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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 |
開講科目名 /Course |
ヨーロッパの社会/EUROPEAN SOCIETIES |
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開講所属 /Course Offered by |
外国語学部交流文化学科/FOREIGN LANGUAGES TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火3/Tue 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
川﨑 聡史 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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川﨑 聡史 | ドイツ語学科/GERMAN |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
目的:本授業では、「地域」をキーワードにドイツを理解することを目的にします。連邦制国家であるドイツ連邦共和国では、各地域の州政府の権限が強力であり、日本とは異なる国制を採用しています。本授業では、現在のドイツが連邦制を採用した歴史的背景と連邦制国家ドイツの現状について解説します。 内容:この授業では、ドイツの地域問題を概観します。 最初に現代のドイツについて、連邦主義に注目して扱います。具体的にはドイツ連邦共和国の連邦主義的な政治制度を検討して基本的事項をおさえます。 その後、ドイツ近現代史における「地域」の問題を扱います。具体的には18世紀末から1871年に至るまでのドイツ地域での統一国家の成立、ナチ?ドイツの強制的同質化を通じた中央政府による地方自治の無効化と独裁体制の確立、第二次世界大戦後のドイツの分割占領と東西分断国家の成立、現在まで続く東西ドイツ地域間の確執について検討します。 この授業は外国語学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成?実施方針(CP)が示す「ドイツ語圏の社会?歴史の多様な専門領域に関する知識を体系的かつ横断的に修得し、その知識を歴史的かつ現代的事象と結び付けて考察」する能力を身につけている「国際的視野に立つ教養人」を育成することを目指すものです。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
講義は基本的に対面で行います。 成績評価は期末レポートと課題で行います。 課題提出には、manabaを利用します。 提出方法については、第1回の授業で詳しく説明します。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
本講義では二つの事後学習が求められます。 ① 毎講義後の課題提出。課題への解答をmanabaで書き込んでください。 ② 授業後の復習。授業資料は配布しますので、復習してください。さらに授業中に紹介した文献を自発的に読み進めることが好ましいです。毎回の授業で関連する文献を紹介するので、気になるものから随時読み、勉強してください。事後、理解ができるまでには、講義時間の二倍程度(=200分ほど)の学修時間を目安にします。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
① 期末レポート 50%(提出期限は7月末を予定しています。) ② 毎回の課題としてのコメント 50%(10回以上提出した人が単位認定対象になります。) ?「期末レポート」では、ドイツ語圏の地域問題に関して、本授業で扱った内容を直接踏まえて自ら調査した結果をレポート形式でまとめて提出してください。 ?レポートでは、ドイツ語圏の地域問題に関する授業内容をきちんと踏まえた上で、まず問いを立てて文献(ウェブサイトは含みません)を自ら読んで調べた内容を説明し、問いへの答えを提示してください。参考文献表と注釈の形式が適切かも評価の対象になります。これらは本授業を通じて身につけることが求められている能力でもあります。 ?「毎回の課題としてのコメント」では、授業の内容を深めるようなコメントが高く評価されます。皆さんの単なる個人的な印象と主義主張や授業内容を引き写したものではなく、授業を直接踏まえた上で、それを論理的?分析的に深める内容を他者に伝わる文章で記したコメントが歓迎されます。 ?評価の方法については、第1回授業で詳しく説明するので履修希望者は参加するようにしてください。 |
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関連科目 /Related Subjects |
秋学期の「ドイツ語圏の地域?環境問題 b」とは補完関係にありますが、それぞれ独立した内容ですので、この授業だけを受講しても問題ありません。 本授業で学ぶドイツ語圏に関する知識は、他の専門的講義、テクスト研究、テクスト特殊研究、専門演習といった授業の内容をよりよく理解するための前提になります。 |
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備考 /Notes |
第1回授業で授業の進め方を詳しく解説するので、履修希望者は参加するようにしてください。 |
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到達目標 /Learning Goal |
