ドイツ語学専攻
担当教員紹介
ドイツ語学専攻
特任教授 相澤 啓一 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 日独会議通訳者養成、ドイツ文学、日独文化交流 | |
もともとの専門は文学研究で、ナチズムの経験を経て「語り得ない」ような悲惨な経験やBetroffenheitを戦後のドイツ文学がどうすれば語れるのか、その格闘の跡を追って博論を書きました。ドイツ語教育分野では授業以外の場でも、例えばNHKのテレビ?ラジオ講座を何年間か担当し、また日独会議通訳者としての経験を活かしてとりわけ上級学習者への語学教育について考えてきました。2023年3月までの4年間は大学を離れ、国際交流基金ケルン日本文化会館の館長として日独文化交流?学術対話の現場で働いてきました。これらいずれのテーマについても院生の皆さんとぜひ議論をできればと考えていますが、授業ではとりわけ日独通訳の手ほどきを通じて、ドイツの文化的?社会的背景を広く深く理解する中でドイツ語を正確に理解し、また的確に発信するための訓練を総合的に行なっていきたいと考えています。 |
教授 青山 愛香 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 西洋美術史 | |
主要な研究領域は15世紀北方ならびにドイツ?ルネサンスの芸術である。主にドイツを代表する画家?版画家アルブレヒト?デューラー(1471-1528)の作品研究を主軸としてきた。デューラーの芸術には西洋中世美術の造形原理と、新しく15世紀初頭に北方で起こった初期ネーデルラント絵画とイタリア?ルネサンス芸術というまったくことなる造形のプリンシプルが混在している。デューラーの芸術様式に強く現れるこの「二極性」という現象を、20世紀を代表する美術史家の一人であるアビ?ヴァールブルク(1866-1929)の視点から再検討するのが目下の課題である。 |
准教授 伊豆田 俊輔 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 ドイツ現代史、特に東ドイツ史(ソ連占領地区ドイツ/ドイツ民主共和国) | |
現在の具体的な関心の対象はおおよそ3つに分けられます。
https://researchmap.jp/izuta 大学院の授業では、ドイツ現代史の見取り図を得るために、東西ドイツ両方を含んだ戦後ドイツ史に関する文献や、1960/70年代以降に起きた新自由主義的なパラダイムシフトに関する文献を講読予定です。 |
教授 上村 敏郎 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 西洋史、啓蒙期のハプスブルク君主国史、書物の歴史 | |
18世紀啓蒙改革期のハプスブルク君主国における知的公共圏について、印刷メ ディア、秘密結社、宗教共同体などさまざまなコミュニケーション?ネットワー クの分析を中心に研究を進めています。とくに1780年代のヨーゼフ2世の単独統治期におこなわれた検閲緩和をはじめとする改革に対して、複数の層からなる知的公共圏がどのような形で政治と対峙していたのか、考察しています。また、啓蒙専制という国家システム自体にも関心を持っています。 ハプスブルク君主国は、現在でいうところのオーストリアだけでなく、チェコ、 ハンガリー、スロヴァキア、スロヴェニア、クロアチアなどを含む東中欧の多民族帝国です。研究をおこなう上ではドイツ語圏だけに留まらない広い視野が求められる領域だと思います。大学院の授業では、18世紀後半を中心に、様々なテー マのドイツ語先行研究や印刷史料、手稿史料を読むことになるでしょう。 |
教授 大重 光太郎 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 労働社会学、産業社会学、社会政策論 | |
私の主要な研究領域は、(1)ドイツの労使関係論?職業教育政策?労働市場政策、および(2)「労働の未来」論である。(1)については、グローバル化と新自由主義化のなか、ドイツの労働をめぐってどのような試みが行われ、どのような制度的変容がみられるかという問題意識から取り組んでいる。これまで、労働協約の分散化と企業内労使関係の実証分析、職業教育制度のコーポラティズム的ありかたを中心に研究を進めてきた。(2)の「労働の未来」論の研究は、長期的スパンでの取り組みである。ドイツやヨーロッパでの実態および議論を念頭におきつつ、将来の社会構想を「労働の未来」を軸として考察するものである。 |
教授 金井 満 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 発話行為論、言語哲学 | |
前提や推論などの観点からの発話行為論や、この理論との関係での行為論や意志?意図およびコミュニケーション的行為論というような、人間活動としての言語と行為の関係を中心に扱っています。最近では、言語や行為を記述する際に現れてくる問題を解決する方法としてのメンタル?スペースと言語ゲームに興味をそそられています。 |
教授 木村 佐千子 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 西洋音楽史、ドイツ語圏の音楽史 | |
J. S. バッハの声楽作品、および鍵盤音楽作品を主な専門領域としていますが、授業では西洋音楽史、特にドイツ語圏の音楽史全般を扱います。 音楽について言語化する際には、いろいろ難しい点があります。知識を深め、先行研究にふれることなどを通して、学生のみなさんが説得力とオリジナリティのある論述ができるようになることを目指したいと考えています。 |
教授 工藤 達也 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 ドイツ近現代文学?批評理論 | |
ヴァルター?ベンヤミンの批評文学を始まりと軸にして、ドイツ文学や思想を考えてきました。自分のことなど紹介するより、ベンヤミンの書いたものを先人の翻訳や原文を通して読んでくれた方が、ここで書くものよりずっと分かることがあると思っています。 批評文という散文文学を微細に読み解くことが重大な成果を結ぶように、不肖ながら心がけて研究しているつもりです。 |
准教授 黒子 葉子 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 ドイツ語学、意味論、語用論 | |
