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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 |
開講科目名 /Course |
国際組織論a/INTERNATIONAL ORGANIZATION(A) |
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開講所属 /Course Offered by |
経済学部国際環境経済学科/ECONOMICS ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
水3/Wed 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
明田 ゆかり |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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明田 ゆかり | 国際環境経済学科/ECONOMICS ON SUSTAINABILITY |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本授業は、経済学部の「国際的視野を有する優れた社会人、国際社会に貢献できる実践的な人材を育成する」という教育目的に資するために、グローバル化が進行する世界における国際組織の役割についての理解を深め、特にグローバル化の中核を担う世界貿易機関(WTO)と国際貿易ルールについての基本知識を習得することを目指す。 WTOは、世界政府の存在しない国際社会において、法の支配に基づくリベラルな貿易秩序を推進し、世界の経済的繁栄を支えてきた。しかし近年の米中貿易戦争、コロナ危機による医療物資や戦略物資の輸出規制、ウクライナ戦争を教訓としたサプライチェーンの再編と分断は、この秩序が大きな危機に直面していることを示している。授業では、私たちの生活にも大きく関係するWTOの基本構造や原則?ルールを歴史的?理論的?実践的視点を交えて解説していく。これにより、貿易に止まらない現代国際社会の抱える課題についても、多面的?総合的に考える力を養う。 また本年度は特に重要なトピックとして、コロナ危機、グリーン?トランスフォーメション、デジタル?トランスフォーメーション、そしてウクライナ戦争が提起した経済安全保障に対するWTOの取り組みを取り上げる。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
本授業は対面を基本とし(必要に応じてzoomによる双方向オンライン)、2部構成で進めていく。授業の予習?復讐?参考資料の配布およびコミュニケーションはmanabaを活用する。授業の前半はパワーポイントを用いた講義と質疑応答、後半は追加の講義、話題のトピック、関連動画やサイトの観賞等を柔軟に組み合わせる。 また可能な限りインタラクティブな授業を目指し、ディスカッション、質疑応答、意見表明は対面、zoom、Respon等を組み合わせて行う。 授業中に行ったアンケートや小レポートについては、翌週の授業でフィードバックする。 授業では時折英語のサイトや資料を参照するので、高度な英語力は必要ないが簡単な時事英語の能力を磨いておくこと。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前にmanabaにアップされるパワーポイント資料、関連サイト、及びテキストの指定個所に目を通しておくこと。事前事後ともに、テーマに関連する報道に触れ、問題意識を磨くこと。資料に関して疑問点があれば授業中に聞く質問を用意し、得られた回答で理解が進んだか否かを授業後に再確認すること。事前?事後合わせて1時間程度の学修が望ましい。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
期末レポート(40%)授業で取り上げたトピックの中から一つを選択し、自由に論じてもらう。問題意識、問題の理解度、議論の論理的展開を重視する。 平常点(60%)Resopnを用いた授業内小レポートとアンケートの回答、質疑応答、意見表明、授業態度等から総合的に評価する。 |
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関連科目 /Related Subjects |
国際貿易論、国際政治経済学、国際経済法、国際公共政策論 | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
国際組織に関する専門知識を習得し、それぞれの国際組織が果たしている役割、現在抱える問題点等について分析のうえ、見解を提示できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | ガイダンス | なぜWTOを学ぶことが重要か、揺れる国際経済秩序の現在と最近の重要事件を例にあげながら解説する。さらに、授業全体の流れについて説明する。 | |
2 | 国際組織とグローバルガバナンス | 国際組織とは何か、その定義、類型、機能を説明したのちに、学問としての国際組織論のアプローチの一つである、グローバルガバナンス論と自由主義国際制度論を解説する。 | manabaにアップされたスライド、関連資料に目を通し、予習?復讐を行う。必要に応じて質問のポイントをまとめておく。 |
3 | 自由貿易は必要なのか:思想?理論?現実 | 私たちの生活を支える自由貿易主義の起源、理論を学び、現実の利点と問題点についてディスカッションを通じて考える。 | 同上 |
4 | WTOの歴史(1):ITOからGATTへ | 第2次大戦後の国際貿易機関(ITO)創設の失敗と、そこから生まれた「関税貿易一般協定」:GATT(WTOの前身)の役割について解説する。 | manabaにアップされたスライド、関連資料、及びテキストの該当箇所に目を通し、予習?復讐を行う。必要に応じて質問のポイントをまとめておく。(以下同様) |
5 | WTOの歴史(2):ウルグアイラウンドからWTOへ | GATT史上最大規模の多国間貿易交渉(ウルグアイラウンド)と、そこからWTOが誕生するに至った経緯について学ぶ。 | |
6 | WTOのしくみ(1) 制度と意思決定 | 「加盟国中心主義」を特徴とするWTOの制度と意思決定について解説する。 | |
7 | WTOのしくみ(2) 紛争解決メカニズム | 多国間国際組織の中で最も強力であるとされるWTO紛争解決メカニズムについて解説し、その成果と限界を示す。また加盟国と超国家的判事との間の相克という視点から、米国の批判的立場の背景を考える。 | |
8 | WTOの基本原則:無差別?自由?公正?多角 | グローバルな貿易ルールの基盤である、無差別?自由?公正?多角原則とその意義について理解を深める。 | |
9 | WTO協定の構造と主要ルール | WTO協定を構成する、物品、サービス、投資、知財といった多様で広範なルールの概要を学び、貿易ルールがいかに幅広く私たちの生活に影響を与えているかを知る。 | |
10 | WTOと地域貿易協定(FTA)の関係 | 無差別?多国間主義を原則とするWTOのもとで、なぜ2国間?地域間自由貿易協定(FTA)1が急速に増大しているのか。その背景、グローバル貿易ガバナンスに与える功罪について検討する。 | |
11 | WTOへの挑戦:コロナ危機とウクライナ危機の教訓 | コロナ危機とウクライナ危機は、重要物資の輸出規制、経済制裁、経済安全保障、グローバル供給チェーン再編の要請を高めている。こうした動きと自由貿易は両立できるのだろうか。 | |
12 | WTOとグリーン?トランスフォーメーション | 主要国が2050年までの気候中立を宣言するなかで、WTOは貿易の側面からどのような貢献が可能なのか。WTOにおける環境ルールの可能性と課題を解説する。 | |
13 | WTOとデジタル?トランスフォーメーション | WTOとFTAにおける、デジタル貿易のルールをめぐる議論を紹介し、デジタル産業革命のありうべき未来についてともに考える。 | |
14 | まとめ:グローバル貿易ガバナンスの将来と日本 | 授業全体の総括及びグローバル貿易ガバナンスと日本の役割について議論を行う。 | lこれまでの授業を総括し、テーマについての自分の意見?感想をまとめておく。 |