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シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2024/08/29 現在/As of 2024/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
ヨーロッパの文化/EUROPEAN CULTURES
開講所属
/Course Offered by
外国語学部交流文化学科/FOREIGN LANGUAGES TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES
ターム?学期
/Term?Semester
2024年度/2024 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
火3/Tue 3
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
川﨑 聡史
遠隔授業科目
/Online Course

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
川﨑 聡史 ドイツ語学科/GERMAN
授業の目的?内容
/Course Objectives
※必ずシラバスを事前によく読み、内容を了解した上で履修するか決めてください。

目的:現在のドイツの民主主義は、選挙や議会といった制度的なものだけに支えられているのではなく、市民ひとりひとりの社会参加に依拠しています。しかし、ドイツの市民社会は常に民主的であったわけでも、活発であったわけでもありません。市民層は、18世紀後半以降は自由主義的であることもあれば、ナショナリスティックであることもありました。第二次世界大戦を経て、戦後の市民社会はさまざまな挑戦を受けつつも、現在の民主主義体制を支える存在へと成長しました。本授業では、こうしたドイツの市民社会と市民運動について歴史的に理解を深めます。

内容:この授業では、ドイツの市民社会と市民運動を歴史的に概観します。
前半では「市民」と「市民社会」の意味論をおさえた後、フランス革命から第二次世界大戦までの歴史を「市民層」を中心に検討します。英仏に比べて国民国家形成が遅れたドイツにおいて、市民層は自由主義的な価値観を体現しつつも、ナショナリズムの旗手でもあるという点で、アンビバレントな存在でした。このことは20世紀半ばのナチ時代まで、ドイツの民主的な発展を促進しつつも阻害していました。授業後半では戦後ドイツにおいて市民運動がいかにして社会を民主化したかを論じます。特に1960年代の全社会的な異議申し立て運動である68年運動以降の市民社会と東ドイツを民主化した反体制運動、および現在問題となっている極右運動とそれに対する対抗運動について扱います。

この授業は、外国語学部の学位授与方針(DP)および教育課程の編成?実施方針(CP)が示す、ドイツ語圏の「言語?歴史?文化?社会を理解するための専門知識」を習得し、かつその知識を歴史的かつ現代的事象と結び付けて考察する能力を身につけている「国際的視野に立つ教養人」を育成することを目指すものです。
授業の形式?方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
講義は対面で行います。
成績評価は毎回の課題、および期末テストで行います。
課題提出には、manabaを利用します。
提出方法については、第1回の授業で詳しく説明します。
毎回の授業で参加者からの質問を募る時間をとり、フィードバックを行います。
事前?事後学修の内容
/Before After Study
本講義では二つの事後学習が求められます。
① 毎講義後の課題提出。課題への解答をmanabaで書き込んでください。
② 授業後の復習。授業資料は配布しますので、復習してください。さらに授業中に紹介した文献を自発的に読み進めることが好ましいです。毎回の授業で関連する文献を紹介するので、気になるものから随時読み、勉強してください。事後に課題に取り組み、理解ができるまでには、講義時間の2倍程度(=200分ほど)の学修時間を目安にします。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
決まったテキストは使用しませんが、参考文献を適宜授業中に紹介します。
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/???名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/???名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/???名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
① コメントシート 50%
② 期末テスト 50%

