『たむら市政だより』9月号 普通の鍋と圧力鍋のガス料金の違いやラタトゥイユのレシピ

『たむら市政だより』9月号 普通の鍋と圧力鍋のガス料金の違いやラタトゥイユのレシピ

『たむら市政だより』9月号の連載記事「ちょこっとエコライフ~身近な省エネを実践しよう!~」Vol. 13「圧力鍋を使って時短&節約を!」に記載した普通の鍋と圧力鍋のガス料金の違いやラタトゥイユのレシピをご紹介いたします。

圧力鍋を使うと節約になるってホント!?

普通の鍋よりも調理時間が短縮できる圧力鍋は、その分ガス代や電気代も安く抑えられることが期待できます。ここでは、カレーを調理すると仮定し、田村市のガス料金を適用して、どのくらいの節約になるのかを試算します。

ガスコンロのガス代を求める計算式は、以下の通りです。*1
ガス代(円)=ガスコンロの火力(kW)×3.6(MJ/h)×使用時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/m3)×ガス単価料金(円/m3)

ガスコンロの火力の違いによる出力の設定は以下の通りです。*1

【条件】
  • 弱火:0.38kW
  • 中火:1.68kW
  • 強火:2.97kW
  • ガスの発熱量(LPガス):99(MJ/m3)

普通の鍋でカレーを調理すると、以下の工程と時間がかかります。

表1 普通の鍋を使用した場合の調理時間

1 肉?野菜を炒める 中火 約5~10分
2 水を加えて沸騰させる 強火 約3~5分
3 沸騰後、火を弱めて煮込む 弱火~中火 約20分
4 ルウを入れた後、とろみが出るまで煮込む 弱火 約5分

表1の流れで、ガスコンロにかかる時間を計算すると、弱火5分、中火30分、強火5分となりました。なお、弱火~中火の場面では「中火」、時間は長い方で計算しています。
圧力鍋で調理をすると、以下の工程と時間がかかります。

表2 圧力鍋を使用した場合の調理時間

1 肉の表面を焼く 中火 約2分
2 野菜をさっと炒める 中火 約2分
3 水を加えて、ふたをして強火で加熱する 強火 約3~5分
4 圧力がかかったら、弱火にして加圧する 弱火 約2分
5 火を止めて、約20分自然放置して、圧力が下がったら、ふたを外して沸騰させる 中火 約3~5分
6 ルウを入れて、弱火にして煮込む 弱火 約10分
[出典]*1と同じ

表2の流れで、ガスコンロにかかる時間を計算すると、弱火12分、中火9分、強火5分となりました。表1と同じく、時間は長い方で計算しています。

普通の鍋と圧力鍋のガス代の比較

以上の条件を用いて計算すると、普通の鍋と圧力鍋を使って調理したガス料金は次のように計算できます。

表3 普通の鍋と圧力鍋のガス代の算出根拠

ガス代(円)=ガスコンロの火力(kw)×3.6(MJ/h)×使用時間(h)÷ガスの発熱量(MJ/㎥)×ガス単価料金(円/㎥)
普通の鍋のLPガスコンロの代金

  火力(kw) 熱量
(MJ/h)
使用時間
(分)
ガス使用料(㎥) ガス単価料金
(円/㎥)*2
ガス代(円)
弱火 0.38 1.368 5 0.001 722 1
中火 1.68 6.048 30 0.031 722 22
強火 2.97 10.692 5 0.009 722 6
合計           29

圧力鍋のLPガスコンロのガス代

  火力(kw) 熱量
(MJ/h)
使用時間
(分)
ガス使用料(㎥) ガス単価料金
(円/㎥)*2
ガス代(円)
弱火 0.38 1.368 12 0.003 722 2
中火 1.68 6.048 9 0.009 722 7
強火 2.97 10.692 5 0.009 722 6
合計           15

したがって、この表から、LPガスコンロのガス代を計算すると、普通の鍋では、約29円、圧力鍋では、約15円となります。普通の鍋と圧力鍋のガス代を比較すると、圧力鍋を使った方が約14円の節約になることがわかります。

エコ&時短で楽チン!ラタトゥイユの作り方

圧力鍋を使ったレシピ

参考
macaroni(マカロニ)「【圧力鍋でつくるラタトゥイユ】作り置きにもおすすめ!圧力鍋で時短レシピ

まだ手元に圧力鍋がない方必見!15分で作れるラタトゥイユレシピ

参考
cookpad「簡単!15分で!ラタトゥイユ?時短レシピ」

圧力鍋でご飯を炊こう

ご飯は炊飯器で炊くものと考えていませんか?実は、圧力鍋を使うと炊飯器よりもずっと短時間でご飯を炊くことができます。ご飯の炊き方を表4にまとめました。

表4 圧力鍋を使ったご飯の炊き方

1 白米を計量カップで量って洗う。圧力鍋で一度に炊けるお米は3~4合が限度。 洗ったお米を水を切って圧力鍋に入れる。1合のお米に付き、水220mlを入れる。    
2 圧力鍋の蓋を閉めて、蒸気抜きの穴からシューッと勢いよく蒸気が噴き出すまで強火で炊く。 強火 約5分
3 蒸気抜きの穴から蒸気が噴き出したら、少し弱火にして、3分待つ。 中火 3分
4 3分経ったところで火を止めて、圧力鍋の圧力が下がるまで待つ。   約3分
5 圧力が下がったら、一度圧力鍋の蓋を開けて、しゃもじでご飯をかき混ぜて、もう一度蓋を閉める。10分くらい蒸らすことで、ふっくらとした仕上がりになる。   約10分

圧力鍋を使えば、加圧が終わったところで火を止めるため、ガス代の節約となります。電気炊飯器と違って、圧力鍋には保温機能がありませんが、食べきれない分は熱いうちに冷凍保存することで、保温機能による雑菌の繁殖などを防ぎながら保存することもできます。

電子レンジを使った省エネ?節約の効果

国際環境経済学科4年 日野原