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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 |
開講科目名 /Course |
国際貿易論a/INTERNATIONAL TRADE(A) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部/ECONOMICS |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火2/Tue 2 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
米山 昌幸 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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米山 昌幸 | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
国際貿易論は、財?サービスの国際取引や資本?労働?経営資源の国際移動を分析対象とする学問分野である。この授業では、国際貿易や貿易政策の基礎理論や現実の貿易、貿易実務について学んで、経済学的な思考方法で現実の国際貿易に関する問題を考察する。貿易理論の修得とあわせて、実際のデータを読み解き国際貿易の実態についての理解も深める。 春学期は、一般均衡分析を用いて伝統的な国際貿易の基礎理論を中心に修得する。国際貿易論でもっとも重要な概念である比較優位をはじめ、貿易パターン、貿易利益、比較優位の決定要因、産業内貿易と規模と経済、サービス貿易、貿易と経済発展の関係について学ぶ。世界で保護主義、ポピュリズムが台頭してくる時代だからこそ、自由貿易の利益、相互依存の利益についてしっかりと学びたい。 この授業は、経済学部DPに掲げる学位の能力の裏付けとなる「能力」1、経済学科DPに掲げる学位の能力の裏付けとなる「能力」1?2、経営学科DPに掲げる学位の能力の裏付けとなる「能力」1?2、国際環境経済学科DPに掲げる学位の能力の裏付けとなる「能力」1?4を養成することを目的とする。 経済学部、経済学科、経営学科、国際環境経済学科の各CPに記載されている学科専門科目として、履修系統図では経済学科国際経済部門3学期、経営学科ビジネス部門3学期、国際環境経済学科国際部門3学期に配当され、各部門の学修?教育目標に向けて授業を行う。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
この授業は対面を基本とするが、コロナの状況によってはZoomによるライブ配信、クラウド録画等による事後配信なども併用する場合がある。 授業中に練習問題を解いてもらい、指名した学生に黒板に出て解答?解説してもらい、受講者に解法や正解を考えてもらうことも行いたい。 講義は積み上げ式で行うので、授業を欠席すると、講義についてこられなくなるので、注意して欲しい。講義内容については、レポート課題や小テストに取り組んで、自分の理解を確認した上で翌週の講義内容に進んで欲しい。レポート課題や小テストについては、締切後に模範解答を公表して解説を行う。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
受講前にはテキストを予習して要点をまとめておく。受講後には授業中に出されたレポート課題や小テストに取り組む。のちに公表される模範解答で自己採点することにより復習する。14週の授業期間の事前学修2時間?事後学修2時間、期末テスト対策として4時間、計60時間の授業外学修を基本とする。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
基本的には対面で期末テストを実施し、期末テスト100%として評価基準に照らして評価する。授業内容全体を理解し、国際貿易の基礎理論を身につけたかどうかを評価する。 ただし、コロナの状況によって期末テストが実施できない場合もあるので、毎回の小テストとレポートによって評価できるようにも準備しておく。 |
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関連科目 /Related Subjects |
関連科目としては、2年次配当の学科専門科目「国際経済学a」「国際公共政策論a」がある。 | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
貿易理論ならびに貿易に関する専門知識を習得し、実際の貿易活動について分析のうえ、解説できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | ガイダンス、戦後の日本経済と貿易の歩み | 授業方法、テキスト、成績評価基準について説明する。また、戦後の日本経済と貿易の歩みについて理解する。 | |
2 | 貿易の取引と決済の仕組み | 貿易取引と国内売買取引の違い、貿易の3つの流れ、貿易取引の基本的な仕組み、信用状の役割、貿易取引と外国為替、貿易手続きの流れと関連機関を理解する。 | |
3 | いろいろな貿易取引 | 直接貿易と間接貿易のメリット?デメリットを説明できるようになる。並行輸入、仲介貿易、委託加工貿易、OEM輸入、開発輸入といったいろいろな貿易取引を理解する。 | |
4 | 比較優位と分業の利益 | 分業の利益は、交換の利益と特化の利益からなることを理解する。分業の利益を生み出すためには、絶対優位ではなく比較優位に基づいた特化が重要であることを説明できるようになる。 | |
5 | 比較優位と国際貿易―リカード?モデルと比較優位 | リカード?モデルを用いて、貿易パターンの決定を労働生産性の相対的格差により説明する。労働生産性、労働投入係数を理解し、最も簡単なリカード?モデルである2国2財1要素モデルの設定を理解できるようになる。 | |
6 | 相対価格でみる比較優位 | リカード?モデルは、財の相対的な生産費用(比較生産費)を比べることで比較優位を決定するが、比較優位は閉鎖経済の相対価格を比べることでも判定できることを理解する。 | |
7 | リカード?モデルの図示 | リカード?モデルの生産フロンティアを図示できるようになり、図を用いて生産点の決定と貿易パターンの決定を説明できるようになる。 | |
8 | 貿易開始後の生産?貿易パターン | GDP線を用いた生産点の決定を理解し、貿易開始前の生産点?消費点と、貿易開始後の相対価格(交易条件という)によって生産?貿易パターンがどのように決まるか説明できるようになる。 | |
9 | 社会的無差別曲線と貿易利益 | 貿易開始する前と後の社会的無差別曲線を比べて、貿易をすることで一国全体の厚生水準が高くなる、つまり貿易利益が発生することを説明できるようになる。 | |
10 | 比較優位の決定要因―ヘクシャー=オリーン理論 | 天然資源の存在量、資本蓄積、規模の経済など、比較優位を決定する要因について理解する。また、たとえ生産技術が同じであっても、各国の生産要素の賦存の格差が比較優位を決定することを理解する。 | |
11 | 産業間貿易と産業内貿易 | グルーベル=ロイド指数を理解し、主要な先進国間における貿易取引は産業間貿易だけではなく、産業内貿易も大きな割合を占め、産業内貿易は水平的産業内貿易と垂直的産業内貿易に分けられることを理解する。 | |
12 | 規模の経済と製品差別化 | 水平的産業内貿易は、製品差別化と企業レベルにおける規模の経済から説明されることを理解する。また、垂直的産業内分業はフラグメンテーションによって説明させることを理解する。 | |
13 | サービス貿易の現状 | サービス貿易とは何かを理解し、サービス化とサービス貿易の現状について理解する。 | |
14 | 貿易と経済発展 | 経済成長が貿易パターンに与える影響について理解する。また、輸入代替工業化、輸出志向型工業化などの開発戦略について理解し、貿易が経済発展に与える影響を理解する。 |