
||||||||||
テキスト3 /Textbooks3 |
|
||||||||||
参考文献等1 /References1 |
|
||||||||||
参考文献等2 /References2 |
|
||||||||||
参考文献等3 /References3 |
|
||||||||||
評価方法 /Evaluation |
定期試験100%(【オンデマンド配信型】の場合は、各テーマごとの事後課題全体で40%、定期試験に代わる期末レポート60%) 定期試験(定期試験に代わる期末レポート)は、事例問題を出題します。事例に示された事実から検討すべき論点を発見し、問題の所在を明示したうえで、判例?学説を正しく理解し、他説を批判しながら、論理的かつ説得力ある論旨で自分の考えを主張できているか、を重視して評価します。検討する犯罪について、成立要件を条文解釈に基づいて明らかにし、事例に示された事実が有する意味を評価しながら、成立要件にあてはめることができているか、が大事です。 |
||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
本講義は、「刑法入門」、「刑法総論Ⅰ?Ⅱ」、「刑法各論Ⅰ?Ⅱ」を受講してから履修することを、強く推奨します(受講済であれば、単位の取得は問いません。「刑法各論Ⅱ」は同時履修でも構わないです)。 | ||||||||||
備考 /Notes |
テキスト:レジュメを教室で配布し、PorTaⅡでも配信します。 参考文献:各自が「刑法各論Ⅰ?Ⅱ」で使用した教科書 【オンデマンド配信型】に変更した場合、事後課題、期末レポートともに、提出期限内でなければ、提出できません。提出期限後に、メール添付で送信してきても、公正、公平の観点から、提出とは扱いません。 |
||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
従来の開設科目では触れてこなかった法律分野について、基本かつ重要な項目を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
---|---|---|---|
1 | 騒乱罪?多衆不解散罪 | 騒乱罪(刑法106条)、多衆不解散罪(同107条)の罪質、構成要件に関する判例?学説について | |
2 | 放火罪(1) 放火罪の諸類型 | 放火罪(刑法108条以下)の類型、罪質、構成要件に関する判例?学説について | |
3 | 放火罪(2) 建造物の物理的?機能的一体性 | 放火部分と焼損目的物、焼損部分と焼損目的物との構造的一体性?機能的一体性に関する判例?学説について | |
4 | 放火罪(3)公共の危険の内容と認識の要否 | 刑法109条2項、110条において要求されている「公共の危険」の内容、危険の認識の要否に関する判例?学説について | |
5 | 文書偽造罪(1) 文書の意義、偽造罪の諸類型 | 文書偽造罪(刑法154条以下)における文書の意義、個別類型の概観について | |
6 | 文書偽造罪(2)作成者と名義人、偽造と変造 | 文書の作成者と名義人、偽造の意義、偽造と変造の区別に関する判例?学説について | |
7 | 文書偽造罪(3)文書偽造罪の諸問題 | 写真コピーの文書性、通称?虚偽の肩書?虚偽の代理権等を使用した文書作成と文書偽造罪の成否に関する判例?学説について | |
8 | 公然わいせつ罪、わいせつ物に関する罪 | わいせつ性の意義と判断方法、公然わいせつ罪(刑法174条)、わいせつ物頒布等の罪(同175条)の類型、構成要件に関する判例?学説について | |
9 | 公務執行妨害罪 | 公務執行妨害(刑法95条)における公務の意義、構成要件、職務行為の適法性の錯誤に関する判例?学説について | |
10 | 犯人蔵匿罪?証拠隠滅罪(1)供述調書の証拠性 | 犯人蔵匿罪(刑法103条)、証拠隠滅罪(同104条)の罪質、類型と、参考人の虚偽供述、その供述を録取した調書の作成と両罪の成否に関する判例?学説について | |
11 | 犯人蔵匿罪?証拠隠滅罪(2)自己隠避教唆の可罰性 | 犯人蔵匿罪、証拠隠滅罪が犯人以外の者だけを処罰対象としている理由と、犯人が他人に両罪を教唆した場合に両罪の教唆罪として処罰可能か否かに関する判例?学説について | |
12 | 偽証罪 | 偽証罪(刑法169条)の構成要件、陳述の虚偽性の判断基準に関する判例?学説について | |
13 | 贈収賄罪(1)基本概念、収賄罪の諸類型 | 贈収賄罪(刑法197条以下)の罪質、類型、賄賂の意義に関する判例?学説について | |
14 | 贈収賄罪(2)職務権限 | 具体的職務権限、一般的職務権限、職務密接関連行為の意義?機能、職務権限を異にする部署に異動後の賄賂の授受等と贈収賄罪の成否に関する判例?学説について |