シラバス参照/View Syllabus |
科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/08/29 現在/As of 2023/08/29 |
開講科目名 /Course |
日本文学論?古代Ⅱ/JAPANESE LITERATURE: ANCIENT Ⅱ |
---|---|
開講所属 /Course Offered by |
国際教養学部言語文化学科/INTERNATIONAL LIBERAL ARTS INTERDISCIPLINARY STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木5/Thu 5 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
甲斐 温子 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
---|---|
甲斐 温子 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
奈良時代に成立した『万葉集』がどのように読み継がれてきたか、その研究?享受の歴史を扱う。 『万葉集』はその表記(万葉仮名)の特殊性から、はやくも平安時代には難解な書として研究の対象となっている。『万葉集』をよもうとした人々、またそれによって『万葉集』の訓や歌の意味にどのような変化があったかを取り上げる。通史的な内容であるが、本講義では主に中世~近世の享受史を中心とする。 |
||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
※本講義は、原則として対面で行います。 1.授業後にリアクションペーパーを回収することがある。(その際は、翌週の講義でフィードバックを行う。) 2.授業時に必要なテキスト類は、すべて資料で配付する予定であるが、手元に現代語訳のついた『万葉集』があるとより理解が深まる。お勧めするテキスト、参考文献、入門書等は、いずれも講義中で紹介する。 3.古典文法についての知識は問わないが、受講者にはテキストを主体的に読解する姿勢を求める。 |
||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前学修:配布されたテキストや資料をよみ、内容を把握したうえで、疑問点をまとめる(2時間)。 事後学修:指定された様式に基づいて授業の内容を振り返る。また、事前に設定した疑問点について、自己の見解をまとめる。(2時間) また、講義の内容理解をより深めるために、『万葉集』を現代語訳等を利用し、通読することをお勧めする。 |
||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
|
||||||||||
テキスト2 /Textbooks2 |
|
||||||||||
テキスト3 /Textbooks3 |
|
||||||||||
参考文献等1 /References1 |
|
||||||||||
参考文献等2 /References2 |
|
||||||||||
参考文献等3 /References3 |
|
||||||||||
評価方法 /Evaluation |
授業への積極的参加(リアクションペーパーの内容から判断):30% 最終レポート(1000~1500字):70% 最終レポートについての詳細は、講義中に指示する。 |
||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
|||||||||||
備考 /Notes |
参考文献等、必要な情報は講義中に指示する。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
古代日本文学の研究作法を習得し、背景を捉えながら作者?作品を分析?鑑賞、批評できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
---|---|---|---|
1 | 初回ガイダンス | 本講義の目的と内容について、そのおおよその内容、研究の現在を確認する。 | |
2 | 『万葉集』概説?写本について | 『万葉集』にかんする基礎的な内容を概観する。加えて、写本や注釈書など、近年の研究の方向性について紹介する。 | |
3 | 平安時代の『万葉集』研究 | 平安時代の万葉集研究の実際について扱う。 | |
4 | 後代の和歌?短歌への影響 | 『新古今和歌集』における「本歌取り」を例に、『万葉集』の享受の具体的な部分について考える。和歌のほか、後代の短歌にあたえた影響についても触れる。 | |
5 | 中世の『万葉集』享受① | 読めない『万葉集』をどう読んだか。その訓読の歴史において最も重要な存在である「仙覚」について理解する。 | |
6 | 中世の『万葉集』享受② | 「仙覚」の万葉集研究が同時代、またその後の時代にどのような影響を与えたかを理解する。特に、その影響は現在にも著しい影響を与えていることを写本の現況などを含め理解する。 | |
7 | 中世の『万葉集』享受③ | 室町時代の『万葉集』享受を中心に取り上げる。室町時代の特徴である部類や類纂の問題について、実際の作品(万葉一葉抄)などの存在から理解を深める。 | |
8 | 近世の『万葉集』享受 | 契沖『万葉代匠記』を中心に扱い、その研究の姿勢と内容について理解する。ほか、近世の国学者と『万葉集』とのかかわりについて、その集大成としての鹿持雅澄『万葉集古義』を取り上げつつ概観する。 | |
9 | 近代の『万葉集』享受 | 「国民歌集」としての『万葉集』の歴史を理解する。現在も中等教育の教科書に引き継がれるこの思想について、その歴史?背景を追うとともに、当該分野における最新の研究?理解について理解する。 | |
10 | 『校本万葉集』の成立 | 『校本万葉集』の成立の歴史とその基本的な理念について理解する。同時に、その基本的な扱い方についても紹介する。 | |
11 | 『万葉集』を扱う現代の書籍(翻訳?一般書) | 近年刊行された『万葉集』に関する書籍(一般向けのもの)を取り上げ、現代社会において『万葉集』がどのように受け入れられているかを考える。同時に『万葉集』の翻訳作品を取り上げる。 | |
12 | 『万葉集』を扱う現代の映像作品①「君の名は。」 | 新海誠による「君の名は。」など、『万葉集』を表現に取り入れた映像作品を取り上げ、現代社会において『万葉集』がどのように受け入れられているかを理解する。 | |
13 | 『万葉集』を扱う現代の映像作品①「言の葉の庭」 | 新海誠による「言の葉の庭」など、『万葉集』を表現に取り入れた映像作品を取り上げ、現代社会において『万葉集』がどのように受け入れられているかを理解する。 | |
14 | 本講義のまとめ | 授業内で読んだ作品や事項を振り返り、作品を享受することについて考える。 |