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シラバス参照/View Syllabus

授業情報/Class Information

科目一覧へ戻る/Return to the Course List 2024/08/29 現在/As of 2024/08/29

基本情報/Basic Information

開講科目名
/Course
トランスナショナル文化論/TRANSNATIONAL CULTURAL STUDIES
開講所属
/Course Offered by
外国語学部交流文化学科/FOREIGN LANGUAGES TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES
ターム?学期
/Term?Semester
2024年度/2024 Academic Year  春学期/SPRING SEMESTER
曜限
/Day, Period
木5/Thu 5
開講区分
/semester offered
春学期/Spring
単位数
/Credits
2.0
学年
/Year
2,3,4
主担当教員
/Main Instructor
高橋 雄一郎
遠隔授業科目
/Online Course

担当教員情報/Instructor Information

教員名
/Instructor
教員所属名
/Affiliation
高橋 雄一郎 交流文化学科/TOURISM AND TRANSNATIONAL STUDIES
授業の目的?内容
/Course Objectives
この授業の目的は、交流文化学科の学位授与方針(Diploma Policy- DP)に基づき、「グローバル化が進む今日の国際社会において、多様なエスニシティやジェンダー、そして文化を尊重する公正な社会の実現に向けて、世界の社会、文化、政治経済、思想について、テキスト?メディア表象とフィールドワーク(教育)で得られた情報を越境的(トランスナショナル)な視点から理解し、それについて適切に問題を設定して論理的に論述?議論する能力と姿勢を身に付ける」ことです。

まず学位授与方針(Diploma Policy- DP)にある「多様なエスニシティやジェンダー、そして文化を尊重する公正な社会の実現に向けて」に目を向けましょう。出入国在留管理庁の発表では、日本で生活する外国人(3か月から永住までの中長期滞在者)の数が2022年、初めて300万人を超えました。これは日本の総人口のほぼ2.5%に相当します。これに在留資格を持たない非正規滞在者や、日本に帰化した人、海外で生まれ育った子どもなどを加えると、海外にもルーツを持ちながら日本で暮らしている人がもっと大勢いることに気づくでしょう。

しかし日本が多民族?多文化を尊重する社会になっているかと問えば、ひと昔前と比較すると、たとえば駅の案内表記に英語、さらに中国語、朝鮮(韓国)語が加わったような表層的な進歩はあるかもしれませんが、まだまだの状態にあります。このことは、たとえば海外ルーツの子どもたちが日常的にいじめにあい、日本語/日本文化への同化が強調される教育現場を取ってみれば、あきらかです。

ジェンダーについてはどうでしょうか。よく引用されるジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラムが毎年発表)では、日本は2023年に146ヵ国中125位と、2022年の116位からさらに順位を下げ、男女平等には程遠い状態です。LGBTなどのセクシュアル?マイノリティ―がメディアで取り上げられる機会は増えましたが、昨年、紆余曲折の末に成立したLGBT理解法(正式名称「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」)を見てもあきらかなように、マイノリティーの権利擁護、差別の禁止には至っておらず、同性婚への議論も停滞したままです。

公正社会の実現という点で、日本がもっとも遅れている領域の一つが難民受入れです。主要先進7か国(G7)の中で、日本は難民認定率、受入数とも常に、桁違いに低い最下位をマークしています。たとえば2022年、日本は過去最高の202人の難民を認定しましたが、認定率はわずか1.7%でした。この年、もっとも多い難民を認定したのはドイツで46787人、認定率では最大の英国が68.6%でした。さらに昨年、日本の国会では入管法の改正案が成立し、難民申請者の権利がさらに縮小されてしまいました。

交流文化学科の専門科目は「ツーリズム」に「グローバル社会」「トランスナショナル文化」を加えた3部門から構成されています。冒頭に引用した交流文化学科の学位授与方針にも、「情報を越境的(トランスナショナル)な視点から理解」という表現もあります。しかし、学生の皆さんからは「トランスナショナル」の意味が理解しにくい、とよく聞かされます。

そこでこの授業(トランスナショナル文化論)では、1.多様性を尊重した公正な社会の実現、2. 「トランスナショナル」の意味、3.難民支援、特に日本の移民政策と難民受入れのあり方、の3点について考えていきます。

