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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2022/03/28 現在/As of 2022/03/28 |
開講科目名 /Course |
フランス語教育演習/SEMINAR IN FRENCH EDUCATION |
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開講所属 /Course Offered by |
大学院/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2022年度/2022 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
月3/Mon 3 |
開講区分 /semester offered |
通年/Yearlong |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
中村 公子 |
科目区分 /Course Group |
大学院科目 専攻科目 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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中村 公子 | フランス語学科/FRENCH |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
フランス語教授法の歴史的変遷を通して、個々の教授法の理論と実践を元に自分自身の教授法を具体的に考案することを 目的とします。最初に教授法の全体の流れを把握し、その後、近代から現在までのフランス語教授法の中から主要ないくつか の教授法を具体的に取り上げます。そして、文献講読?講義と作業?実践を通して、それぞれの教授法についてさらに深い 理解を目指します。また、各教授法の特徴が反映されている教材(フランスで作られた総合的教材)の特徴などを探るために 教材分析を行い、それらの教材から各教授法の特徴を活かした練習問題や学習活動の分析を行い実践練習をします。 最後に、日本における外国語教育とフランス語教育について概観し、現状の把握と問題点、今後の展望について検討し、 より専門性の高い外国語教育指導を実践するために必要な知識の修得と実際の訓練を行うことを目指します。 この科目は、外国語学研究科博士前期課程の学位授与方針(DP)の学位の裏付けとなる能力1及び2の養成を目的とし、教育課程の編成?実施方針(CP)のフランス語教育演習の科目に相当する。 外国語学研究科博士前期課程フランス語学専攻の履修系統図では1、2年に位置する。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
この授業では、講義、講読、実践練習(作業や発表)、ディスカッションを行います。 各時代の教授法についてその特徴と代表的な練習問題や学習活動のタイプを分析してまとめていきます。それぞれの時代の 教授法を取り入れた教材や教材に付属するスライド?映像?音声なども用いて、各教授法の特徴がどのように現れているのか を実際の教材分析作業から考察します。そして、それぞれの時代の練習や学習活動を実際に授業に取り入れる場合、どのよう な具体的な形で実現できるのかについて模索します。定期的に模擬授業の実践も行います。 最後に、以上のような考察や実践などを通して、自身の目指す教授法を考案します。 ************************************ 今年度の授業は原則として Zoom によるリアルタイム授業を想定しています。(状況次第では対面授業の可能性もあります。) 授業についての連絡などは Webメールで行います。また質問への回答や課題への解説?コメントなどについては授業内に行い ます。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前に指定された文献やテキストなどの資料に目を通して概要を把握し、実際の授業をする際に必要になる事柄を あらかじめまとめてください。 また、毎回の授業で扱う資料から、自分自身の授業スタイルについても考えてください。(2時間) 授業後には毎回の項目ごとに、講義ノートにまとめてください。 それまでの授業内容の整理にもつながりますので、毎回、過去の部分を読み返して常に全体を把握できるようにして おいてください。 課題や作業がある場合には、それに取り組んでください。(2時間) |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
毎回の講義や作業などの内容をまとめた講義ノートを半期に2度程度提出。受講した内容がしっかり把握できているかを 確認すると同時に、自分自身の教授法を考案できているかどうかをチェックします。 また毎回の授業の予習や授業内での作業?発表なども評価対象とします。 授業準備と講義ノート 30% 授業内の作業や発表 40% 最終課題 30% |
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備考 /Notes |
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関連科目 /Related Subjects |
フランス語教育研究 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
フランス語教育文献の読解力及び研究能力を得られるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 1. Introduction | 授業内容と進め方について説明する |
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2 | 2. 外国語教育の歴史的変遷 | 外国語教育の始まりから現在までの流れを概観する (講義、ディスカッション、作業) |
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3 | 3. 古代から19世紀までの教授法概観 | 古代から19世紀までどのように外国語(母語以外の言語)が教えられてきたのかを概観する (講義、ディスカッション、作業?発表) |
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4 | 4. 20世紀から現代までの教授法概観 | 20世紀以降(特に第二次世界大戦中と戦後)の教授法の歴史的な流れを概観し、特徴を探る (講義、ディスカッション、作業) |
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5 | 5. 文法訳読教授法の特徴 | もともとラテン語の学習に端を発するこの教授法の 長所と短所を、文法テキストを参考に考える (講義、ディスカッション) |
