英語学専攻
担当教員紹介
英語学専攻
教授 青栁 真紀子 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 音声学、音韻論 | |
ことばの構成と運用の妙を垣間見せてくれる音声に興味があります。音声には、大別して、切れ目なく刻一刻と変化していく音波としての"具体的"実体と、意味や意図の理解のために脳内に整理されている"抽象的"実体があります。一定でない音声から一定の音韻判断に抽象化される(またはその逆の)際の、言語普遍的および個別言語における法則の相互関与(つまり「音声と音韻のインターフェース」および、「言語の普遍性と個別性のインターフェース」)に魅せられ、実験音声学的アプローチを中心に日々勉強しています。音声の振舞いは形態、統語、意味、語用、その他外的要因と密接に絡むものであり、また、その研究は言語学を超えて心理学、社会学、情報科学にも関連し、さらには教育、臨床、工学、政策等への応用と、とても広がりのある面白い分野です。 |
教授 浅岡 千利世 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 英語教育、教師教育 | |
外国語教育は、言語や教育に関する専門的知識?理論と、教室での実践?体験との往還を通して構築していくプロセスです。授業ではこの点を重視し、自分の習得した知識や体験を振り返り、新たな課題を確認する場としたいと思います。 主な研究テーマの1つは学習者?教師の自律(learner/teacher autonomy)です。例えば、教師が模倣やリフレクションなどのツールを用いてどのように成長していくのか、そのプロセスを質的手法を用いて研究しています。また、教育に関する政策がどのように教員養成や教員研修、言語教育の実践に影響するのかについても調査しています。 |
教授 板場 良久 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 コミュニケーション論?メディア文化論 | |
主に英語圏で展開されているコミュニケーション論とメディア文化論を融合させながら、様々なメディア現象について考察しています。授業は、この分野の基礎知識のない学生から学会参加を目指す学生まで、幅広い層の学生を対象としています。重視する点は、自明または当然と思われている考え方を問い直してみるという姿勢です。研究指導では、基本的には受講生の考えを尊重しながら研究対象について協議を重ね、その上で具体的な研究テーマを確定していただいています。 |
教授 上野 直子 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 ジェンダー論?ポストコロニアル文学 | |
グローバル化、資本主義、男性中心主義、その裏面での植民地と女性の搾取、それらはこの500年間、深くつながりあいながら私たちが暮らす世界をかたちづくってきました。ジェンダーやポストコロニアルの視点は、暴力と痛みをもたらす権力の構造を批判的に分析し、変化をもたらすのにたいへんに有効なものです。授業では、ポストコロニアル研究、ジェンダー研究の基礎文献を読むとともに、具体的なフェミニズム運動や、文学テキストなども扱います。 わたくし自身の現在の仕事の焦点は、UKを中心としたブラック?ディアスポラの文学と文化の紹介です。 |
教授 柿田 秀樹 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 レトリック理論?コミュニケーション哲学?視覚レトリック論 | |
コミュニケーション哲学?批評及びレトリック理論が私の研究分野である。この分野で長期的には哲学的言説の解釈からレトリック理論、コミュニケーション批評の歴史的考察と体系的な構築を進め、その文化的実践の意味を提示することを目標としている。特に、レトリック理論の歴史的基盤として、ギリシアの弁論家?哲学者であるイソクラテスのテクスト解釈を行い、哲学者によるレトリック実践から浮かび上がる哲学とレトリックの関係を再評価?検討している。また現在では、17世紀の欧州、とりわけ英国とも繋がりのあった(当時英語で出版された)オランダの芸術理論に受容された古典レトリックのテクストを歴史的にたどり、レトリック芸術論と騙し絵を中心とした当時の芸術実践の批評的価値を評価しつつ、視覚レトリックを理論化を行なっている。 |
教授 金子 芳樹 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 国際関係論 | |
アジア太平洋地域諸国の国際関係および各国の政治分析を中心的なテーマとして扱っている。なかでも東南アジア諸国の政治体制と経済発展、開発政策とエスニシティ、市民社会の発展と民主化、外交政策とリ-ジョナリズムなどの関係に関心を持って研究を進めてきた。これら諸側面についての実証的な研究を基盤として、同地域の政治?経済?社会システムを体系的に把握することに重点を置く。また、政治学を主要なディシプリンに据えながらも、他の分野の研究成果をも積極的に組み込み、研究対象の立体的な描出を目指す。 |
教授 北野 収 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 国際開発論?国際協力論?食料農業問題 | |
①途上国および国内の農村開発?地域づくりに関する実証研究を行っている。グローバリゼーション、新自由主義、あるいは開発独裁に対するオルタナティブとしての現場実践を 制度?組織化し 、 持続可能 でエコロジカルな共生社会の確立に向けた礎石とすべく、内発的発展、連帯経済、食と農のローカリゼーションについて研究している。とりわけ、地域?組織における人的資源、ネットワーク、主体形成、知識人の役割に関心がある。 ② 開発言説研究として、日本 およびラテンアメリカでの 開発援助および国内の農村振興に関する政策言説に関する研究を行ってきた。言語?言説が有する権力性も念頭におきつつ、理論?実証の両面から、批判開発学( Critical Development Studies )の構築をめざしている。 ③上記①、②と並行して日本の戦後の国際協力政策史に関する研究を行ってきた。 ④フェアトレード、有機農業運動、CSAなど国境を超えた農的連帯による新たな「国際協力」についての研究を進めている。 |
