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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2023/03/22 現在/As of 2023/03/22 |
開講科目名 /Course |
国際経済演習(東アジア?中国経済論)/SEMINAR IN INTERNATIONAL ECONOMY(EAST ASIAN AND CHINESE ECONOMY) |
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開講所属 /Course Offered by |
大学院/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2023年度/2023 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
金3/Fri 3 |
開講区分 /semester offered |
通年/Yearlong |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
全 載旭/CHUN Chai Wook |
科目区分 /Course Group |
大学院科目 演習科目 |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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全 載旭/CHUN Chai Wook | 経済学科/ECONOMICS |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
この授業は経済学研究科博士前期課程の学位授与方針(DP)に掲げる学位の裏付けとなる「能力」1?2を養成することを目的にする。 経済学研究科の教育課程の編成?実施方針(CP)に掲載されている専門的な演習科目として配置され、総合的、専門的、また学術的な教育?研究に対応できるカリキュラムであるという教育目標に向けて授業を行う。 この演習は、1970年代末の改革?開放以降、高度成長を実現してきた中国の経済発展メカニズムを明らかにすることを目的としている。中国の経済発展を実証的に分析するためには歴史的な観点からの分析が必要である。中国経済発展過程を1949年の中華人民共和国が成立する以前の時期、改革?開放の以前と以降の時期に区分し、その発展メカニズムを明らかにする。 経済理論と中国の現実に対する客観的な評価に基づいて分析する。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
基本的には輪読形式で行う。必要に応じて講義をすることもある。 | ||||||||||
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
テキストの範囲の授業内容を確認し、議論ができるようにしてほしい。また授業で議論された内容を纏めて次回で提出してい頂きたい。 事前学修は2時間、事後学修は2時間を目安とする。なお東アジア経済に関する時事的な話題にも関心を持ち、世界経済の動向を把握して頂きたい。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
プレゼンテーション(50%)と提出されたレポート(50%)により評価する。 | ||||||||||
備考 /Notes |
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関連科目 /Related Subjects |
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到達目標 /Learning Goal |
国際経済についての修士レベルの知識をもとに問題を発見し,研究論文を作成できるようにする. |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 長期発展の曲がり角(Ⅰ) | 各国の経済発展の分岐と収斂という世界規模の減少を説明する分析枠組みのなかで中国の経済発展の位置について理化する。 | |
2 | 長期発展の曲がり角(Ⅱ | 他国の経験では高度成長の後に中成長、低成長の時期が到来するが、その経験に照らしたとき中国は今どのような位置にあるのか、また中国はどうすれば中所得国の罠を避けるかについて考察する | |
3 | 二重経済のモデル(Ⅰ) | 一国の経済発展過程における転換点とは、開発経済学においてどのように考えられるか、この問題を考える理論的枠組みが二重構造モデルである。この理論について詳しく考察する。 | |
4 | . 二重経済のモデル(Ⅱ) | ルイスの理論が中国の移行期の経済に応用できるかを検討する | |
5 | ルイスの転換点(Ⅰ) | ルイスの転換点の到来とそれがもたらす課題に関連する新しい現象について理解する。 | |
6 | ルイスの転換点(Ⅱ) | 日本の転換点研究に基づいて、賃金の変化がルイスの転換点の到来を検証する方法について考察する。 | |
7 | 人口ボーナス(Ⅰ) | 人口ボーナスの消失を理論的?実証的に考察する。 | |
8 | 人口ボーナス(Ⅱ) | 一国の人口転換と二重経済発展の間の理論的な関係を他国経験に基づいて検証し、中国の人口転換過程が経済成長に与える影響について理解する。 | |
9 | 未富先老(Ⅰ) | 中国の場合、所得の上昇よりもさらに急速に高齢化が進んでいる。所得の増加に比べて人口転換が先行しているので、中国は豊かになる前に老いることになる。その現状とそのメカニズムを理解する。 | |
10 | 未富先老(Ⅱ) | 中国の人口転換の特徴を検討する。またそれが中国の持続的な経済成長を対して提起している課題を議論する。 | |
11 | 中所得国の罠に陥るリスク(Ⅰ) | 中所得国の罠と関連する経済学理論、特に経済成長論を概観する。 | |
12 | 中所得国の罠に陥るリスク(Ⅱ) | 中国経済の現段階を明らかにすることによって、中国の経済成長の持続可能性に対する中所得国の罠という概念の含意を考察する。 | |
13 | 経済成長の新たなエンジン(Ⅰ) | 新たな経済成長の源泉を開拓して潜在成長率を引き上げる方策を議論する。 | |
14 | 経済成長の新たなエンジン(Ⅱ) | 経済成長のあらゆる側面を検討する代わりに、人口ボーナスが消失したのちの中国が直面する資本の収穫逓減という問題にどう対処するかを議論する。 | |
15 | 移行期のマクロ経済政策(Ⅰ) | 中国のマクロ経済の安定がどのように達成されたか、これから経済政策を決めるときにはどのような原則に従うべきかを明らかにする。 | |
16 | 移行期のマクロ経済政策(Ⅱ) | 経済政策手段の潜在的リスクに関して議論し、現在および将来の政策のあり方について検討する。 | |
17 | 人的資本の蓄積(Ⅰ) | 経済成長方式の転換、とりわけ産業構造の高度化の必要性について議論する。 | |
18 | 人的資本の蓄積(Ⅱ) | 労働者たちのスキルや創造性については、海外における教育発展の経験に触れつつ、人的資本蓄積の新たな動力を創出しうる方式、および中国政府の役割を検討する。 | |
19 | 所得不平等の削減(Ⅰ) | 中国の所得分配について、結論が相違なるいくつかの研究を論評し、所得不平等等の現在の動向を考察する。 | |
20 | 所得不平等の削減(Ⅱ) | クズネッツの転換点が到来する条件を作り出すための政策について考察する。 | |
21 | 労働市場聖堂と社会保障(Ⅰ) | ルイスの転換点に到達したことが労働市場にどのような影響を与えるのかついて理解する。 | |
22 | 労働市場聖堂と社会保障(Ⅱ) | 労働者の労働市場制度の構築と社会保障制度の整備、そしてこうした転換を促進するインセンティブについて議論する。 | |
23 | 改革のボーナスを獲得する(Ⅰ) | 経済改革がこれまでたどってきた論理を明らかにし、また改革の効果について考察する。 | |
24 | 改革のボーナスを獲得する(Ⅱ) | 現在の中国の指導部が描く新たな改革の奥的について議論し、改革を成功に導くような政治経済的なロジックを理解する。 | |
25 | .雁行形態論?キャッチアップ型工業化論とその限界(Ⅰ) | 雁行形態論で中国の経済発展がいかに説明できるのか、あるいは十分には説明できないのかを議論する。 | |
26 | 雁行形態論?キャッチアップ型工業化論とその限界(Ⅱ) | 雁行形態論を含むキャッチアップ型工業化論の「限界」について考察する。 | |
27 | 開発独裁モデル ー中国における政府と市場の関係ー(Ⅰ) | 一般論として政府と市場の役割について理解し、この両者の関係という文脈で中国はどのように特徴づけられるのかについて考察する。 | |
28 | 開発独裁モデル ー中国における政府と市場の関係ー(Ⅱ) | 1990年代以降開発思潮の一大潮流となったセンの「自由としての開発」論を中国に当てはめた場合、どのようなことが言えるかについて議論する |