シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 |
開講科目名 /Course |
環境法a/ENVIRONMENTAL LAW a |
---|---|
開講所属 /Course Offered by |
法学部総合政策学科/LAW POLICY STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
月3/Mon 3 |
開講区分 /semester offered |
春学期/Spring |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
一之瀬 高博 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
一之瀬 高博 | 国際関係法学科/INTERNATIONAL LEGAL STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
環境保全に積極的に取り組むための法制度を構築し発展させてゆくことは、現代社会の重要な課題である。この講義では、環境に関わる紛争や立法?政策を素材に、発展途上にある環境法の現段階を明らかにしてゆくとともに、法律学が環境保全にどのような機能を果たし得るかを考察する。 とりわけ春学期においては、公害?環境問題の性質?歴史およびそれに対応する環境法の生成過程を理解した上で、環境訴訟を中心とした環境紛争の法的解決の手法を考察し、環境法の救済法としての機能を理解する。 この講義は、以上の内容を通じて、法学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成?実施方針(CP)の示す、多様な現代社会を対象とした法学の専門的知識、リーガル?マインドおよびグローバルな思考力を身につけることに資することを目的とする。また、法律学科履修系統図の示す社会法部門の専門科目として、および、総合政策学科履修系統図の示す法律部門の専門科目として、専門知識の修得、諸課題の理解、見解の提示ができるようになることを教育目標とする。 環境関連の進路を目指す諸君にとっては、この授業科目の内容は有益と考えられる。 |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
この講義は対面授業で行い、ライブ配信も録画配信も行わない。初回も対面授業である。なお、感染拡大等の場合には、大学の指示に従い遠隔授業に変更する。授業連絡にはmanabaを用いる。 授業は講義形式で行うが、可能な範囲で双方向的授業の要素も盛り込むので、受講生には必要に応じて口頭または文書による意見を求め、質疑に応じる。 課題等に対する解説やコメントは、授業中にまたはmanabaを通じて行う。 授業の理解を促進するためにレジュメ等を配布することがあるが、レジュメ自体は授業の一部分にすぎないので、教員の講義をよく聞き、理解した内容を的確にノートに記載することが必要である。 |
||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
指示された文献?資料等の指定された箇所を、事前に読んでから講義に臨むこと。授業後は、ノートや配布資料の内容を確認し、必要に応じて参考文献等にあたり、授業の理解を深めること。また、授業中の指示に従い復習や課題作業を行うこと。事前学修2時間、事後学修2時間程度を目安とする。 なお、講義に関連する社会事象が現実に生起することが時々あり、それを取り上げることがあるので、日ごろからニュース?新聞等を通じて関連情報に接しておくこと。 |
||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
|
||||||||||
テキスト2 /Textbooks2 |
|
||||||||||
テキスト3 /Textbooks3 |
|
||||||||||
参考文献等1 /References1 |
|
||||||||||
参考文献等2 /References2 |
|
||||||||||
参考文献等3 /References3 |
|
||||||||||
評価方法 /Evaluation |
学期末試験による評価(80%)。試験は論述式を基本とする。答案には、設問の内容に従って、①出題された対象の背景と現状といった事実関係、②関係する現行法制度の内容、③法解釈のあるいは法政策の観点からの論点の考察などが的確にまとめられていること、かつ、その中に講義で取り上げた概念や諸事項が正しく理解され、記述されていることが重要である。 授業に応じて適宜行う課題レポート?小テスト等も評価の対象にする(20%)。詳細については授業中に説明する。 (なお、感染再拡大等により、授業が全面遠隔に変更され学期末試験が実施できない場合は、遠隔試験または課題レポートでで評価する。) |
||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
法学部法律学科の履修系統図の示す専門科目「民法」(不法行為分野)および「行政法」(救済法分野)の履修は、本講義の理解に有益である。環境法は、地球環境保全とも大きく関係しているので、「国際環境法」も履修することが望ましい。 |
||||||||||
備考 /Notes |
テキスト、参考文献等については、授業中に適宜、紹介する。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
環境法の意義や機能、環境法に関する事例、重要な判例?学説を正確に解釈し、個別の事象について見解を示すことができるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
---|---|---|---|
1 | 環境法という法領域について | 公害?環境問題の性質と法律学の関わりを理解する。 | |
2 | 公害法?環境法の生成過程 | 環境法の歴史とその生成過程を理解する。 | |
3 | 公害法?環境法の発展過程 | 環境法の近年の発展過程を理解する。 | |
4 | 環境法制度の基本構造 | 環境法の基本原則および手法について理解する。 | |
5 | 公害民事賠償の理論と裁判例ー過失 | 不法行為における過失の要件を環境上の損害賠償の観点から理解する。 | |
6 | 公害民事賠償の理論と裁判例―違法性 | 不法行為における受忍限度の要件を環境上の損害賠償の観点から理解する。 | |
7 | 公害民事賠償の理論と裁判例―因果関係?損害 | 不法行為における因果関係の要件を環境上の損害賠償の観点から理解する。 | |
8 | 環境問題と国家賠償法―公務員の違法な行為 | 環境上の被害に対する国家賠償法1条の適用について理解する。 | |
9 | 環境問題と国家賠償法―公の営造物の設置管理の瑕疵 | 環境上の被害に対する国家賠償法2条の適用について理解する。 | |
10 | 民事差止めの理論構成 | 人格権?物権的請求権といった差止めの理論構成を理解する。 | |
11 | 民事差止めと裁判例 | 道路?空港?景観などをめぐる差止めの裁判例について理解する。 | |
12 | 環境行政訴訟をめぐる諸問題―訴訟要件 | 処分性および原告適格について裁判例とともに理解する。 | |
13 | 環境行政訴訟をめぐる諸問題―違法事由の判断 | 裁量統制について裁判例とともに理解する | |
14 | 被害者救済制度と紛争処理制度 | 公害紛争処理法および公害健康被害の補償等に関する法の概要を理解する。 |