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科目一覧へ戻る/Return to the Course List | 2024/03/22 現在/As of 2024/03/22 |
開講科目名 /Course |
環境法特殊研究(D)/ADVANCED SEMINAR ON ENVIRONMENTAL LAW |
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開講所属 /Course Offered by |
大学院/ |
ターム?学期 /Term?Semester |
2024年度/2024 Academic Year 春学期/SPRING SEMESTER |
曜限 /Day, Period |
金3/Fri 3 |
開講区分 /semester offered |
通年/Yearlong |
単位数 /Credits |
4.0 |
主担当教員 /Main Instructor |
一之瀬 高博 |
科目区分 /Course Group |
大学院科目 研究指導科目 |
遠隔授業科目 /Online Course |
- |
教員名 /Instructor |
教員所属名 /Affiliation |
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一之瀬 高博 | 国際関係法学科/INTERNATIONAL LEGAL STUDIES |
授業の目的?内容 /Course Objectives |
この特殊研究では、環境法とりわけ国際環境法の分野における実定法制度、司法機関等の判断および学説等を素材に、法理論的な考察をさらに深め、国際環境法の実定法構造を分析しその意義と機能を理解してゆく。 この特殊研究は、以上の内容を通じて、法学研究科博士後期課程の学位授与方針(DP)および教育課程の編成?実施方針(CP)の示す、高度の専門性を有する職業に必要とされる、法学の分野の最新の研究に基づく特に優れた学識および高度な研究能力を身につけることに資することを目的とする。また、法学研究科博士後期課程履修系統図の示す、総合的?専門的?学際的な独自の視点を有し、学術的に精緻な分析?整理を行うとともに高度な議論を自立的?体系的に展開できるようになることを教育目標とする。 環境関連の進路を目指す諸君にとっては、この授業科目の内容は有益と考えられる。 |
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授業の形式?方法と履修上の注意 /Teaching method and Attention the course |
この特殊研究は対面授業で行い、ライブ配信も録画配信も行わない。初回も対面授業である。なお、感染拡大等の場合には、大学の指示に従い遠隔授業に変更する。授業連絡にはmanabaを用いる。 この特殊研究は、講義形式ではなく、受講者が報告をし、それを基礎に討論する演習形式で行う。受講者は、事前の指示に従い十分な準備を行って報告?討論に臨むことが求められる。報告者は、報告内容をまとめたレジュメおよび関連資料を基に報告を行う。他の受講者は、報告に関連する課題や論点?疑問点に関してまとめたレポートを準備して、討論に臨む。 詳細な内容については、受講者の研究テーマを考慮し、相談のうえ決定することもありうる。 |
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事前?事後学修の内容 /Before After Study |
指示された文献?資料等を予習し、次回の講義に臨むこと。授業後は、ノートや配布資料の内容を確認し、必要に応じて参考文献等にあたり、授業の理解を深めること。また、授業中の指示に従い復習や課題作業を行うこと。事前学修2時間、事後学修2時間以上を目安とする。 なお、この研究指導科目に関連する社会事象が現実に生起することが時々あり、それを取り上げることがあるので、日ごろからニュース?新聞等を通じて関連情報に接しておくこと。 |
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テキスト1 /Textbooks1 |
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テキスト2 /Textbooks2 |
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テキスト3 /Textbooks3 |
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参考文献等1 /References1 |
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参考文献等2 /References2 |
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参考文献等3 /References3 |
