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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/03/28 現在/As of 2022/03/28 |
開講科目名 /Course |
英語文化研究/STUDIES IN ENGLISH CULTURE |
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開講所属 /Course Offered by |
大学院/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
水6/Wed 6 |
開講区分 /semester offered |
通年/Yearlong |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
上野 直子 |
科目区分 /Course Group |
大学院科目 専攻科目 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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上野 直子 | 英語学科/ENGLISH |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
ブラック?ブリティッシュの歴史と文学を概観する。三冊の研究書を読む。一冊目はブラック?ブリティッシュ関連の古典である、Peter FryerのStaying Power: the History of Black People in Britain (1984). 奴隷貿易のはじまりから、第二次世界大戦後の(旧)殖民地からの英国への大量移民にいたるまでの英国の黒人の歴史を、文学テクストも交えながら概観する。その後に、C.L. LinesのA History of Black and Asian Writng in Britain, 1700-2000 (2002)で、18世紀、19世紀の文学状況を見ていく。最後は、James ProcterのDwelling places: Postwar black British writing (2003) で第二次世界大戦後の文学に焦点を絞る。20世紀後半の50年間は、英国がかつてない変化を遂げた時代であった。大英帝国最後の幕引き、長い経済停滞、80年代からの経済優先政策による大きな社会の変化、好景気に支えられたクール?ブリタニアの90年代、そして戦後を通じて付加逆的に進行した多人種?多文化社会への変化。そのなかでブラック?ブリティッシュの文学にも変化が見られる。ディアスポラ的な感性の作家だけでなく、むしろ変化する英国を自らの場所として捉える表現者が登場してきているのである。否応なく、多人種?多文化社会へと変化していく英国と、そのなかでのブラック?ブリティッシュの文学のありようについて考察するのが、本授業の三番目の課題である。 | ||||||||||
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
感染状況と受講者の状況によって、対面かリアルタイムzoomかを決定する。実際には両者を併用する可能性が高い。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前には必ずテクストの指定箇所を読み、質問をまとめ、議論のポイントを用意しておくこと。事後は、自分の理解と興味に応じ、学習を発展させること。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
平常点 40% 前期レポート 25 % 最終レポート 35 % |
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備考 /Notes |
参考文献は、その都度紹介する。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
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到達目標 /Learning Goal |
英語圏の文化に関する文献を読み、高度な議論ができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | <ブラック?ブリティッシュの歴史> 戦後の移民たち |
1. テクストStaying Powerの紹介。2. 1回-3回は、20世紀後半から現在まで、多人種多文化社会へと変化する英国の姿を概観する。1回目は大量移民の始まりについて。 | 事前にはテクストの指定箇所を読み、内容をまとめ、授業時に確認したい質問事項とディカッショントピックをまとめておくこと。 |
2 | 新しい世代 | 第二世代の誕生について。 | 事後は授業で紹介された参考文献などにあたること。 |
3 | ブラック&ブリティッシュ | 第二世代のアイデンティティについて。 | 以下同様。 |
4 | 英国におけるアフリカ人 | 1-3回で、20世紀後半以降を外観した後、時間を遡り英国におけるブラック?ブリティッシュの歴史を外観する。 | 同上 |
5 | 奴隷貿易と英国 | 大西洋世界でヘゲモニーを握っていく英国と、奴隷貿易の関係について。 | 同上 |
6 | 英国におけるブラック?コミュニティー | 奴隷貿易の副産物として英国内に形成された黒人共同体について。 | 同上 |
7 | 18世紀の黒い文人たち | 英国における初期の黒人作家の来歴と活動について。 | 同上 |
8 | 奴隷制と法 | 奴隷制を維持するための様々な法律を歴史的に概観する。 | 同上 |
9 | 英国のレイシズム | 奴隷制を正当化するためのイデオロギーがいかに成立してきたのか歴史的に見ていく。 | 同上 |
10 | 奴隷制への挑戦 | 奴隷制廃止運動について。7回で扱った文人たちの運動への関わりも確認する。 | 同上 |
11 | 帝国への挑戦 | 植民地側からの異議申し立てについて。 | 同上 |
12 | 20世紀前半の状況 | 植民地における独立への動き、そして二つの大戦時の帝国について。 | 同上 |
13 | <18世紀、19世紀の英国におけるブラック&アジア系の文学>イントロダクション&18世紀の作家たち | テクストの紹介。 | 同上 |
14 | 自由と正義のために | 7回目、10回目と関連させながら、奴隷貿易?奴隷制廃止運動と黒い文人たちについて。 | 同上 |
15 | 帝国の時代 | 11回と関連させながら、帝国時代のblack writingを外観する。 | 同上 |
16 | 19世紀のエスケープ?ナラティブ | Slave Narrativeなどを中心に。 | 同上 |
17 | 旅行者と改革者 | 定住者の視点とは異なる、移動の文化について。 | 同上 |
18 | 文化をつなぐ | 前回とも関連させながら、black writingが主流文化に対して提示するものを外観する。 | 同上 |
19 | 帝国の終焉 | 帝国の終焉とblack writingについて。 | 同上 |
20 | 帝国に抗するテクスト | ポストコロニアル文学の萌芽と発展について。 | 同上 |
21 | サバルタンの声 | 歴史から漏れ落ちる声とblack writingについて。 | 同上 |
22 | <第二次世界大戦後のプラック?ブリティッシュの文学> イントロダクション |
テクストの紹介。 | 同上 |
23 | 暮らしの場所(1) | 移民第一世代の文学。 | 同上 |
24 | 暮らしの場所(2) | 移民第一世代の文学。 | 同上 |
25 | ストリートの意味 | 第二世代の誕生とストリート文化。 | 同上 |
26 | 郊外 | ロンドン中心部との文化とは異なる郊外を描くblack writingの誕生について。 | 同上 |
27 | 英国北部 | 地方を描くblack writingについて。 | 同上 |
28 | Wrap-up | ディスカッション | 同上 |