(参考記事)
朝日新聞グローブ、2023年6月19日 「難民保護めぐり国際基準からずれる『難民鎖国』ニッポンーー改正入管法の問題点とは」 https://globe.asahi.com/article/14932548

授業の形式?方法と履修上の注意
/Teaching method and Attention the course
コロナなど、感染拡大がなければ原則対面授業とします。

授業にかんする連絡、教科書以外の資料の配布、課題の提出など、manabaを通じておこないます。毎週 manabaを確認することを習慣にしてください。

スケジュールには若干、変更の可能性があります。アップデートしたスケジュールを初回授業で配布します。

交流文化学科ではクラス指定の英語、外国語科目が多く、全員が履修する必修科目が5限にしか配置できないという事情があります。疲れがたまり、眠いし、早く帰りたい時間だと思いますが、学生の皆さんからのフィードバックにも目を向けつつ、実りのある刺激的な授業を組み立てていきたいと思います。どうぞ最後までよろしくおつきあい願います。
事前?事後学修の内容
/Before After Study
manabaで配布されるテクストを十分に予習し、背景となる歴史や社会状況について調べ、問題点や質問事項を整理して授業に臨んでください。授業後は必ず要点の整理をおこない、課題の提出をおこなってください。
テキスト1
/Textbooks1
書籍名
/Title
manabaで指示します。manabaでファイルを配布します。
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト2
/Textbooks2
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
テキスト3
/Textbooks3
書籍名
/Title
著者
/Author name
出版社
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等1
/References1
書籍名/???名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等2
/References2
書籍名/???名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
参考文献等3
/References3
書籍名/???名
/Title
著者
/Author name
出版社/URL
/Publisher
ISBN
/ISBN
その他(任意)
/other
評価方法
/Evaluation
manabaを通じてほぼ毎週提出するレポート(70%)、指定された映画リストの中から一作品を選んで鑑賞し、内容を記述して自分の考えを書くレポート(30%)です。
関連科目
/Related Subjects
トランスナショナル文化特殊講義:移民難民と日本社会(高橋)火曜日4限/秋学期
日本で暮らす移民難民、特に非正規滞在者と入管の問題に焦点をあてます。


備考
/Notes
2年生全員が受講する必修科目のため、履修者が100名を超える大教室での授業になります。講義中心にならざるを得ないのですが、ディスカッション、フィードバックなどによって、学生の皆さんに主体的に考え、発信していただく機会を作り、responを活用して双方向的な授業をめざします。
到達目標
/Learning Goal
人の移動(移民?難民)を通じて文化の多様性を尊重する社会の構築について考え、見解を提示できるようになる。

/Time
授業計画(主題の設定)
/Class schedule
授業の内容
/Contents of class
事前?事後学修の内容
/Before After Study
1 多民族化/多文化化/多言語化する世界と日本①/ 
日本の学校文化
多様性の尊重、公正社会の実現、複数社会とインクルージョンについて考えます。 manabaの指示にしたがってください。
2 多民族化/多文化化/多言語化する世界と日本②
トランスナショナルとは何か
映画『ハーフ』(2013)から抜粋を鑑賞します。 manabaの指示にしたがってください。
3  在日コリアンと朝鮮学校 『アイたちの学校』(2019)から抜粋を鑑賞、ヘイトについて manabaの指示にしたがってください。
4 在日クルド人 「ラマザンの壁」ほか
manabaの指示にしたがってください。
5 移民国家への道① 日系人の受入れ  『ファミリア』(2023)から抜粋を鑑賞 manabaの指示にしたがってください。
6 移民国家への道②  技能実習/育成就労、在留資格紹介 manabaの指示にしたがってください。
7 『海辺の彼女たち』(2022)鑑賞 技能実習生の妊娠、「失踪」について manabaの指示にしたがってください。
8 パレスチナを想う イスラエル/ガザ戦争について解説します。 manabaの指示にしたがってください。
9 ウィシュマさん 改正入管法(2023)について manabaの指示にしたがってください。
10 第3国定住 難民の受入れについて manabaの指示にしたがってください。
11 人はなぜ難民になるのか Wasan Shireの詩 manabaの指示にしたがってください。
12 Stop the Boats. 英国、オーストラリアの難民政策について manabaの指示にしたがってください。
13 ダリエンギャップを越えて 米国を目指す移民難民 manabaの指示にしたがってください。
14 まとめ まとめのディスカッション manabaの指示にしたがってください。

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