シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
英語圏の文学?文化?批評Ⅱ/LITERATURE, CULTURE AND CRITICS IN ENGLISH SPEAKING REGIONS Ⅱ |
---|---|
開講所属 /Course Offered by |
国際教養学部言語文化学科/INTERNATIONAL LIBERAL ARTS INTERDISCIPLINARY STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
金1/Fri 1 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
正岡 和恵 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
正岡 和恵 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
(学部ポリシーとの関係) 本授業は、学位授与方針にのっとり、以下の2点を目標とします。1)シェイクスピアおよびイギリス?ルネサンス期の社会と文化についての知識を習得する。2)文学作品に含まれる異質な価値観や世界観に触れることによって、自らの社会や文化について批判的に考え発信する力を身につける。 (授業の内容と目的) ウィリアム?シェイクスピアの『夏の夜の夢』を読みます。みなさんは、メンデルスゾーンの有名な結婚行進曲が『夏の夜の夢』を上演するさいの付随音楽だったことを知っていますか?このファンタジックな喜劇は、時代を超えて世界中の人々を魅了してきました。いたずら妖精パック、恋人たちを混乱させる惚れ薬、ロバ頭の職人に恋する妖精女王タイテーニア。人間界と妖精界をともに巻き込む狂乱の一夜は、ロマンティック?コメディの定式にならってやがて結婚へと収束し、世界にふたたび調和が戻ってきます。シェイクスピアを読んでみたい人、妖精に興味のある人はぜひ参加してください。この劇を通じてシェイクスピアの世界に親しみましょう。そして、現代に生きる私たちが、「万人の心を持つ」シェイクスピアから何を学べるかについて考えてみましょう。 |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
授業は基本的に対面の講義形式で進めます。毎回レジュメを配布し、それにもとづいて講義をします。また、DVDなど映像資料を鑑賞することによって、作品世界に対する理解を深めます。履修人数があまり多くなければ、意見や感想を述べたり、ペア?ワークをしたり、台詞を暗唱したり、さまざまな活動を通じて受講生の方々にも授業に積極的に参加していただきます。 中間?期末レポートに備えてノートはしっかりとりましょう!なお、質問に対する回答、レポートの解説?コメント等は、適宜manabaにアップします。 |
||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
1. 受講者は、学期のできるだけ早い段階で『夏の夜の夢』を翻訳で読み、全体像を把握しておいてください。そのときに、気づいたこと、面白いと思ったこと、疑問に思ったことを書きとめておき、学期が終了したときに、振り返ってみましょう。 2.テキストは、頁の右側が作品原文、左側が解説部分になっています。事前学修として、その週の授業で扱う幕?場について、台詞を翻訳で読んでおくとともに、テキストの解説部分にあらかじめ目を通しておきましょう(2時間程度)。 3.授業後は、レジュメを見直すとともに、自分で取ったノートを読み返してください。興味をそそる事項があれば、図書館やネットでさらに探求し、知識を深めましょう(2時間程度)。 |
||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
|
||||||||||
テキスト2 /Textbooks2 |
|
||||||||||
テキスト3 /Textbooks3 |
|
||||||||||
参考文献等1 /References1 |
|
||||||||||
参考文献等2 /References2 |
|
||||||||||
参考文献等3 /References3 |
|
||||||||||
評価方法 /Evaluation |
(1) 中間レポート50%、(2) 学期末レポート50%。 中間レポートと学期末レポートの論題については、後日指示します。 |
||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
|||||||||||
備考 /Notes |
図書館には、多くの、しばしば図版を満載した妖精に関する書物があります。この授業をきっかけに、一冊でもよいので目を通してみてください。シェイクスピアについては、数えきれないほどの本が図書館にあるはずです。また、DVDやユーチューブでも映画や舞台を観ることができます。グローバル時代の教養の一環として、この機会にシェイクスピアに親しみましょう。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
文学研究のアプローチを使って、英語圏の文学?文化を鑑賞?分析し、批評できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
---|---|---|---|
1 | 作品の紹介1 | 登場人物、あらすじ、創作年代、材源など、作品の概要を紹介。 | 『夏の夜の夢』を、一部でもよいので、翻訳で読むか、YouTubeなどで鑑賞しておいてください。 |
2 | 作品の紹介2 | シェイクスピア喜劇の構造や特質について、日常世界と自然界(宮廷と森)の対立を中心に解説。 | 宮廷から森へと登場人物が移動するシェイクスピアの他の代表的な喜劇『お気に召すまま』を読んでみよう。 |
3 | 作品の紹介3 | 『夏の夜の夢』の主要な主題やトピックについて解説。 | この週までには、作品を読了し、全体像を把握しておいてください。 |
4 | 1幕1場を読む。 | 愛の主題の導入と紛糾。アテネという日常世界の抱える問題について家父長制という観点から考える。 | テキストの1幕1場を読み、父娘関係、世代間の葛藤の主題について考えておいてください。 |
5 | 1幕2場を読む。 | この場で初めて登場してくる職人と、妖精全般について解説。 | テキストの1幕2場を読んでおくこと。また、妖精とは人間にとってどのような存在であるとみなされているのか、考えておいてください。 |
6 | 2幕1場(森の場面)を読む。 | 妖精の主要登場人物、妖精界について解説。 | テキストの2幕1場を読んでおくこと。また、この劇で最も魅力的な登場人物である妖精パックについて調べてみよう。 |
7 | 2幕1場(続き) | 惚れ薬と、この劇に提示されているさまざまな愛のかたちについて考える。 | 授業後は、自分でもキューピッドの図像を探してみて、それが愛のどのような性質を表現しているのかを考えてみよう。 |
8 | 2幕2場を読む。 | 引き続き、惚れ薬の機能について考える。 | 2幕2場を読み、オベロンとタイテイニアの性格造型について考えておきましょう。 |
9 | 3幕1場を読む。 | ボトムとタイテーニアの結びつきが、この劇の全体的な夢の主題にどのようにかかわっているのかを考える。 | テキストの3幕1場を読んでおくこと。妖精女王がロバ頭のボトムに恋する場面に、皆さんはどのような印象を持つだろう。授業後はさらに掘り下げ、森という異界の特質についても考えてほしい。 |
10 | 3幕2場を読む。 | 恋人たちの混乱という面白くもあり恐ろしくもある場面を解説。 | テキストの3幕2場を読み、4人の恋人たちの性格造型について考えておきましょう。 |
11 | 4幕を読む。 | タイテーニア、恋人たち、ボトムの目覚めの場面を解説。 | それぞれの登場人物たちが抱えていた葛藤が、一夜の夢のような経験を経ることによって、どのように解決されたかを考えておきましょう。 |
12 | 5幕を読む。 | 劇中劇の意味や機能について解説。 | テキストの5幕を読んでおくこと。授業後はさらに掘り下げ、劇中劇が『夏の夜の夢』の主題とどのように関連しているのかについて考えてみよう。 |
13 | 5幕(続き) | シーシアスとパックの台詞を中心に、夢と演劇的イリュージョンの主題について解説。 | テキストの5幕を読んでおくこと。あらためて、この劇における「夢」の意味について考えてみよう。 |
14 | まとめ(全体を振り返って)。 | テキスト末尾に付されている資料を抜粋して読み、劇全体を振り返る。 | テキストの指定された箇所を読んでおくこと。劇の論点や主題を整理しておくこと。 |