2000 学生懸賞論文入賞作品(2編)
入選
該当作なし
佳作
「さらば20世紀」
外国語学部英語学科4年 永瀬 佑子 要旨はこちら
「パラサイト世代 ―21世紀の希望の光―」
外国語学部英語学科4年 藤﨑 紀子 要旨はこちら
<佳作>
「さらば20世紀」
外国語学部英語学科4年 永瀬 佑子
まさに今、その幕を閉じようとしている20世紀は、一体どのような世紀だったのだろうか。
戦争の世紀、科学の世紀、地球環境悪化の世紀、メディアの世紀、革命とその幻滅の世紀、女性の世紀など多彩な名称を与えることができよう。
その中で、我々人間の?心?は、様々な出来事とどのように関わり、変化してきたのだろう。経済的に豊かになり、便利になったことは間違いない。しかし、人間は、この世紀を通して、幸せになったのだろうか。私の関心はまさにそこにある。個々の人間と、全体の関わりの中での精神面の変化に目を向けてみたい。
そして、激動の世紀に生を受けた我々が、次の世紀において担うべき役割は何であるか。外界への拡大であった20世紀における反省から、21世紀は内界の豊饒化に向けて努力していくことが、我々の責務であると考える。
<佳作>
「パラサイト世代 ―21世紀の希望の光―」
外国語学部英語学科4年 藤﨑 紀子
パラサイト?シングル――学卒後も親元に居座る未婚者。家に入れるお金は2、3万で、家事もほとんど親任せ。一番リッチで気ままな人達である。この世代を見て、彼らの親の世代は、彼らが日本の将来を背負うことを考えるとため息を漏らす。しかし、パラサイト?シングルは本当に日本を駄目にする存在なのだろうか。
パラサイト?シングル達はお金のために余儀なく夢を諦めることがない、つまり最も夢を実現しやすい世代なのではないだろうか。夢を追うのに常に経済面を気にせざるをえなかった親の世代から、夢を託されている。もしかすると、親の世代ばかりではなく、新しい日本、21世紀の日本の希望が託されたのかもしれない。パラサイトしてブランド物などの高級品に手を出すのではなく、一生の宝物となる買い物をしようではないか。パラサイトできることを上手に利用し、自分の夢を実現しようではないか。その後、どこにも誰にも寄生することなく自分の足でしっかり立って生きていけば良いのである。