?「コメントシート」では、授業の内容を深めるようなコメントが高く評価されます。皆さんの単なる個人的な印象と主義主張や授業内容を引き写したものではなく、授業を直接踏まえ、それを論理的?分析的に深める内容を他者に伝わる文章で記したコメントが歓迎されます。授業を聞かなくても書ける内容や授業を聞いていないことがわかる内容のコメントは、未提出扱いになります。
?課題に関して、思考を整理したり、調査の糸口をつかむための生成系AIやインターネットの利用は妨げませんが、履修者自身の学びの成果が読み取れないもの(つまり生成系AIが出力したそのままのもの、あるいはインターネット上の情報をコピーしたもの)が提出された場合、評価の対象外となります。
?生成系AIの発展に伴い、授業時間外に取り組む課題によって、履修者の学習の成果を評価することが困難になりました。そのため本講義の成績評価に関係する課題は、対面での参加を通じてのみ適切に解答できるようなものにします。
関連科目
/Related Subjects
秋学期の「ドイツ語圏の歴史?現代社会G(ドイツ語圏の地域?環境問題 b)」とは補完関係にありますが、それぞれ独立した内容ですので、この授業だけを受講しても問題ありません。
本授業で学ぶドイツ語圏に関する知識は、他の専門的講義、テクスト研究、テクスト特殊研究、専門演習といった授業の内容をよりよく理解するための前提になります。
備考
/Notes
第1回授業で授業の進め方と評価方法を詳しく解説するので、履修希望者は参加するようにしてください。
本講義では、生成系AIを用いた課題を出すことがあります。そのため本講義は、実験的な要素を含みます。
到達目標
/Learning Goal
主にドイツ語圏、フランス語圏を中心としたヨーロッパの各種文化に関して専門知識を習得し、多様なヨーロッパ文化を、言語、芸術、宗教、哲学、思想などの視点から分析のうえ、見解を提示できるようにする。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前?事後学修の内容
/Before After Study
1 授業ガイダンス 講義の概要をつかむ。課題の提出方法など授業を受けるにあたって必要な事柄を説明する。 事後:今学期の授業方法を理解することが事後学修である。もし授業を聞いてもわからないことがあれば、教員に連絡すること。
2 市民、市民性、市民社会とは何か? 「市民」というと、日本では単に地方自治体の「市」の住民を指すことが多いが、ドイツを含むヨーロッパでは「市民」は歴史的に複雑な概念である。本授業では市民、市民性、市民社会の歴史的含意について考える。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
3 19世紀前半までの市民社会 フランス革命以降、ドイツに本格的に持ち込まれたナショナリズムに駆り立てられた新興の市民層はドイツ統一国家建設を目指した。本授業では1848年革命によって「下からの」統一運動が挫折するまでの展開を扱う。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
4 19世紀後半の市民社会 1848年革命で政治的に挫折した市民層は経済活動に注力しつつ、同時期にビスマルクによる「上からの」統一運動を支えた。本授業では市民社会のドイツ統一国家建設との関わりを扱う。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
5 第一次世界大戦期までの市民社会 19世紀末以降、社会主義的な労働運動の台頭、および工業化の進展によって市民層は相対的に保守化した。自由主義の担い手でありつつ、ナショナリズムの旗振り役でもあったドイツ帝国時代の市民層について扱う。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
6 ヴァイマル時代の市民社会 第一次世界大戦後のヴァイマル時代には、市民層は政治的に分裂して一部はナチズムに流れ込んだ。本授業ではヴァイマル時代の市民層を通じて、ヒトラー政権の成立について考える。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
7 ナチ支配と市民社会 ナチ時代に市民社会は分断を産むものとして否定され、「民族共同体」への統合が進められた。しかし実際にはナチ支配がもたらしたのは苛烈な暴力支配と、とりわけユダヤ人市民層の抹殺だった。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
8 1950年代までの西ドイツ市民社会 第二次世界大戦後、荒廃した西ドイツでは保守的な風潮が支配的だったものの、経済成長と生活水準の向上によって次第に新しい市民性が登場した。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
9 68年運動 西ドイツでは1960年代に反権威主義的な社会運動である68年運動が発生した。この運動が西ドイツの市民社会に及ぼした影響について考える。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
10 ローカルな市民運動の例:都市再開発と住民運動 1960年代には若者だけではなく、西ドイツ市民全体で社会参加意識の高まりが見られた。これにより新しい社会問題が新しい方法によって市民により争点化されるようになった。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
11 東ドイツの市民社会と反体制運動 本授業では1980年代末から1990年代初頭の東側陣営および東ドイツ体制の崩壊について、特に東ドイツの市民運動に焦点を当てて扱う。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
12 シヴィリティ(市民性)の回復としてのナチの過去の克服 第二次世界大戦後、特に西ドイツにおいてナチ時代の過去との取り組みが進められてきた。これはナチの暴力支配を克服し、平和的で法の支配が行われる市民社会の確立を目指したものだった。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
13 極右による市民性への挑戦と市民運動 ドイツでは長らく極右運動は低調だったものの、2010年代以降は「ドイツのための選択肢(AfD)」の台頭で再び勢いを得ている。戦後の極右運動を扱うことでこれからの市民社会のあり方を考える。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。
14 今学期の授業のまとめ 今学期の授業の総括と復習を行う。 事前?事後学修の内容
事後:課題を提出する。パワーポイントを見直して復習する。分からないことがあれば、教員まで質問すること。

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