教授 児嶋 一男 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 現代演劇 | |
英米の現代演劇が研究対象ですが、たとえばEugene O'Neillを読んでもそのアイルランド性を探るといったように、アイルランドに特別強い関心を持っています。最近はBrian Friel、 Frank McGuinness、 Conor McPherson、 Martin McDonagh、 Mark O'Rowe、 Enda Walsh、 Marina Carrなどを読んでいます。 |
教授 小早川 暁 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 認知言語学 | |
言語の普遍性と相対性を捉える理論的枠組みそのものへの関心とともに、英語や日本語などの個別の言語現象を詳細に記述することに興味をもっている。言語現象の背後に存在する法則といったものを説明するにあたり、言語以外の要因を持ち出すことを認める言語観に魅力を感じる。 ゆくゆくは、これまでになかったような問いの立て方や議論の進め方などが可能となるような、言語についての新しい見方が創造できればよいと考えている。 あらためて言うまでもなく、大学院生に期待されるのは、先行研究によって明らかにされてきた事柄を知識として蓄えることではなく、研究の営みに参加できるような技術を身につけることである。大学院は、そのような技術を修得するための場であると考えられたい。 |
教授 佐々木 輝美 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 コミュニケーション効果論 | |
「現代はメディアが強力な効果を持つ時代である(Severin & Tankard, 1992)」という考え方がありますが、私もそう思います。ただし、メディアが常に効果を持つわけではなく、適切な条件が成立した時に強力な効果を持つのだと思います。では、どのような条件が揃えばコミュニケーションの効果?影響が生じるのでしょうか。とりわけ、1)メディアが青少年に与える影響、2)教育におけるメディアの効果、3)態度変容におけるコミュニケーションの役割という文脈において、その諸条件を明らかにしたいというのが私の関心領域です。同時に、これらの諸条件を理解することは、私たちのメディアリテラシーの向上に繋がると考えます。 |
教授 永野 隆行 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 オーストラリア外交、安全保障 | |
ひろくは第二次世界大戦後の国際政治史、そのなかでもイギリスを中心に英連邦、コモンウェルス諸国の国際関係史を研究している。特にこれまでは、イギリスが戦後の東南アジア地域の国際関係にどのようにかかわってきたかを通史的に見て、そこからイギリス外交の戦略性や特徴を導き出そうとしてきた。今後も引き続きイギリスと東南アジア地域の問題を中心的なテーマにすえるが、なかでも第一に、40年代から50年代に焦点を絞って、イギリスが東南アジアの戦後問題(政治、経済、社会)をどのように促え、それにどのようにかかわろうとしてきたのか、第二に、戦後の東南アジア地域安全保障に、イギリスだけでなく、オーストラリア、ニュージーランド、米国などのいわゆる西側同盟国が、相互に対立と協調を繰り広げながら、どのようにかかわってきたのか、第三に、英連邦、もしくはコモンウェルスというイギリスを中心とした多国間ネットワークの枠組みが、戦後の脱植民地化、国家形成(state building)、西欧的価値観の普及(人権、自由主義的民主主義)にどのような役割を果たしたのか、という点に関心を持っている。 |
准教授 羽山 恵 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 英語教育、第二言語習得(SLA)、コーパス言語学 | |
主な研究テーマは、(1)学習者コーパスを用いた語彙?文法習得過程の記述と誤り分析、(2)peer feedback を含むE-learningによるエッセイ?ライティングの効果検証、(3)初習者の英語名詞句の習得過程の記述、(4)大規模コーパスを用いたネイティブらしさ/学習者らしさの特徴検証などです。 その中でも特に、第二言語学習者の話し言葉や書き言葉を大量に収集し、コンピュータ?データベース化した学習者コーパスを詳細に分析することを継続的に行っています。それにより、「日本人英語学習者特有の誤り」や「日本人が英語を習得する過程における語彙的?統語的発達」の記述?特定を試み、そこから得られる知見を英語教育に生かせるように努めています。また過去には、学習者の能力を反映させ診断するためのテスト作成や解釈方法の検討も行っていました。 これまで自身で行ってきた研究は全て実証研究の手法を取り、そのためリサーチ?デザインの構築や統計的手法を利用したデータ分析を得意としています。 |
准教授 船越 健志 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 理論言語学、生成文法、統語論 | |
生成文法の枠組みに基づいて、自然言語の形式的な特性を理論的?記述的に 研究しています。具体的には以下の研究テーマに取り組んでいます。
3はより最近になって興味を持って取り組んでいるテーマです。 |
教授 前沢 浩子 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 近代英文学 | |
