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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2024/08/29 現在/As of 2024/08/29 |
開講科目名 /Course |
ことばと思想1(宗教学概説Ⅱ)/LANGUAGE AND THOUGHT1(INTRODUCTION TO RELIGIOUS STUDIES II) |
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開講所属 /Course Offered by |
大学全カリ総合科目/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2024年度/2024 Academic Year 秋学期/FALL SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
火2/Tue 2 |
開講区分 /semester offered |
秋学期/Fall |
単位数 /Credits |
2.0 |
学年 /Year |
2,3,4 |
主担当教員 /Main Instructor |
木島 泰三 |
遠隔授業科目 /Online Course |
- |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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木島 泰三 | 言語文化学科/INTERDISCIPLINARY STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
本科目は宗教学とそれに関連する諸事項の知識を獲得する一方、思考力、判断力、表現力の向上も目指す。なお、秋学期の同一教員による「言葉と思想1( 宗教学概説II)」の受講は必須ではないが、より深い理解のために両方を受講することを推奨する。 本講義は「進化論と宗教」と題し、この題目に関わる、2つの異なるが関連する主題を順に見ていく。 最初に見ていくのは、前半は「進化論裁判」を引き起こしたアメリカの宗教的原理主義者による反進化論運動を、現実社会に及ぼされる宗教の影響に関する1つのケース?スタディとして見ていく。 後半は現代の進化論的人間観をベースに導かれる、認知科学的かつ進化生物学的な宗教の理解について詳しく見ていく。 なお、秋学期の同一教員による「ことばと思想1(宗教学概説I)」の受講は必須ではないが、より深い理解のために両方を受講することを推奨する。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
1回目から対面で行う。進行は講義中心に進め、適宜資料を紹介していく。期末には講義内容を確認する小テストと、講義内容に関連する主題を論ずるレポートを課す。レポートに関してはmanabaの講評欄またはコメント欄を用いてコメントを返信する。小テストについても、必要に応じて同じ場でコメント等を行う場合がある。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
各回の講義内容を次回までに整理し、理解不足の点をなくしておくことを求める(必要があれば適宜質問を受け付ける)。また、まとまった資料や文献を配布した場合はその精読を求める(以上、事前と事後各2時間程度)。 | ||||||||||
テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
期末確認テストと期末レポートにもとづき評価する。配分割合は確認テスト30%、期末レポート70%とする。 確認テストは講義内容の理解と参加態度(平常点)の目安とする。レポートは講義内容の理解(これも平常点の目安にする)と、内容の論理性を評価の対象とする。これにより、到達目標としての、本講義内容に関連する「21世紀型市民にふさわしい概括的な知識」および「今後の複雑な国内および国際情勢に対処しうる」ものとしての「論理的かつ創造的思考」の基盤となる、自分の思考を論理的に表現できる能力の習得度の評価につなげる。 |
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関連科目 /Related Subjects |
ことばと思想1(宗教学概説I) | ||||||||||
備考 /Notes |
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到達目標 /Learning Goal |
ことばと思想に関する学問分野について、副題に示したテーマをもとに、21世紀型市民にふさわしい概括的な知識を習得し、今後の複雑な国内および国際情勢に対処していく方法について、論理的かつ創造的思考を持って対応できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | イントロダクション |
教員の自己紹介?授業の目的?授業スケジュール?評価方法等について | |
2 | 歴史の中の科学と宗教 | 現代では相反するものと見られている科学と宗教は、歴史を振り返れば必ずしも対立し合ってきたとは言えず、もっと複雑な関わり方をしてきた。今回はダーウィンの時代までの西洋での科学と宗教の関わりを見ていく | |
3 | ダーウィン『種の起原』公刊に対する宗教界の反応 | 後の「進化論裁判」のイメージに反し、進化論とキリスト教もまた常に対立し合ってきたわけではなく「有神論的進化論」の形成などの複雑な関わり方をしてきた。その経過を見ていく | |
4 | 福音主義による反進化論運動と進化論裁判 | この回で福音主義と呼ばれる宗派が中心となって進められてきた反進化論運動と「進化論裁判」を見ていく | |
5 | 現代アメリカの反進化論運動と新無神論 | 20世紀後半に起きた「第二次進化論裁判」とそれ以降のアメリカの宗教的な状況を概観する | |
6 | ダーウィン進化論の構造と現代進化論史 | 必要な脱線としてダーウィンの自然選択説の構造とその意味、ダーウィン後の進化論の展開を「社会生物学論争」の時代までたどる | |
7 | 文化進化の諸理論 | 宗教の進化論的解明は、「文化進化論」という大きな研究の一環として位置づけられる。ここではこの主題についての全般的な理解を得る | |
8 | 「認知革命」とその影響/現代宗教学内部の動向 | 進化論的宗教論を準備した2つの動向としての認知科学の発展と宗教学内部の「モダニズム」の立場を順に見ていく | |
9 | 宗教の進化論的解明という取り組みの全般的考察 | 現在なされている「宗教の進化論的解明」の中にはいくつか異なった動向が含まれており、それらを整理する | |
10 | ボイヤー『神はなぜいるのか?』を中心とした進化論的宗教論(1) | この回からは進化論的宗教論の代表的な研究、ボイヤー『神はなぜいるのか?』で展開される宗教の進化論的説明を詳しく見ていく。最初はボイヤーによる問題整理といくつかの先駆的試みの紹介 | |
11 | ボイヤー『神はなぜいるのか?』を中心とした進化論的宗教論(2) | 「反直観的存在者」や「戦略的行為者」の概念に基づく宗教の成立 | |
12 | ボイヤー『神はなぜいるのか?』を中心とした進化論的宗教論(3) | 儀式や死者の扱いなどに関わる宗教現象の説明 | |
13 | 進化論的宗教論に対する宗教界からの反応 | 総じて無神論的なアプローチとして位置づけられる進化論的宗教論に対する宗教界からの反応を見ていく | |
14 | 総括と現在の状況 | これまでの講義の振り返りと現在の状況の概観を行う |