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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 |
開講科目名 /Course |
マクロ経済学b(必修)/MACROECONOMICS(B) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部/ECONOMICS |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火1/Tue 1 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
塩田 尚樹 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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塩田 尚樹 | 経済学科/ECONOMICS |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
「マクロ経済学b」は,一国全体の経済活動を説明する理論の習得に重点を置きます.「マクロ経済学a」で,総生産?物価指数?利子率などの集計的経済量の意味について学習しましたが,この授業では,それらの相互依存関係とより根源的な決定要因について学習し,財政政策?金融政策などの経済政策の効果と限界について理解できるようにします.各家計の消費行動や各企業の投資行動の経済全体における意義,さらには,国会において審議?決定される予算の大小や日銀の金融政策決定会合で示される運営方針が経済全体に与える影響について把握できるようになるでしょう. 本年度春学期に開講された「マクロ経済学a」の内容の理解を前提として授業を進めますので,同科目を履修しなかった人は独習が必要です.なお,春学期の進度および春学期の成績評価の結果により,授業計画を見直す場合がありますので気をつけてください.第1回目の授業の際,詳しくお知らせします. この授業を履修すれば,DPにおいて「学位授与要件」として示されている「経済問題の本質的要素を抽出し、操作可能な抽象的理論を構築して考察するとともに、その理論を統計的に検証する能力」が育成されると考えられます. |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
過去の登録者数から予測すると,この授業は300人超の履修が考えられます.よって,新型コロナ感染症のクラスター発生を回避するため,対面方式と同時双方向型オンライン方式を併用して授業を実施します.担当教員の板書および口頭説明によるテキストの内容と課題の解説が,授業時間の大部分を占めます.なお,実際の履修者の数と感染状況にもよりますが,可能であれば授業時間をうまく調整し,学生によるプレゼンテーションの機会を設けたいと考えています. | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
新聞の経済記事やテレビの経済ニュースを継続的にチェックする習慣を身につけてください.「マクロ経済学」で学ぶ知識が現実の経済現象を理解するうえで有用であることがよく判ると思います.例えば,テレビ東京のNewsモーニングサテライトがおすすめです. 事前学習および事後学修に,それぞれ,2時間程度費やすことが望ましいです. |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
期末レポート(100%)を実施し,AA,A,B,C,F の 5段階で評価します.評価の目安は以下のとおりです: AA: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)を完全にこなし,その上,発展的課題にも十分に対応した. A: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)を完全にこなし,その上,発展的課題にも対応した. B: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)を完全にこなした. C: 担当教員が課す標準的課題(計算問題?記述問題など)をある程度こなした. F: 上記以外. |
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関連科目 /Related Subjects |
本学で開講されている「日本経済論」?「財政学」?「金融論」などを併せて履修すると,相互に理解が深まると思います.強制ではありませんが,履修科目選択の際,参考にしてください. | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
学部中級レベルのマクロ経済学の知識を習得し、様々な経済事象を理論的に分析のうえ、解説できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 「マクロ経済学a」の概要と当該授業の進度調整 | 総生産?物価指数?利子率などの集計的経済量の意味を履修者がどの程度理解できているか確認し,この授業のさし当りの進度を決定します. |
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2 | 有効需要の原理と実際の総生産の決定 | 実際の総生産の水準は,各経済主体が「よろこんで購入しようとする」生産物の総量と等しくなる,というマクロ経済学の基本的な考え方について学びます. |
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3 | 動学的45度線モデルと均衡分析の妥当性 | 意図しない在庫変動に応じて企業の生産ペースが調整される結果,実際の総生産は時間の経過とともに有効需要に収束するという理屈を学びます. |
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4 | 消費?投資?政府支出と総生産の基本的な関係 | 企業の実物投資および政府支出が均衡時の総生産に与える影響について学びます.また,家計の消費態度と均衡時の総生産との関係についても考えます. |
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5 | 合成の誤謬と節約のパラドックス | ミクロで通用する理屈の単純な類推適用がマクロでは必ずしも有効ではない例として,家計の貯蓄率上昇がもたらす経済効果について検討します. |
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6 | 企業の実物投資および社債発行 | 実物投資および社債の新規発行についての決定が市場利子率にどのように依存しているか,PDV(現在割引価値)基準による投資プロジェクトの評価という観点から分析します. |
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7 | 家計の購買力保存方法の選択 | すぐに利用しない購買力を保存する際,貨幣のままでおいておくのか,それとも債券を購入するのかという選択が,市場利子率とその予想にどのように依存しているのか分析します. | |
8 | 債券市場の需給と利子率 | 債券の需要主体として家計と中央銀行,供給主体として民間企業と一般政府を取り上げ,それぞれの予算制約と行動をふまえ,債券市場の部分均衡分析を試みます. |
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9 | 生産物および貨幣の需給の同時均衡 | 財?サービスの需給と貨幣の需給が同時に均衡している状態に注目して分析をすすめる,いわゆるIS-LMモデルの基本構造について学びます. |
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10 | 生産物および債券の需給の陽表化 | 財?サービスの需給と債券の需給に注目して分析をすすめる場合,不均衡時の利子率の動きがIS-LMモデルとどのように違うのか考察します. | |
11 | 財政政策の効果の修正 | IS-LMモデルを使用し,政府による財政政策の効果について考察します.国債発行量増加が企業の資金調達を圧迫するクラウディング?アウトと呼ばれる現象にも注目します. | |
12 | 金融政策の効果 | IS-LMモデルを使用し,中央銀行による金融政策の効果について考察します.経済主体の将来予想によって金融緩和が無効となる流動性のわなと呼ばれる現象にも注目します. | |
13 | 総生産と雇用量?失業率の関係 | 経済全体の生産技術を表す集計的生産関数という概念を学習し,これを用いて総生産と雇用量?失業率の関係について考えます. |
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14 | 物価水準?賃金率の決定 | マークアップ原理による企業の価格設定を基本とし,総生産と雇用量の各水準に応じて物価水準や賃金率がどのように決まるか考えます. |