イギリス近代文学、特にWilliam Shakespeareをはじめとする初期近代の演劇を中心に研究している。特定の歴史的コンテクストの中で生み出された文学テクストも、時代や地域を超えて異なった社会?文化のコンテクストの中で再創造され続けている。文学テクストの細部への理解を深めながら、常にそれを広いパースペクティブの中で位置付ける視点を持つことを重視する。16世紀のロンドンの劇場で上演されたHamletも、21世紀にツイッターで繰り広げられたRomeo and Julietも、それぞれの時代の社会的?経済的?政治的ダイナミズムの中で生み出されたテクストとして分析することを目指す。 |
教授 松本 健太郎 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 映像記号論、デジタルメディア論、コミュニケーション論 | |
私はもともと学部時代、国際基督教大学でコミュニケーション理論を学んでいましたが、その後、京都大学大学院人間?環境学研究科において、修士課程でフランスの記号学者であるロラン?バルトの写真論を、博士後期課程で記号論とメディア論の言説比較を研究課題としました。さらにその後は、デジタルゲーム、デジタル地図、デジタルデバイスなど多様な題材に取り組みながら、(「現実」を客観的に反映する写真ではなく、むしろ)「現実感」を技術的に合成するデジタル映像テクノロジーを俎上に載せ、表象と現実の間隙で動揺しつつある現代人の錯綜したアイデンティティや、あるいはリアリティ認識の構造に目を向けています。 https://researchmap.jp/read0094826 |
教授 水本 義彦 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 国際関係史、冷戦史、安全保障論 | |
専門研究分野は、第二次世界大戦以降のイギリス、アメリカを中心とした英語圏の国際関係史である。戦後の東西冷戦下での西側同盟における米英の政治外交に焦点をあてこれまで研究してきた。現在、1960年代、70年代のベトナム戦争をめぐる国際関係を研究テーマとし、同戦争期の米主導西側同盟関係の変容、同盟の再編を考察している。また専門外の一般的な関心として、広義の安全保障論(戦争?内戦、破綻国家、平和構築、人道的介入、予防外交、同盟論など)に興味を持っている。 |
教授 安井 美代子 | 教員紹介 | 研究業績 |
専攻分野 比較統語論 | |
日英語を中心とした比較統語論が専門である。具体的には、主節に起きる現象(標準英語の主語助動詞倒置や日本語のトピックの「は」、「?のだ」構文など)が従属節でも起きうる場合があり、それがどのような述語に導かれる場合かを研究テーマの1つにしている。また、時制の一致に関する文レベルでの言語間の差が談話レベルでの差と関係があると考え、日本語、英語、中国語などの談話の分析をしている。wh-句の移動に関する言語間の差と語順の関係の原理的説明にも長年取り組んでいる。 |
准教授 E.本橋 | 教員紹介| 研究業績 |
専攻分野 Multicultural Education, Language Minority Education, Schooling & Identity, Student Autonomy and Teacher-Student Relationship Impact on Learning/Language Learning | |
My scholarship has been divided between SLA (Second Language Acquisition) of EFL (English as a Foreign Language), and ESL (English as a Second Language) research, and inquiry into the educational experiences of culturally/ethnically different and language minority students in mainstream schools. I am particularly interested in better understanding the educational circumstances that allow linguistic and cultural minority students to succeed and actively participate in mainstream schools where student engagement and achievement is judged on the mores, values and behaviors of the dominant, mainstream culture. This work requires an exploration and critique of the educational institutions that mirror the inequities of the broader society and, more often than not, reproduce them. Through qualitative research, specifically narrative inquiry, my research seeks to highlight the subjective experiences of both the teachers and students, who are at the forefront of the social and cultural changes confronting Japan, which are challenging the popular, and increasing inaccurate narrative of the homogenous image of Japanese society. |