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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
ことばと思想1(言語学)/LANGUAGE AND THOUGHT1(LINGUISTICS) |
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開講所属 /Course Offered by |
大学全カリ総合科目/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
金1/Fri 1 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
浅山 佳郎 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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浅山 佳郎 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
全学共通授業科目のカリキュラム編成?実施方針のうち,人間に関する概括的な知識の理解、およびさまざまな言語に関する知識の理解を目標とする。 具体的には以下のような内容をあつかう。 言語学の入門となる授業ではあるが,言語学を形成する下位分野である音韻論,形態論,統語論といった内容の概説ではなく(それもどこかで触れることにはなるが),言語とはどういう「問題」なのか,言語を学的対象とするとはどういう「営為」なのか,といった,よりおおきな視点から「言語学」を把握する。 英文の入門テキストを使用するが,日本語を分析対象として念頭におきつつ,しかし個別言語としての日本語の問題としてではなく,人類にとっての一般的な「言語」の問題として考える。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
各回の授業においては,テキストの指定箇所を,事前に読了し,テキストの内容に関する質問を準備して授業に臨まれたい。 授業内では,それらの質問に対する回答を最初におこなう。おおよそ20分程度を想定する。その後,浅山によるテキスト内容に応じた講義がおこなわれる。おおよそ30分程度を想定する。 つぎに,テキスト内容に沿った課題が出されるので,それについてひとりひとりが考え,その内容を授業内小レポートとして記述する。おおよそ30分程度を想定する。最後に,数名の学生を指名するので,自分が書いた内容を朗読発表する。必要に応じて質疑応答もおこなう。おおよそ20分程度を想定する。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前には,毎回のテキストの指定箇所を読了することがまず要求される(2~3時間程度)。さらに担当者を義務的に指名するので,指名された学生は,”Manaba”で質問を提出することも要求される。 事後には,授業であつかった問題について講義内容などを確認するとともに,他の参加者の解答を参考に再考することが奨励される(1~2時間)。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
(1)期末試験(40%):テキスト内容の理解を測定するための記述式の期末試験をおこなう。100点満点であるが,40%相当に換算する。基本的には内容理解を確認するための正誤式などによる設問である。本文が読解され,授業で使用する各回の課題の内容が理解されていれば解答可能である。 (2)授業内小レポート(40%):毎回の授業内小レポートを,適合性(課題に対して適合する内容の議論となっているか)と独自性(課題に対する自分なりの議論となっているか),および論理性(議論が単なる一点の主張ではなく根拠などを持つ展開となっているか)の3点から評価する。3点が相応に実現されていれば,A(10点)とし,未達成の項目があれば,B(7点)とする。なお未提出は0点とする。レポート全体の総計得点を40%相当に換算する。 (3)授業活動の積極性(20%):毎回の質問を1回につき4点として20点の上限まで加算し,20%相当とする。 |
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関連科目 /Related Subjects |
入門科目なので,これ以前に履修すべき科目はない。 これ以後の履修は,各学部ごとの科目はここでは触れないが,全カリ科目としては,以下のような科目がある。なおすべて「ことばと思想」なので,副題のみを掲げる。 日本語音声学,日本語文法形態論 ,日本語文法統語論,日本語学の諸問題,日本語教育概説,日本語教授法Ⅰ,応用言語学,日本語教育のための社会言語学 |
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備考 /Notes |
言語とは何か,についての入門となる議論をおこなう。テキストはロック?ミュージシャンでもあった言語学者のプラムによる簡明なもので,エッセイとしても面白いはずである。かつ授業内では,言語の本質にかかわる具体的な問題を他の履修生と議論してもらう。能動的な学習を希望する学生には面白い授業となるはずである。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
ことばと思想に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 言語学を学ぶこと | テキストの紹介と授業のすすめかたについての説明,および言語学の見取り図とテキストとの関係を概説する。 | 事前には,シラバス,およびテキストの「Preface」を読了しておくこと(3時間)。 事後には授業内容を確認すること(1時間) |
2 | 人間の言語 |
テキスト第1章「What Makes Us Human」前半(p.1~p.7)をあつかう。 人間に固有の特質としての言語が動物のコミュニケーションとどうちがうかという問題を考える。 |
「詳細情報」の「事前?事後学修の内容」に詳述していあるので省略する。以下同様。 |
3 | 世界の言語 |
テキスト第1章「What Makes Us Human」後半(p.7~p.18)をあつかう。 世界の言語の多様性,特に危機に瀕している言語的マイノリティの問題を考える。 |
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4 | 文法 |
テキスト第2章「How Sentences Work」前半(p.19~p.31)をあつかう。 文法とは人間の言語にとって何か,文法「恐怖症」はなぜおこるか,という問題を考える。 |
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5 | 言語直感 |
テキスト第2章「How Sentences Work」後半(p.31~p.38)をあつかう。 文法を形成する言語に対する直感的判断とは何か,それが言語獲得どうかかわるかという問題を考える。 |
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6 | 意味 |
テキスト第3章「Words, Meaning, and Thought」前半(p.39~p.47)をあつかう。 単語の意味はどのように多様か,言語の「意味」の基本的な問題を考える。 |
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7 | 言語と世界観 |
テキスト第3章「Words, Meaning, and Thought」中半(p.47~p.57)をあつかう。 言語がヒトの世界認識を決定するかという仮説の適否を考える。 |
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8 | 言語の処理 | テキスト第3章「Words, Meaning, and Thought」後半(p.57~p.65)をあつかう。 発話を聴取して意味を処理するプロセスがどのように行われるかを考える。 |
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9 | 言語変種 | テキスト第4章「Language and Social Life」前半(p.66~p.76)をあつかう。 社会における多様な言語変種のありかたの問題を考える。 |
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10 | サインランゲージ | テキスト第4章「Language and Social Life」前半(p.76~p.82)をあつかう。 言語の社会的な相互関係および手話などの多様な言語にありかたについて考える。 |
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11 | 機械の言語処理 | テキスト第5章「Machines That Understand Us」前半(p.83~p.93)をあつかう。 機械翻訳など,コンピュータによる言語処理の問題を考える。 |
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12 | 自然言語 | テキスト第5章「Machines That Understand Us」中半(p.93~p.108)をあつかう。 自然言語の全体的な特性はどこにあるのかという問題を考える。 |
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13 | 機械と言語 | テキスト第5章「Machines That Understand Us」後半(p.108~p.120)をあつかう。 機械は言語処理に対して何ができないか,人間への洞察として考える。 |
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14 | 議論のまとめ | 言語学とは何を問題とする分野なのか,その対象である言語とは何か,ここまでの議論から考えられることをまとめる。 | 事前には,テキストの「Conclusionを読了し,自身の「Conclusion」を考えておくこと(3時間)。 事後には,授業内容を振り返ること(1時間)。 |