主にドイツ語圏、フランス語圏を中心としたヨーロッパの各種社会に関して専門知識を習得し、多様なヨーロッパの社会を、歴史、政治、経済などの視点から分析のうえ、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 授業ガイダンス | 講義の概要をつかむ。課題の提出方法など授業を受けるにあたって必要な事柄を説明する。現在のドイツの地域ごとの問題についての基本的な知識を得る。 | 事後:今学期の授業方法を理解することが事後学修である。もし授業を聞いてもわからないことがあれば、教員に連絡すること。 |
2 | 連邦制国家としてのドイツ連邦共和国 | 現在のドイツ連邦共和国は連邦制国家であるため、その政治?社会?経済は連邦政府と各地域の州政府間の協力によって成り立っている。本授業では、連邦主義の観点からドイツの政治制度について解説する。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
3 | ドイツ各地の特徴およびドイツの国制の変遷 | 本授業では現在のドイツの各地域に関するイメージを映像や音楽などでつかむ。さらに国制の歴史的変遷をおさえ、なぜドイツにおいて地域が重要なのかを考える。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
4 | ドイツ史に見る地域問題①:19世紀初めまでのドイツ地域 | 本授業では、フランス革命戦争とナポレオン戦争の過程で発生した陪臣化と世俗化により、それまで数百の封建領主が乱立していたドイツ地域が、次第に比較的大規模な邦国のまとまりへと変貌する過程を扱う。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
5 | ドイツ史に見る地域問題②:ナポレオン戦争時代のドイツ地域 | ドイツ地域の小国群はナポレオンに占領されたり、敗北させられた。本授業ではこの時代に訪れた変化を地域ごとに四つの類型で学び、ドイツの近代史以降の発展の重要な前提をおさえる。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
6 | ドイツ史に見る地域問題③:ナショナリズムの登場 | 本授業では、19世紀まで近代的な統一国家を持たなかったドイツ地域で、フランス革命戦争とナポレオン戦争を通じて統一国家を作ろうとするナショナリズムが確立される過程を学ぶ。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
7 | ドイツ史に見る地域問題④:大ドイツ主義と小ドイツ主義 | 本授業では、19世紀に議論となった大ドイツ主義と小ドイツ主義の対立を扱う。この対立は、どの地域をドイツの統一国家として扱うかを争点としていた。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
8 | ドイツ史に見る地域問題⑤:ドイツ帝国の建国 | 本授業では、プロイセン王国を中心にして行われたドイツ帝国建国について扱う。19世紀前半までドイツの政治的統一に消極的だったプロイセン王国が、いかにして建国を成し遂げたのかを検討する。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
9 | ドイツ史に見る地域問題⑥:ナチ時代の地域問題 | この授業では、1933年以降の地方自治を無効化しようとする強制的同質化によって、ナチ政権の強力な独裁体制が確立される過程を検討する。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
10 | ドイツ史に見る地域問題⑦:第二次世界大戦後のドイツ分割占領 | 本授業では、第二次世界大戦後、ドイツは米英仏ソの4カ国の占領地域に分割されるとともに、主に東部地域の領土を失った。本授業では分割占領と領土喪失がドイツに及ぼした影響について扱う。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
11 | ドイツ史に見る地域問題⑧:東西ドイツ | 1949年連合国占領地域に成立した東西ドイツの行政単位は、それ以前のドイツの行政単位とはあまり一致しないように意図的に構成された。この背景と帰結を本授業では扱う。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
12 | 現代ドイツの地域問題①:現在も残る旧東西ドイツ地域間の確執 | 1989?90年までに東西ドイツは統一されたが、現在でも東西地域間にはさまざまな格差やわだかまりが残っている。本授業では両地域の社会的差異について扱う。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
13 | 現代ドイツの地域問題②:現在も残る旧東西ドイツ地域間の確執 | 1990年の統一後も現在に至るまで、旧東西ドイツ地域間で政治文化上の違いが存在する。本授業では2013年設立の極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」を中心に東ドイツ地域の政治的状況を考える。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |
14 | 今学期の授業のまとめ | 今学期の授業の総括と復習を行う。 | 事前?事後学修の内容 事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。 |