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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2024/08/29 現在/As of 2024/08/29 |
開講科目名 /Course |
日本文学論?古代Ⅱ/JAPANESE LITERATURE: ANCIENT Ⅱ |
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開講所属 /Course Offered by |
国際教養学部言語文化学科/INTERNATIONAL LIBERAL ARTS INTERDISCIPLINARY STUDIES |
ターム?学期 /Term?Semester |
2024年度/2024 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
木4/Thu 4 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
1,2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
榎戸 渉吾 |
遠隔授業科目 /Online Course |
- |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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榎戸 渉吾 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
奈良時代に成立した『万葉集』が明治時代以降にどのように受容されてきたのか、主に明治~太平洋戦争期を中心にその受容の様相を扱う。 『万葉集』は明治時代以降、近代国家の形成とともに国民国家統合の拠り所として利用された。その諸相を『万葉集』の具体的な作品を取り上げるとともに、『万葉集』に傾倒した人物を取り上げることで見てみたい。これらを通じて、『万葉集』を始めとする文学作品は、決して政治状況と無縁ではいられないことを理解することが目的である。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
※本講義は、原則として対面で行います。 1.授業後にリアクションペーパーを回収することがある。(その際は、翌週の講義でフィードバックを行う。) 2.授業時に必要なテキスト類は、すべて資料で配付する予定であるが、手元に現代語訳のついた『万葉集』があるとより理解が深まる。お勧めするテキスト、参考文献、入門書等は、いずれも講義中で紹介する。 3.古典文法についての知識は問わないが、受講者にはテキストを主体的に読解する姿勢を求める。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
事前学修:配布されたテキストや資料をよみ、内容を把握したうえで、疑問点をまとめる(2時間)。 事後学修:指定された様式に基づいて授業の内容を振り返る。また、事前に設定した疑問点について、自己の見解をまとめる。(2時間) また、講義の内容理解をより深めるために、『万葉集』を現代語訳等を利用し、通読することをお勧めする。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
授業への積極的参加(リアクションペーパーの内容から判断):30% 教場試験:70% 試験についての詳細は、講義中に指示する。 |
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関連科目 /Related Subjects |
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備考 /Notes |
参考文献等、必要な情報は講義中に指示する。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
古代日本文学の研究作法を習得し、背景を捉えながら作者?作品を分析?鑑賞、批評できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 初回ガイダンス | 本講義の目的と内容について、そのおおよその内容、研究の現在を確認する。 | |
2 | 『万葉集』と近代① | 『万葉集』をめぐる江戸期から明治期にかけての状況を概観し、その様相を理解する。 | |
3 | 『万葉集』と近代② | 『万葉集』が明治以降「国民歌集」に仕立て上げられていくさまを概観し、その様相を理解する。 | |
4 | 『万葉集』東歌?防人歌の近代 | 『万葉集』の東歌?防人歌を取り上げ、近代においてこれらがどのように理解されたのかを考える。 | |
5 | アララギと万葉集① | アララギは『万葉集』尊重を掲げ、明治大正期において最も規模の大きかった短歌結社である。その指導的立場にいた島木赤彦を取り上げ、彼が『万葉集』をどのように理解していたのかを考える。 | |
6 | アララギと万葉集② | 島木赤彦の後を継ぐ形でアララギを指導したのが斎藤茂吉である。茂吉の『万葉集』観を彼の短歌作品や『万葉集』についての論考から考える。 | |
7 | アララギと万葉集③ | 斎藤茂吉とともにアララギの指導的立場にあったのが土屋文明である。『万葉集』の研究者でもあった文明の『万葉集』観を特に「民謡」という観点から考える。 | |
8 | 戦争と万葉集① | 『万葉集』防人歌を取り上げ、防人歌が近代以降どのように「国民歌集」観の創出に用いられたのかを概観するとともに、戦争期にいかに国威発揚に用いられたのかを理解する。 | |
9 | 戦争と万葉集② | 『万葉集』巻18「賀陸奥国出金詔書歌」(大伴家持)は、戦争期、その一節が「海行かば」という歌謡として利用され、盛んに歌われた。「海行かば」から戦争期の『万葉集』利用の一端を理解する。 | |
10 | 戦争と万葉集③ | 歌人?与謝野晶子の『万葉集』受容という観点から、『万葉集』の戦争利用の問題を考える。 | |
11 | 戦争と万葉集④ | 元軍人であり歌人の齋藤劉の『万葉集』受容という観点から、『万葉集』の戦争利用の一端を考える。 | |
12 | 戦争と万葉集⑤ | 『万葉集』に頻出する「ますらを」という言葉は、戦争期に将兵の男性を指す言葉として用いられた。戦争期の「ますらを」という言葉の受容のあり方を概観し、戦争期の『万葉集』利用の一端を理解する。 | |
13 | 『万葉集』と翻訳 | 『万葉集』の外国語訳を取り上げ、それぞれの翻訳書がどのような原理で『万葉集』を翻訳しようとしているのかを理解する。 | |
14 | 本講義のまとめ | 授業内で読んだ作品や事項を振り返り、作品を受容することについて考える。 |