私の主たる研究領域はドイツ語の意味論、語用論です。動詞の語彙的意味を中心として、ドイツ語の言語現象の背後にある法則性を明らかにすることに関心を持っています。最近は、発話のコンテクストとなる社会的?文化的背景に着目しながら、言語使用の実態を考察することにも興味があります。個人が複雑な社会的?文化的アイデンティティを持つことも稀でない現在において、文化のあり方はどう変化していき、言語はそれにどのような影響を与えうるかという問いについても視野に入れて考えていきたいと思います。 |
特任教授 境 一三 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 言語教育学、応用言語学 | |
私は言語教育学?応用言語学の範疇に入るものに広く関心を持っています。長年従事してきたのは Computer Assisted Language Learning (CALL) ですが、近年では DeepL や Google Translation などの機械翻訳アプリがどのように学習者の言語意識を高め、言語学習に貢献しうるか、という点に興味を持っています。 また、言語政策?言語教育政策も研究対象としています。特に欧州評議会の CEFR が提唱する「複言語?複文化主義」という理念が教育現場でどのように具現化しているかを探るために、ヨーロッパ各地で幼稚園から高校までを訪問し、実態調査を行っています。これは、多言語?多文化化の進む日本における近未来の言語教育を設計するための基礎研究です。 |
教授 矢羽々 崇 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 近代ドイツ文学 | |
1770年から1830年頃のドイツは、芸術や学問が花開いた時代でした。この時代に作られた芸術や芸術のあり方は、現在にいたるまで影響力を持っています。この時代を生きた詩人たち、例えばヘルダーリンやシラーなどが、どのように芸術に生き、自分たちの文学を創造しようとしたのかを中心に研究しています。 |
教授 山本 淳 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 近現代ドイツ文学?文化 | |
20世紀前半のドイツ文学?文化、近年はとりわけドイツ表現主義に関心をもっています。美術の世界で始まり、さらに文学、演劇、映画、音楽へとジャンルを超えて広がっていったドイツ表現主義は、非写実的な表現、さらには抽象芸術への展開を伴いながら、その後の現代芸術に大きな影響を及ぼします。目下の主眼は、この芸術運動を近代芸術?文化史の中にどう位置づけるかということにあります。関連する形で、バウハウス、ナチズムと退廃芸術といったテーマにも取り組んでいます。 |
教授 渡部 重美 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 18~19世紀(啓蒙主義期から古典主義、ロマン派あたりまでの)ドイツ文学?思想 | |
ここ数年関心を持っているのは、フリードリヒ?ニコライと、18世紀末から19世紀初頭にかけてのベルリンの文学地図である。ニコライは、レッシング、メンデルスゾーンと並ぶベルリンの啓蒙主義者?出版者兼作家であり、ゲーテやフィヒテなど当時の著名な作家や哲学者との論争でも有名である。18世紀末のベルリンでは、このニコライに代表されるような啓蒙主義者たちのサロンや読書会が存続していた一方で、新たな「文学サロン」が作られ、ロマン派の作家たちの活動拠点になってゆく。世紀転換期のベルリンにおけるこの多彩な文学地図を、ニコライの側(つまり、啓蒙主義の側)から記述することが当面の目標である。 |
准教授 マティアス ビティヒ | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 自伝研究(Selbstzeugnisforschung) | |
専門は、日本人の創業者(起業家)が執筆した自伝の分析である。博士論文では塚本幸一(ワコール)、樋口廣太郎(アサヒビール)、石橋信夫(大和ハウス)、稲盛和夫(京セラ等)の日本経済新聞における「私の履歴書」というコラム欄に連載されたものを多角的に解釈及び比較し、2023年には上記の塚本幸一の自伝の独訳を出版した。また、ドイツ語研究分野では様々な教材を執筆、2023年10月?2024年3月にはNHKラジオ講座に出演した。 人間、特に20世紀前半に生まれ戦後に成功した起業家の半生の語り方、意味の与え方そして多様な決断の解釈もしくは自己弁護というものは、日本学はもちろん文学研究、経済史にも貢献できる、非常に興味深く魅力のあるジャンルだと考える。大学院の授業では、Autobiografie(autos/自分)+(-bios/生命)+(-graphein/書く)?人が自分自身の眼から見た自分の人生を記述すること?についてのドイツ語専門文献を取り扱う予定である。 |
准教授 M.ラインデル | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 Deutsch als Fremdsprache, Technologie und Fremdsprachenlernen | |
Die Forschungsfelder, mit denen ich mich besch?ftige, sind vor allem die Lehrwerks- und Materialienforschung (Schwerpunkt: digitale Medien), Lernforschung und Lernerforschung. Vor allem interessiert mich das Lernen junger und ?lterer Lernender au?erhalb des Unterrichts, ihre Strategien, ihre Mediennutzung und M?glichkeiten, dieses Lernen mit Hilfe digitaler Medien an den Unterricht anzubinden. Weiterhin besch?ftige ich mich mit Interaktionsforschung, z. B. in Hinblick auf die Verwendung der Zielsprache im Fremdsprachenunterricht in Japan. |