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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/03/28 現在/As of 2022/03/28 |
開講科目名 /Course |
国際経済特殊研究(開発経済学)/INTERNATIONAL ECONOMY(DEVELOPMENT ECONOMICS) |
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開講所属 /Course Offered by |
大学院/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
金5/Fri 5 |
開講区分 /semester offered |
通年/Yearlong |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
高安 健一 |
科目区分 /Course Group |
大学院科目 講義科目 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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高安 健一 | 経済学科/ECONOMICS |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
学位授与方針(DP)と関わる部分では、研究活動を行うために必要な高度な研究能力を、専門分野以外も網羅的に身に付ける力、現実の社会もしくは社会が直面している諸問題を解決する能力などに重点を置いて涵養する。教育課程の編成?実施方針(CP)と関わる部分では、自立して研究活動を行うとともに、経済分野における研究能力及びその基礎となる学力を養う。国際経済の分野において、問題を発見し、研究論文を作成するための基礎知識を獲得する。 本講義では、受講者が開発途上国の経済発展におけるマイクロファイナンスに焦点を充てて学習することを辻手、経済発展一般についての知識を獲得したうえで、包摂的成長(inclusive development)への理解を深めることである。政府による支援策に加えて、先進国の民間部門の役割も考察する。 開発経済学の知識を実践的に応用する資質を身につけることを重視する。修了以後に、民間企業のCSR部門等で活躍することを想定している。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
授業はゼミ方式で進め、受講生による発表と討論が中心になる。受講生は自らの関心事項について、期末レポートを提出する。講義は対面で行い、口頭でフィードバックをする。提出物がある場合はe-mailを使用する。授業形式がコロナ情勢によって変更される場合がある。詳細は第1回の授業で伝える。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前学修として、授業で取り上げるテキストのレジメを作成する。事後学修として、授業で学んだ内容をメモやパワポ資料に纏める。事前学習と事後学習で合計6時間程度を目安とする。文献リストを充実させることにも注力する。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
毎回の授業での発表や討論も評価対象とします(60%)。学期末の授業時に提出する期末レポート(40%)で、①授業内容全般の理解度、②専門知識の活用、③論文としての形式の妥当性などを評価します。文字数は10,000字程度を予定しています。開発経済学に関する体系的な考察力が達成されているかも問われます。 |
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備考 /Notes |
特になし。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
特になし。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
国際経済についての博士レベルの知識を修得し,国際経済に関連する諸問題を精密に分析できるようにする. |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | ガイダンス(春学期講義の概要) | 講義の詳細な内容を受講生と相談して決定する。 | |
2 | 経済発展と金融システムの生成 | 第2次世界大戦後の東アジアを中心に、経済発展と金融システムの生成について理解する。 | |
3 | 経済発展と資金調達 | 経済発展における金融システムの役割に加えて、企業部門の資金調達について理解する。 | |
4 | マイクロファイナンスの成立 | 1970年代のバングラデシュとインドを中心にマイクロファイナンスの形成過程を理解する。 | |
5 | マイクロファイナンスの発達 | マイクロファイナンスの制度的イノベーションについて理解する。 | |
6 | マイクロファイナンスの課題 | 借り手の過剰債務、高い利子率などの問題点を理解する。 | |
7 | マイクロファイナンスのスキーム | マイクロファイナンスのどのスキームが返済率の高さに貢献しているかを理解する。 | |
8 | マイクロファイナンスの世界的拡大 | マイクロファイナンスが南アジアに限らず、ラテンアメリカに拡大し就学率の上昇に貢献している背景について理解する。 | |
9 | マイクロファイナンスの貧困削減効果 | マイクロファイナンスの貧困削減効果の測定方法について理解する。 | |
10 | マイクロファイナンスと情報通信技術 | 情報技術革新により、マイクロファイナンスの効率的な運営が可能になっていることを理解する。 | |
11 | マイクロファイナンス機関の資金調達 | マイクロファイナンス機関の資金調達手法の多様化が貸出能力の強化に寄与していることを理解する。 | |
12 | 貧困削減効果(肯定的な見解) | マイクロファイナンスが農村の女性を中心に貧困削減に貢献してきたとの説を批判的に評価する。 | |
13 | 貧困削減効果(否定的な県警) | マイクロファイナンスが必ずしも農村女性の起業に寄与していないことを理解する。 | |
14 | マイクロファイナンスの課題 | マイクロファイナンスの貧困削減効果が限定的であることを理解する。 | |
15 | ガイダンス(秋学期講義の概要) | 講義の詳細な内容を受講生と相談して決定する。 | |
16 | 包摂的な経済成長(基本概念) | 国連の持続可能な開発目標(SDGs)を中心に経済成長戦略を理解する。 | |
17 | 包摂的な経済成長(実践事例) | 民間部門を中心に、SDGs推進に関わる資金調達について理解する。 | |
18 | バングラデシュの金融改革(基礎) | 後発国において金融部門の育成が遅れた背景について理解する。 | |
19 | バングラデシュの金融改革と資金供給力 | 後発国の金融部門の対外開放と企業部門の資金調達について理解する。 | |
20 | バングラデシュの中期経済計画の概要 | 中期経済計画の実現に必要な資金調達方法について理解する。 | |
21 | バングラデシュの中期経済計画実現への課題 | 金融面から中期経済計画の実現可能性を評価する。 | |
22 | ケーススタディ(インドのマイクロファイナンス) | 世界最大規模の顧客を有するインドのマイクロファイナンスについて、公的小口金融の役割を含めて理解する。 | |
23 | インドの包摂的経済成長戦略とマイクロファイナンスの役割 | 政府による、貧困層向けの資金供給プログラムの意義について理解する。 | |
24 | インドの包摂的経済成長戦略とマイクロファイナンスの限界 | インドのマイクロファイナンスの限界について理解する。 | |
25 | ケーススタディ(メキシコのマイクロファイナンス) | 就学率向上に果たしたマイクロファイナンスの役割について理解する。 | |
26 | 先進国の民間セクターの貢献 | 途上国のマイクロファイナンスの発達に、先進国の金融機関が果たした役割について理解する。 | |
27 | マイクロファイナンスの再検討 | RCTなどを活用した、マイクロファイナンスの費用対効果について理解する。 | |
28 | 金融分野における先進国の途上国支援 | 日本を含む先進国が途上国のマイクロファイナンスの発展に寄与できる分野について理解する。 |