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評価方法 /Evaluation |
報告レポート60%、授業および課題への取り組み姿勢と成果40%。 報告レポートは、報告担当部分の事前調査?分析、整理?レジュメ作成、報告?討論の内容等の総合的観点から評価する。①担当部分の背景と現状といった事実関係、②関係する現行法制度の内容、③法解釈のあるいは法政策の観点からの論点の論理的考察が的確に行われていること、かつ、学術的な概念や諸事項が正しく理解されていることが重要である。 授業に応じて適宜行う課題は、報告者以外の受講者が授業に臨む際に準備が要求されるレポート等が評価の対象となる。詳細については、授業中に説明する。 |
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備考 /Notes |
テキスト、参考文献等については、授業中に適宜、紹介する。 | ||||||||||
関連科目 /Related Subjects |
法学研究科博士後期課程履修系統図の示す講義科目のうち公法、民事法、国際関係の各総合研究の履修は、この特殊研究をよりよく理解するうえで有益である。 | ||||||||||
到達目標 /Learning Goal |
環境法の分野における特定の研究課題について、学術的見地から精緻な分析?整理を行い、当該内容に関連して学術的に高度な議論を自立的かつ体系的に展開できるようにする。 |
回 /Time |
授業計画(主題の設定) /Class schedule |
授業の内容 /Contents of class |
事前?事後学修の内容 /Before After Study |
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1 | 特殊研究の開始にあたって | 特殊研究の履修のしかたを学ぶ。国際環境法の概念について理解する。 | |
2 | 国際環境法の生成と展開 | ストックホルム宣言?リオ宣言の法構造と特徴を理解する。 | |
3 | 国際環境法の特徴 | 国際環境法の対象、法主体、法源などについて理解する。 | |
4 | 国際環境法の原則ー実体的規則の生成と展開 | 'No-harm rule'?未然防止原則について理解する。 | |
5 | 国際環境法の原則―実体的規則の新たな発展 | 予防原則について理解する。 | |
6 | 国際環境法の原則ー手続的規則 | 通報?協議?環境影響評価について理解する。 | |
7 | 国際環境法の原則ー利益衡量 | 共通だが差異のある責任、世代間衡平、持続可能な発展等を理解する。 | |
8 | 海洋環境法-総論 | 国連海洋法条約第12部の構造と特徴を理解する。 | |
9 | 海洋環境法-各論 | 船舶起因汚染?海洋投棄に関する条約制度の構造と特徴を理解する。 | |
10 | 淡水資源と環境保全 | 国際河川?湖沼?地下水に関する法構造とその特徴を理解する。 | |
11 | 酸性雨 | 長距離越境大気汚染条約の構造と特徴を理解する。 | |
12 | 地球大気圏ーオゾン層の保護 | ウィーン条約?モントリオール議定書の構造と特徴を理解する。 | |
13 | 地球大気圏ー気候変動 | 気候変動枠組条約およびIPCCの構造と特徴を理解する。 | |
14 | 地球大気圏―気候変動 | 京都議定書の構造と特徴を理解する。 | |
15 | 地球大気圏ー気候変動 | パリ協定の構造と特徴を理解する。 | |
16 | 海洋生物資源の保全 | 海洋生物資源保全関係条約?国際捕鯨取締条約の構造と特徴を理解する。 | |
17 | 種の保存と生息環境の保全 | ラムサール条約の構造と特徴を理解する | |
18 | 種の保存と国際取引の規制 | ワシントン条約の構造と特徴を理解する。 | |
19 | 生物多様性の保全 | 生物多様性条約?カルタヘナ議定書?名古屋議定書について理解する。 | |
20 | 廃棄物?有害物質の国際管理 | バーゼル条約?POPs条約?PIC条約の構造と特徴を理解する。 | |
21 | 原子力?放射性物質 | 民事責任条約?早期通報条約?原子力安全条約の構造と特徴を理解する。 | |
22 | 南極の環境保全 | 南極条約?南極環境保護議定書の構造と特徴を理解する。 | |
23 | 宇宙空間 | 宇宙条約?宇宙物体損害責任条約の構造と特徴を理解する。 | |
24 | 国際環境紛争の法的解決方法 | 仲裁裁判?ICJの機能および対世的義務について理解する。 | |
25 | 環境侵害の帰結?責任 | 国家責任、賠償責任、環境損害の回復について理解する。 | |
26 | 環境条約の遵守促進のための手法 | 締約国会議等における履行の監視?報告?討議?不遵守手続きの構造と特徴を理解する。 | |
27 | 環境と他分野との関連 | 人権および安全保障分野と環境保全との関係を考察する。 | |
28 | 特殊研究のまとめ | 国際環境法の構造と特徴を整理し、その機能と限界を考察する。 |