事業内容
「環境共生研究所」は目的達成のため、以下の2つの事業内容を基本とする。
1. 環境共生に関する調査と研究(シンクタンク的機能)
本研究所は自然環境と人間活動の相互関係をシステムとしてとらえながら、都市?地域から国土、地球規模に至るまで様々な空間スケール、過去から未来への様々な時間スケールでの環境問題の所在と、そこに潜む問題系を明らかにして、豊かな生活質とアメニティを備えた安定した生活環境を計画?創造することを志向している。自然と文化の相互作用に留意しつつ、生態的持続性と社会?経済的持続性を兼ね備えた自然的環境、および文化的環境を実現する総合的な施策を立案するための理論と実践を扱う。自然環境と人間居住の共生?共存の概念論に始まり、自然環境、市街地?住宅、公園緑地、農村?集落、交通、防災、景観、立地などの計画各論、環境経済学、環境政策、環境法学、環境社会学、環境情報、環境アセスメント、循環型社会や発展途上国の環境問題、文化生態、環境倫理までをもカバーできるように、獨協大学の各学部から多様な専門分野のスタッフの参加が必要となる。また、 草加市 をはじめとした行政や企業、国内や国外とりわけドイツの研究所や研究者とのコラボレーションや、環境の保全?保護と持続的な人間活動とを調和させる方途を調査、研究する。同時に?多面的に計画?立案する研究課題に取り組むことが可能となる研究環境を整えていくものとする。なお、獨協大学の既存の研究所とは異なるが、特任教員、研究助手、客員研究員などのアカデミックスタッフの配置も考慮し、上記の研究課題に取り組み、外部からの受託研究などが可能になるようなシンクタンクとしての態勢を整えた研究所を目指す。 本研究所では受託研究や、所員の個々の研究課題に取り組むほか、定例研究会、プロジェクトチームの組織、シンポジウムの開催、紀要の発行などを行う。
2. 環境教育の実施
環境共生社会を実現するためには、「環境に関する教育」の実践が大きな意義をもつと考えられる。「環境に関する教育」は、人文科学?社会科学を学ぶ獨協大学の学生にとって重要な教養となりうる。全学共通カリキュラムの中で、全学部の学生を対象にした環境や環境問題に関する総合講座、実習?見学等を伴うワークショップ型の環境に関する授業などの講座を、研究所員が中心となって企画、提供、運営する。さらには学内だけでなく、併設学校群の生徒や、市民を対象とするオープンカレッジなどの求めにも応じて、環境教育のプログラムを提供できるような体制と環境整備をはかる。