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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
日本文学論?近現代Ⅰ/JAPANESE LITERATURE: MODERN AND CONTEMPORARY Ⅰ |
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開講所属 /Course Offered by |
国際教養学部言語文化学科/INTERNATIONAL LIBERAL ARTS INTERDISCIPLINARY STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木1/Thu 1 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
佐藤 毅 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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佐藤 毅 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
人間の感情で最も大きなものは、恐怖と快感である。本講義では、その恐怖の観念にスポットを当て、日本の伝統の中に恐怖がどのように描かれ、また現代人にとっての恐怖とは何かを探る。現代日本文学におけるベストセラーの傾向と特色を分析することで、現代人がどのような世界に住み、どのような世界を望んでいるかを考察する。テーマに応じて日本の古典文学や文学思潮までブックレビュー的に幅広く言及し、日本文学の奥深さと楽しさを味わう。 春学期は、「恐怖」にスポットを当て、恐怖を扱った作品から日本人の恐怖の構造理解まで進む。現代を生きる者として、精密に現代思潮及び歴史的視野を磨くことは社会人へとつながる最終学府としてとても大切なことです。 意識的に受講されることをお勧めします。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
現代文学で注目される作品を現代思潮、日本文学の伝統的視点、外国文学からの影響など多方面からの視点でブックレビューしながら講義形式で進め、またその映像化された作品を鑑賞して現代文学の恐怖の側面を分析する。紹介した作品はできるだけ手に取って読んでもらいたい。読書という基本的な習慣と論理的な批評眼と鑑賞眼の契機と表現を駆使して最終レポートに反映してください。対面授業ですので自分の鑑賞、読み取り等に疑問が生じましたら、気軽に質問してください。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前準備として、読書経験の中から恐怖を味わった作品を思い起こし、恐怖がどのような構造によるものかを事後に検証する。今までの稚拙な感想文レベルではなく、論理的?歴史的視点で作品及び作家分析に至るまで、講義で紹介した作品を独自の読解力と感性によって準備し、まとめるよう心掛けて受講してください。シラバスを熟読し紹介作品リストを把握し、事前に読むか、もしくはネット等で予備知識を高めておく。事前準備2~3時間。事後まとめ2~3時間を目安にしてください。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
授業時レポート20%。講義終了毎時間チャットにて出席登録及び授業感想を記載。定期試験レポート80%。「講義で触れた作品一策を提示し、800字~1200字でその恐怖の構造を分析せよ。」 提出期限、詳細は講義中に指示する。毎時間好奇心を全開にしてお気に入りの作家?作品と出会えますように。 独自の読解と見識を示せているか、また原書をよんでいるか、二次制作の意見に終始していないか。 厳密に読ませていただき、評価します。なお、授業時レポートは感染防止の観点から取りやめます。授業終了時等に自分の読解に自信が持てない場合、他の参考資料を必要とする場合などは、気楽に呼び止め、質問してください。 |
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関連科目 /Related Subjects |
日本現代思潮、歴史的日本文化論等から現代思潮を考察する科目の発展形として本講義に参加してもらいたい。 | ||||||||||
備考 /Notes |
テキスト、参考文献:その都度紹介する | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
近現代日本文学の研究作法を習得し、背景を捉えながら作者?作品を分析?鑑賞、批評できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 恐怖の現代文学のアウトライン | いくつかのカテゴリーを紹介し、半期にわたる講義計画を周知させる。 | 自らの恐怖を自覚的にとらえる習慣を身に付ける。 |
2 | 伝統的手法による恐怖の造形①、荒俣宏「帝都物語」 | 日本の伝統的な恐怖を古事記、平安期の陰陽道などから解説し、荒俣宏の「帝都物語」を中心に現代文学への蘇生を講義する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
3 | 伝統的手法による恐怖の造形②、京極夏彦「魍魎の匣」 | 伝統的手法による恐怖の造形を京極夏彦の京極堂シリーズの解説から紹介する | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
4 | 伝統的手法による恐怖の造形③坂東眞砂子「死国」 | 伝統的手法に加え、民俗学および地方に伝播する土俗的恐怖を板東眞砂子の作品によって解説する | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
5 | 超自然的事象からの造形、「二重螺旋の悪魔」 | 科学的手法による恐怖の造形を遺伝子の世界からつくられた作品を紹介し、解説する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
6 | 鈴木光司「リング」 | 世界的なベストセラーとなった鈴木光司の一連の作品「リング」「らせん」「ループ」を開設紹介する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
7 | 瀬名秀明「パラサイトイヴ」 | 科学的手法による恐怖の造形を体内のミトコンドリアの世界からつくられた作品を紹介し、解説する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
8 | 心理学的な題材からの造形①サイコパス | 現代文学の中で最も代表的な恐怖の造形を心理学の分野から紹介し、解説する。外国文学のベストセラーの傾向も考察する | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
9 | 心理学的な題材からの造形②、貴志祐介「黒い家」 | 日本の現代文学における心理学的手法による良質な作品を貴志祐介の「黒い家」から解説する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
10 | 心理学的な題材からの造形③、桐野夏生「OUT」 | 日本の現代文学における心理学的手法による良質な作品を桐野夏生「OUT]から解説する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
11 | 社会派ミステリーの造形①、宮部みゆき「模倣犯」 | 松本清張から始まる社会派ミステリーを概括し、宮部みゆきの「火車」「模倣犯」などを解説紹介する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める |
12 | 社会派ミステリーの造形②、東野圭吾「容疑者Xの献身」 | 社会派ミステリの系譜にある東野圭吾の代表的作品を解説紹介する。 | 映像、漫画、原作等を確認して読書予定の中に入れる。実際に読み始める。 |
13 | 講義拾遺① | 講義中に紹介しきれなかった作品を紹介する。ディストピア文学の可能性と展望を探る。 | 自らの恐怖の感情を論理化する。 |
14 | 講義拾遺② まとめ(総集編) | 講義から漏れた作品を拾遺しながら冒頭に示したカテゴリーを再度確認する | 単位レポートの準備に入る。 |