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6 | 6. 文法訳読教授法を取り入れた教材 | この教授法を取り入れたフランス語の教材を分析する (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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7 | 7. 文法訳読教授法の学習活動 | この教授法を取り入れた授業での学習活動について 考える(講義と作業、ディスカッション、発表) |
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8 | 8. SGAV(全体構造主義的)視聴覚方式の特徴 | パターン練習を取り入れた視聴覚方式教授法の特徴を学習する(講義とディスカッション) | |
9 | 9. SGAVの教材 | この教授法の教材の特徴をまとめ、どのような理論に裏付けされているのかを考察する (講義と作業、ディスカッション) |
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10 | 10. SGAVとexercices structuraux | ほとんどすべての練習問題のタイプが入っていると 言っても過言ではないパターンプラクティスについて 学習する(講義と作業、ディスカッション、発表) |
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11 | 11. SGAV の学習活動 | 実際にこの教授法を取り入れた授業を想定して、どのような学習活動が行われるのかを考える (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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12 | 12. SGAV の問題点と展望 | 音声重視のこの教授法の最大の問題点は何なのか、 なぜ学習者は話せるようにならなかったのか、などの 疑問についての答えを模索する(講義とディスカッション) |
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13 | 13. SGAV後のConseil de l'Europe での動き | SGAV が機能しなかったことにより欧州会議の中にプロジェクトチームが発足するが、その背景にあったものは何だったのか、またプロジェクトチームはどのような仕事をしたのかを学習 (講義とディスカッション) | |
14 | 14. Un Niveau-Seuil と actes de parole | 欧州会議から生まれた Un niveau-seuil の特徴と 新たな言行為という概念について考察する (講義とディスカッション) |
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15 | 15. Introduction | 授業内容と進め方についての説明を行う |
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16 | 16. 概念?機能シラバスの特徴 | 欧州会議内のプロジェクトチームの長であったWilkins が提唱したこのシラバスについて学習する (講義とディスカッション) |
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17 | 17. 概念?機能シラバスを取り入れた教材 | この考え方を取り入れた教材を分析する (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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18 | 18. 概念?機能シラバスの学習活動 | この考え方を取り入れた学習活動はどのようなものかについて考える(講義、作業?発表、ディスカッション) | |
19 | 19. 外国語教育分野でのコミュニケーション能力 | コミュニケーション能力の定義について考える (講義とディスカッション) |
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20 | 20. Approche communicative の特徴 | コミュニケーション能力養成を目的とした教授法の 特徴を学習する(講義とディスカッション) |
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21 | 21. Approche communicative を取り入れた教材 | A.C. を取り入れた教材を分析する (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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22 | 22. Approche communicative の学習活動 | A.C. を取り入れた授業で行う学習活動の特徴と その実現に向けての準備をする (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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23 | 23. Approche communicative の問題点 | A.C. の問題点と今後の展望について考える (講義とディスカッション) |
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24 | 24. Approche actionnelle の特徴 | Approche actionnelle とは何なのか、この教授法が生まれた経緯とその特徴を学習する (講義とディスカッション) |
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25 | 25. Approche actionnelle を取り入れた教材 | A.A. を取り入れた教材を分析する (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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26 | 26. Approche actionnelle の学習活動 | A.A. を取り入れた授業で行う学習活動のための下準備と運営、教師の役割について学習する (講義と作業、ディスカッション、発表) |
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27 | 27. 日本における外国語教育 | 日本における外国語教育を文献講読を通して概観する (講義とディスカッション) |
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28 | 28. 日本におけるフランス語教育 | フランス語が日本に最初に入ってきたのはいつか、 日本でのフランス語教育について概観する (講読とディスカッション) |