シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
読書と豊かな人間性/READING GUIDANCE AND HUMANITIES |
---|---|
開講所属 /Course Offered by |
大学免許/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
金2/Fri 2 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
井上 靖代 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
井上 靖代 | 経営学科/MANAGEMENT |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
【授業目的?目標?ねらい】 「読書」とはなにか。読む?書くことであるが、学校という教育現場ではどのように読み解くか、をどう指導していくのか。読解力育成の手段としての「読書」の技法や指導方法を考える。 2020年以降、とくに高校では複数の科目が新設予定であり、”総合””探求”など自律的調査研究学習を目指す科目となる。それらの科目では他者との議論等を通じてのアクティブ?ラ-ニングとなる。 その基本となるのは調査分析にもとづく自己意見の表現である。文章を読み取り文章で表現する力が求められる。この言語教育?リテラシー学習の基本である子どもの読書を推進するため、学校教育のなかで言語教育担当教員のみならず、すべての教員の調整役=コーディネーターとしての学校図書館司書教諭は重要な役割を担っている。 この科目ではその役割をはたすため、どのような読書資料があるのか、そしてその読書資料をどのように言語教育やリテラシー教育に活用するのかを学び、かつ学校内外での調整役としての役割と責任を学習する? |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
?対面授業が基本だが、グループワーク演習はオンラインとする。講義授業単元もコロナの状況などによりZoomを使ったオンライン授業に変更になる可能性がある。 ?講義と演習(グループワーク)の組み合わせになる。演習は演習課題を提出してもらう。 ?Manabaとメーリングリストなどを利用する。Manabaに新規情報が追加される度にメールを自動的に発信できる設定にしておいてください。 ?授業での提示資料は授業終了後、Manabaにアップする。 ?出席は対面授業の場合にはコメントカードで、オンライン授業およびグループワーク演習ではManabaのResponを利用し、授業参加を評価する。 ?授業の理解は複数のレポート提出で確認する。 |
||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
?大学図書館や公共図書館等で絵本や児童書?10代向け資料などを検索し読んでおく。読書教材としてどう活用するのかがポイントとなる。したがって、できるだけ定番の本を読んでおくことが求められる。 ?大学図書館では、電子書籍も提供している中高生向け資料もあるので、検索やアクセス方法をあらかじめ各自把握しておいてください。 ?教育実習に行く受講生は教育実習先の学校図書館の実態と、その学校近くの公共図書館のサービス状況を把握しておく。 ?課題図書を読み読後感想文を書くだけでは、読書嫌いを増やすといわれる。ではどうすればよいのか。また、どのような読書教育が実際に行われているのか、いろいろな学校のWebを検索して実例を探しておいてください。 |
||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
|
||||||||||
テキスト2 /Textbooks2 |
|
||||||||||
テキスト3 /Textbooks3 |
|
||||||||||
参考文献等1 /References1 |
|
||||||||||
参考文献等2 /References2 |
|
||||||||||
参考文献等3 /References3 |
|
||||||||||
評価方法 /Evaluation |
小レポート50%、期末最終レポート(授業内試験になるかもしれませんが???)50% ?欠席1/3以上で受講放棄とみなします。 ?対面授業ではコメントカードで、オンライン授業ではManabaのResponで授業参加の評価をおこないます。教育実習?介護等体験は欠席届を提出(メールでOK)すること。これら以外の欠席(就活やゼミ活動など)は自己管理範囲内としますので配慮はしません。忌引きや病欠は個々に相談します。 ?グループワーク演習参加、その報告提出、個別レポートなどすべて参加?提出していることで評価対象とします。 |
||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
「児童サービス論」 発達心理学や教職心理学、文学概論などの科目での学習内容が参考になるでしょう。児童文学や絵本関連科目は開講されていませんが、民俗学?民族学、昔話、ジェンダー論などの科目は関連してきます。可能であれば受講してください。 |
||||||||||
備考 /Notes |
