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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/08/26 現在/As of 2022/08/26 |
開講科目名 /Course |
歴史と文化1(日本における死生学)/HISTORY AND CULTURE1(THANATOLOGY IN JAPAN) |
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開講所属 /Course Offered by |
大学全カリ総合科目/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木1/Thu 1 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
林 英一 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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林 英一 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本講座で扱う問題は、決して過去の問題ではなく、現在、そして未来の問題である。現在では葬儀価格の高騰と葬儀の簡略化、一方で、格安葬儀社の社会問題化、そして墓地不足から墓地の変化、また限界集落では墓地管理者不足の問題を抱えている。なんのために葬儀をするのか、墓はなぜあるのか、葬儀や墓の形が多様化してきている現在であるが、いずれ我々が直面する問題であり、「死」を考えることは、現在の「生」の意味にも関わってくる問題であり、そのために、日本人が「死」をどのように捉え、儀礼を行ってきたのか、さらには墓制から死生観、霊魂観?先祖観を見ることで、現在だけではなく、未来をも考える。 | ||||||||||
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
パワーポイントを用いた講義形式の授業でありその内容を落とし込んだプリントをmanaba上で授業前に全回分配布する。授業ではパワーポイント(プリント)に書かれた内容の説明をプリントに書き込むことで、理解を深めることを期待する。出欠はresponを用いる。responではアンケート機能を用いて、その日の授業の質問やコメントを書いてもらい、翌週にレスポンスする。これがこの回の復習となるだけではなく、多角的な視点で葬送儀礼文化の問題を考えることに繋がる。参考図書一覧のプリントも配布するが、この一覧に関しては、第1回の授業中に説明する。具体的な評価の目安についても、第1回で説明する。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
配布されたプリントはあらかじめ読んでおくこと。授業ではそれに付け加えた話をするので、それを書き込み、講義後は内容を整理しておくこと。回数を重ねることで理解が深まるようになっている。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
期末試験(100%)で、合格の場合はAA、A、B、Cの4段階で評価する。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
民俗学、生活文化の発見 | ||||||||||
備考 /Notes |
テキスト:プリントを配布 参考文献:一覧を配布するが、別に授業中にも紹介 |
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到達目標 /Learning Goal |
歴史と文化に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | ガイダンス | 基本的に本講座で扱うのは「庶民」の葬送儀礼とそれに基づく死生観である。第1回では本講座の全体の概要について、授業プリント、参考文献一覧プリント、授業の進め方や期末レポートについて説明する。 | |
2 | 「死」と葬法 | 宗教や死生観によって葬法は異なる。宗教や死生観の違いが葬法にどのように表れているか説明する。 | |
3 | 日本の葬法の時代的変遷 | 日本では複数の葬法が行われ、時代によっても変化しているが、縄文時代から近代にかけての日本での葬法の種類や変化について説明する。 | |
4 | 「死」直後の儀礼と通夜の成立 | 伝統的社会において、「死」の確認から様々な儀礼が行われていたが、本回では「死」直後に行われていた儀礼や、今では一般的に行われている通夜が比較的新しく成立した儀礼であることを史料から読み解く。 | |
5 | 葬送儀礼次第―土葬― | 伝統的社会で中心的に行われていた土葬における葬儀のやり方について、民俗学が蓄積してきた資料だけではなく、江戸時代の『市川家日記』などを参考にしてみていく。 | |
6 | 葬送儀礼次第―前近代の火葬― | 伝統的社会においては土葬が多かったが、浄土真宗の檀家は火葬であった。フィールドワークだけではなく、一茶の『父の終焉日記』などを参考にして江戸時代からの火葬の様相を見る。 | |
7 | 墓地?墓石とは何か | 墓地が作られた場所、また遺体の処理の方法、埋葬しても所謂墓石のない「墓」があることから、遺体に対する観念をみる。 | |
8 | 両墓制?無墓制について | かつて埋め墓と詣り墓が別であった地域が日本各地で確認されている。現在でも香川県いくつかの島で見られる。第7回や両墓制?無墓制から、日本においての遺体と霊の問題について捉え、さらには墓とは何かを考える。 | |
9 | 明治政府による火葬禁止とその撤回 | 明治政府は火葬禁止令を出すが、1年半後にはそれを撤回する。火葬禁止令が出されたことによる変化と、禁止令撤回で、人々の間に生れた火葬への葛藤をみる。 | |
10 | 近代以降の火葬の受容 | もともと土葬が行われていた地区では、火葬が推進される中で、火葬の授業には大きな抵抗があった。その抵抗の理由や、最終的に火葬を受容するにいたった背景についてみていく。 | |
11 | 葬法の変化と死生観 | もともと土葬であった地域が火葬を受け入れるにあたり、火葬を葬儀の前に行なう地域がかなりの地域でみられる。火葬受容の理由と絡めて、この時間的問題から、背景となる死生観について考える。 | |
12 | 霊魂観?死生観?先祖を祀ること | 今までの儀礼のあり方や変化の形を踏まえた上で、霊魂観?死生観?先祖観をみる。ここで中心的にみるのは死後の所謂法事(四十九日)にみえる霊根観と、歴史的に定着していった地獄の観念や先祖観についてみる。 | |
13 | 葬送儀礼と誕生儀礼の類似性 | 「生」と「死」は表裏一帯である。誕生儀礼はあの世からこの世へ、葬送儀礼はその逆であり相関性をみることができる。その相関性について具体的に説明する。 | |
14 | 現代における葬送儀礼と問題 | 現代は価値観の変化により、葬儀の形や墓制も大きく変わってきているだけではなく、地方では墓仕舞いが行なわれ都市部では納骨堂が作られ、online葬儀が行われるようになっている。現在的な意味を考える。 |