コロナの状況の変化などにより、授業計画?方法が変更になる可能性があります。あらかじめご了承ください。 Manabaには就職情報(とくに私学教員募集情報)をアップしますので、適時確認してください。 ほかに司書教諭課程受講生のみのメーリングリストも運用します。 |
||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
「読む」(リーディング)と「書く」(リテラシー)という読書力養成を目的とする授業を構築するための技能を習得し、学習者に対して適切な読書指導ができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
---|---|---|---|
1 | はじめに 読書と読む?書く | 子どもの読書状況, 読む?書くという識字力?読書力について考える。 国語教材としての読書資料と個人の成長の糧としての読書資料 |
?学校図書館読書調査?(全国学校図書館協議会), PISA調査(国立教育政策研究所), 子供の読書活動の推進等に関する調査研究 |
2 | 読書心理と読書傾向 | 国語での読書指導と個人の読書の自由としての読書 | 国立青少年教育振興機構調査報告「子どもの読書活動の実態とその影響?効果に関する調査研究 報告書, 「子どもの読書活動と人材育成に関する調査研究」など。 |
3 | 絵本を選ぶ 読書資料としての絵本を読みなおして考える読書 | 読書資料としての絵本について考える。絵本の基礎。すぐれた絵本を選ぶ。その選択基準は? | 定番とされる絵本,特に昔話を取り上げた絵本を読んでおいてください。 |
4 | 絵本を利用してのリテラシー育成 | 男性性?女性性を無意識に育てる絵本は妥当か? 幼児向け絵本を大人として読むと何が読み取れるのか? 人種?民族?マイノリティ差別性を助長している絵本は妥当か? 父親の登場が少ない絵本の問題点を考える。 | 若桑みどり『お姫様とジェンダー アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門』(ちくま新書)筑摩書房,2003, など。 |
5 | (演習1) 絵本を利用してのリテラシー育成 | 中高生向けに絵本を読みなおしてもらい,教室で生徒たちにお互いに議論して,別の読み方などを見出してもらえるように,指導案を考える | 絵本を準備してください。昔話絵本です。 中高生に考える読書=読解力育成を促す絵本を複数準備してください。 |
6 | 読書資料としての児童文学?ティーンズ文学 自由読書と課題学習としての読書 | 読書資料としてのフィクションを発達段階にあわせて選択する指針を学ぶ。 | 定番とされている児童文学?ティーンズ向け文学作品を読む。 |
7 | 読解力を育成する児童文学?ティーンズ文学 | 想像力?創造力?思考力(=読解力)を育成するための読書指導を考える。 ブックトークの技法と実践。ビジュアルなイメージと言語能力の育成。 |
雑誌記事論文DB、あるいは国会図書館サーチを利用して、学校での読書支援あるいは読書指導についての記事を読んでおく。 |
8 | (演習2) 中学生に勧めたい作品のブックトーク演習 | どの本(フィクション NDC9類)を中高生に読んでもらいたいのか。テーマを設定し,おすすめの本を3~5冊程度選んで紹介(ブックトーク) | 読まないと言われる中学生に紹介するフィクションを3~5冊、現物の本を持参してください。ベストセラーではなく、地味だけど読んでほしい本を選んできてください。 |
9 | 読書資料としてのノンフィクション | ノンフィクション資料の種別と選択 レファレンスとノンフィクション |
NDC0~8類にあたるノンフィクション資料にはなにがあるのか確認しておく。 |
10 | 読解力育成としてのノンフィクション | 探索学習や総合学習と読解力 読書指導案の作成-読書力育成の企画?実践 |
中学高校の教科書を読み、どのような発展学習が可能か考えておく。大学図書館及び教職司書課程相談室に教科書はあります。 |
11 | (演習3) 高校生に勧めたい作品のブックトーク演習 | どの本(ノンフィクション)を中高生に読んでもらいたいのか。テーマを設定し,おすすめの本を3~5冊程度選んで紹介(ブックトーク) | 中高生の教科単元に関連した資料を紹介するために、3~4冊現物の本を選び準備しておく。 |
12 | (演習4) 子どもたちの知的自由 | 青少年保護育成条例や子どもの読書をめぐる多様な法律と読書振興団体の活動など子どもの読書をめぐる法政策について考える | 「図書館の自由に関する宣言」 学校(図書館)や地域で推薦図書リストに頻繁に取り上げられる本を選び,妥当な評価かどうか考えておく。 |
13 | 読書力育成の企画?実践, 学校図書館独自での読書振興の技術と方法, | ;絵本の読み聞かせ,ブックトーク(ビブリオバトル),朗読,芝居化(人形劇,紙芝居,演劇,放送劇,ダンスなど),ブッククラブ,ビジュアル化との組み合わせ(ポスター, 栞,POP,ブックカバー,帯紙), | 多様な読書支援の実例をWebや新聞?雑誌記事から探しておく。どのような読書効果が期待できるか考えておく。 |
14 | 学校図書館?家庭?地域での読書と公共図書館との協働 | イエドク(家読)などの読書振興活動。団体貸出,移動図書館(BM=Book Mobile),学校訪問,読書支援ボランティアの派遣,ブックリストの提供など | 公共図書館や読書振興団体がどのような読書支援を学校に対しておこなっているのか調べておく。 |